ウーのミドルスクール・ストリングスのコンサートへ行ってきました。
姉二人がミドルスクールの頃は「インターミディエイトの頃と比べて上手になった!」と思っていたわけです。で、彼女らがハイスクールに進んだ今となっては「ミドルスクールの頃とは比べものにならない、やっぱりハイスクールは違う!」となっている。
いつまでも取り残される末っ子。正直言って、母はミドルスクールのコンサートに行くのがちょっぴり苦痛です。年々テクニックが上がって、メンバーも淘汰されてレベルが上がっていくってことは、下の子どものレベルが低いのは当然のことなんだけど、ようやくブーやフーがヴァイオリンらしい音色を響かせるようになった今日この頃、またノコギリの音を聞きに出かけるのは苦行なんだよ~!(”ギコギコ3年”とは言わないまでも、正しい音程で綺麗な音が出せるようになるのに、ブーは4年かかりました。やっぱり楽器は一日にして鳴らず!?)
先生って偉い!ここの学区は5年生のインターミディエイトから12年生のハイスクールまでのストリングスをすべて一人の先生が教えているんだから。毎年、階段を上り詰めた12年生は出て行ってしまい、ノコギリどころか死にかけのガマガエルみたいな音を出す5年生にキラキラ星を弾かせるところからやり直すんだから、すごろくで振り出しに戻されたどころの虚しさじゃ済まないでしょう。私にはできない~、そんな賽の河原みたいなお仕事!(あ、でも初級日本語を教えているとちょっとそんな面もなきにしもあらず、かな?)
ともあれ、近頃ハイスクールのコンサートには嬉々として出かけていく私ですが、ミドルスクールのコンサートには義務で行ってます。ウー個人は進歩してきているけれど、やはり全体で聞くと、うがーっ!と悶えたくなるような音を出す子も多いし、思わず客席から「ファーストヴァイオリンの後ろ2列っ!指揮を見ろっ!!」と怒鳴りたくなるのよね。上ばかり見るより、5年生からの上達を評価してあげなくちゃいけないのは重々承知ではあるけれど、ああ、早く音楽に近づいておくれ。

確実に進歩してはいるんだよね。厳しい母でスマン
ともあれ、8年生の最後の演目、というそのときです。
先生から客席に向かって「いよいよ最後の曲です。この曲には客席からのボランティアが必要なんですけど、どなたか協力してくださる方、いらっしゃいませんか~?」と声がかかりました。
普通「ボランティア」と言ったら「終わった後、舞台の上を片づけるのを手伝ってください」とか「この紙を配ってくださる方」とかそんなもんですが、このときはいかにも「何かやらされるぞ」という雰囲気がバリバリ。名乗り出はありません。すると先生、ウーの親友のお父さんでもある、この学区の教育委員長B氏を名指ししました。
「ドクターB、やってくださいますかぁ?」
断れないですよね、教育委員長としては。
盛大な拍手と共に舞台に上がったドクターB、舞台の隅に立つように指示されました。先生と周りの子ども達が何やら耳打ち。ニコニコと聞いているドクターBの顔がみるみる真っ赤に。そして曲がスタートするや、いきなり「アーーーーーーーーーッ」と吠えるドクターB。
そう、ボランティアのお仕事とはコレだったのです。

こ、これは一般人にはなかなかできない!場内爆笑の渦。いつもニコニコと穏やかで人望厚い教育委員長・ドクターBのこんな姿、滅多に見られません。すごいなー。さすがだなー、感心しちゃいました。偉い人はこうでないといけませんね。威張ってふんぞり返っているような校長や教育委員長じゃ誰もついていかないよ。
舞台が終わってからドクターBのお連れ合いと顔を合わせたので「すごかったねー」と言ったら「知り合って長いけどあんな夫、初めて見たわ~」と大笑いなさってました。


スゴイと思います。
「むつごろうの動物王国」へ行き、犬が2組に分かれての玉入れ競争で、お客さんのボランティアを二人募集したけど、坊や一人しか手を挙げないので、ようし! と参加して、駆け回りました(^o^)
その後の競技には、あのオバサンがやったのだからと、タガが外れて、参加希望者の多かったこと!
はやり之も人望の厚さからなせる業だと感心します。
こういうノリの良さ、日本じゃなかなか見られないよねえ。
それにしてもこの選曲絶妙~!
微妙な演奏が不安感とか恐ろしさとかを掻き立て増幅させるのみならず、なんだか「わざとやってるの?(だとしたらなんて高度な技術っ!)」と思えてくるような・・・(笑)
エレメンタリー→ミドル→ハイスクールの上達度は目を見張りますよね。特にハイスクールのコンサートバンドからシンフォニーなんかもずいぶん違うし、でも更に上手いなぁ~と思ったのはやっぱりAll Stateのバンドとオケです。去年も今年も息子が選ばれて参加したんだけど、それはプロと見まごうばかり?!たった2日の合宿練習で3日目にコンサートをやるんだけど・・。
このアメリカの音楽をやってる子の裾野の広さと厚みはなかなかのものだと思います。
(とはいえ、世界的なコンクールとかになると東洋人がすごかったりするんだけどね・・・苦笑)
なるほど!これはノリなんですね。彼の普段の姿と「ノリが良い」という言葉が結びつかなくて「すごい思い切り!」とか思ってたんですが、案外楽しんでたのかもしれませんね。
わー、ありがち。タガが外れて、というよりも「誰かがやれば…」っていう横並び意識ですね。シナモンさんに拍手~~~~~!
上に立つ人の雰囲気って影響しますよね。
この「あ”~~~~~」は2度目の叫び(全部で3回)なのですが、1回目は爆笑と共に拍手が起こりました。
やっぱりこれはノリがいいのね、彼が「ノリがいい」なんて想像しなかったなぁ。お宅のドクターも案外やりそうではありますが(笑)。
この演奏はね、実は「わざと」なのだよ~~~~
…だったらミドルスクールのコンサートも苦行でなくなるねぇ(涙)
そうそう、黒板に答えを書くのも「ボランティア」だったりしますよね。和製英語は時々とんでもない方向に定義づけられちゃって(スマート、とかも)英語との狭間にいると混乱することがありますよね。
うちはインターミディエイトの5年生からバンドやストリングスが始まるのですが、もうその音たるや…「普通にしていよう」と堅く決心しても、数秒後には眉間にシワが深~く寄ってしまう、もっともハイスクールでもまだ一部、あららららなこともあったりするので油断はできませんが。
確かに地域や州の優秀なオーケストラになるとファーストバイオリンが全員アジア系だったりします。見事なまでですね。