マークXのコンセプト

トヨタのマークＸという車がある。かつてバカ売れしたマークⅡの後継車種のようだ。バブリーな頃、マークⅡは全国の課長クラスのシンボル的存在だった。トヨタ戦略の象徴的な車で、部長や中小企業の社長が乗るクラウンより確実に下に見えた。

　にもかかわらず、超豪華な装備と絶妙な価格設定、しかもカローラやコロナより確実に偉く見えるという日本限定の車であった。
　実際、室内も広くなく欧米で売れないことがわかっていたので、トヨタは輸出していなかったのだ。それがバカ売れしたのだが…

　ときにマークＸとなって、佐藤浩一が部長役でＣＭに主演している。しかも、設定はちょい不良オヤジという感じだ。このＣＭシリーズものでおもしろい。
　マークⅡが典型的中堅管理職ならば、マークＸはイタリアンオヤジか…必ず若い女性の部下とセットで登場する。始めの頃は、すれ違った男のピアスの話だった（笑）

　「まったく、今どきの若い奴は」という風情で眺める佐藤に、女性が「きっと部長も似合うと思いますよ」と。まんざらでもない表情の佐藤…というものだった。
　ところがどうだ、ＨＰを見たら、番外編のストーリーがたくさんある。しかも、なかなか不良の匂いがプンプンする（笑）

　というところで、現在流れているＴＶＣＭをチェックした。例によって、佐藤と女性が取引先に行っている。そして、頭を下げお詫びする佐藤…
　やがて、帰り道。女性が「今日の部長、頭下げ過ぎです。でも、ステキでした…」と（汗）。おい！部長が謝らないといけなくなった原因はお前じゃないのか（爆）

　もっとシュンとしとけよって…思わず突っ込みを入れたくなってしまうのは小生だけではあるまい。もっとも、ＨＰ見てると十分アブナイが…（汗）
　いずれにしろ、トヨタが今風のオヤジを意識したコンセプトで、この車を作っていることだけはよーくわかった。やるじゃないか、トヨタ！

　ただ、決定的なコンセプトの間違いがある。現実のオヤジの廻りには、ＣＭのようなステキな若い女性など、まずついてきてくれないということだ（爆）
　マークＸに乗れば、そうなるというなら、小生喜んで買いに走るが…徒労に終わるだろうなあ（核爆）