日本語は難しい。
例えば、この「難しい」最近は、ムズイとか言うらしいが、むずかしいと読む人が多かろうが、むつかしいと言う人もいる。「難し」と書くと、かたしである。
私の世代は、親は昭和一桁、祖母や祖父は明治大正の人達だ。高校、大学辺りでは、きれいな江戸弁や東京弁、京都弁で授業を受けた。「か」には、「か」と「くゎ」があることや、「が」と「ンが」は違うことを教えられた。「日本語」とは「大和言葉」であり「かな」であると。カタカナは「漢語」を読むための記号で、外来語に使うのであると。
今のように、ことまが乱れていなかったので、言葉遣いや人となりを明確に現したものである。隠語や符牒にを人前で嬉しそうに使うのなんぞ、愚の骨頂、下衆に極みというもので、カタカナを多用する奴は言葉を知らない、かぶれ者である。