<15分間の旅情>
せっかくの連休初日ですが、仕事が入りました。事務所へ向かう途中の東京駅でオレンジの案内板に誘われて、ホームへ上がりました。東京駅の7番線~10番線は、東海道線の発着ホームです。折から伊豆・湘南へ向かう人々の享楽的な雰囲気も手伝い、束の間の旅情を味わうこととなりました。
ブルートレインは、食堂車も既に連結がなく、単に居眠り移動手段となってしまいました。ちょっと寂しいですし、飛行機が安い現在、新たな付加価値(高齢化?)をもった提案が必要でしょう。
たわわに実った蜜柑の木をイメージしたと云われるオレンジとグリーンの湘南色の電車は、全国の直流幹線を走っていましたが、国鉄時代の断末魔の値上げグレードアップで、急行型電車はとうの昔に消え、永らく元気で活躍してきた近郊型電車もさすがに寄る年波には克てず消え行く時が近づいてきたようです。 このカラーリング、煙草のピースのデザインと並び、非常にすぐれたものと思っております。人の世の中、勢いのあるときはこういうデザイン、意匠(カラーリング)が産み出せるのではないでしょうか?(じゃ、今は?)
東海道・横須賀両線には、昔から普通列車にグリーン車(昔の二等ですね)が設定され、幼いころからちょっと憧れでした。いま、数少なくなった113系湘南色の電車には、ステンレスの二階建と、昔仕様の平屋(?)が二両連結されていますが、この平屋、狭い幅の上げ下げ窓が端正な配置で、湘南色がまた良く似合うと思っております。
残り少なくなったこの湘南色の近郊型電車を、同好の皆さんが、それぞれの想いを載せて素晴らしい作品として記録なさっています。さて、通りすがりのたった15分でしたが、1分1枚撮りました。在りし日の東京駅・東海道線のホームの風景を、恥ずかしながら、ご紹介します。
アルバム⇒<東京駅 #7,8,9,10(15分の旅情)>