さて、高校野球の地区予選もいよいよ佳境を迎え、千葉県大会は東京学館浦安と習志野で明日10時から千葉代表の座を巡って覇を競うわけでありますが、その中、今日行われた広島大会の準決勝で、ルールを巡って80分近く試合が中断するというハプニングがあったそうです。
広島新庄が初めて決勝進出 - MSN産経ニュース
プロ野球で言えば、某関西多数派球団で90年代後半に一時期流行ったアレです。
遠山→葛西→遠山ってやつです。
高校野球などでは、エースが右で、左打者相手にどうしてもワンポイントで抑えたい時などは、右エース→左ワンポイント→右エースなどという継投が時折行われるので、こうした選手起用自体は皆さんなれていらっしゃることかと存じます。
ただ、じゃあ実際問題、「遠山→葛西→遠山」みたいな継投は、同じイニング内だったらどこまで認められているのかという話が今回のお題目。
こうしたケースを野球規則は予め想定しており、延々マスクマンのタッグチームがリング下でグルグルグルグル回って1号と2号が入れ替わるような(←古すぎ)継投を規制しています。
つまり、分かりやすいたとえを用いるなら、こうです。
○1遠山→3遠山(1葛西)→1遠山(3葛西)
×1遠山→3遠山(1葛西)→1遠山(3葛西)→3遠山(1葛西)
×1遠山→3遠山→9遠山
野球規則を厳密に照らし合わせれば、こうした運用であることが解釈として成り立ちます。
ちなみに、高校野球の特別規則を見ると、こう書かれてあります。
つまり、
プロ野球×1遠山→3遠山→9遠山
高校野球○1遠山→3遠山→9遠山
ってーことですな。
高校野球を見ていると、見慣れている野球の試合でも、たえず傍らに野球規則をおいておきたくなるような場面に出くわすこともあるので、そのたびに見ている側も勉強。
で、広島の話。
この件、ただ単に投手を左右でつぎこむだけなら、おそらくここまで試合中断は長くはならなかったと思うのだが、崇徳高校がベンチ入りメンバーを使い切っており、交代が認められると8人でプレーすることになるため(阪垣投手を下げて別の選手を野手に入れないとダメ)、没収試合になってしまう可能性があったから。もっとも、「その交代は不可能ですよ」と審判団が通告しなければならない(3・05【原注】)と触れられているから、没収試合になる可能性自体はまずなかったわけだけれど。
つまり、審判団が下した決定が最善の判断だったのだが、おそらくは没収試合の絡みもあったのか、長い中断時間になってしまった。
我々見る側も、今一度野球規則をお勉強して、来るべき決戦に備えましょうか。
4年前の神奈川県予選、横浜-東海大相模戦でも、振り逃げ3ラン事件ってーのがありましたっけな。
っていうか、リンクした過去ログも、このエントリと似たり寄ったりのような書き出しになっていて萎える(´・ω・`)
しかも「今一度野球のルールを勉強しなおそう」だなんて書いてある。全く今回と書いている内容が一緒ぢゃないか俺orz
広島新庄が初めて決勝進出 - MSN産経ニュース
第93回全国高校野球選手権広島大会(26日、準決勝) 広島新庄が崇徳を破り、初めて決勝戦に進出した。延長十回表、広島新庄が2死三塁としたところで、崇徳は投手を交代。この守備位置変更をめぐり、高校野球特別規則適用について審判団が協議に入り、79分間にわたって試合が中断する異例の事態となった。審判団は「不手際ですみません。試合を再開させてください」と場内アナウンス。崇徳の投手交代を認めず、試合を再開した。
広島新庄はすかさず加点し、その裏の1死満塁のピンチを甲田の力投で乗り切り、強豪を下した。
十回表の場面では、崇徳はマウンドを投手・阪垣と左翼手・松尾でめまぐるしく交代させた。阪垣-松尾-阪垣とつなぎ、松尾がこの回2度目のマウンドに立ち、投球練習を始めたところで、阪垣は守備位置に入れないという規則に気付いた審判団が、試合をストップした。
広島新庄 000 010 030 1=5
崇徳 000 000 301 0=4
(延長十回)
プロ野球で言えば、某関西多数派球団で90年代後半に一時期流行ったアレです。
遠山→葛西→遠山ってやつです。
高校野球などでは、エースが右で、左打者相手にどうしてもワンポイントで抑えたい時などは、右エース→左ワンポイント→右エースなどという継投が時折行われるので、こうした選手起用自体は皆さんなれていらっしゃることかと存じます。
ただ、じゃあ実際問題、「遠山→葛西→遠山」みたいな継投は、同じイニング内だったらどこまで認められているのかという話が今回のお題目。
こうしたケースを野球規則は予め想定しており、延々マスクマンのタッグチームがリング下でグルグルグルグル回って1号と2号が入れ替わるような(←古すぎ)継投を規制しています。
野球規則3・03【原注】同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることができない。
投手以外の負傷退場した野手に代わって出場したプレーヤーには、五球を限度としてウォームアップが許される(投手については、8・03に規定がある)
つまり、分かりやすいたとえを用いるなら、こうです。
○1遠山→3遠山(1葛西)→1遠山(3葛西)
×1遠山→3遠山(1葛西)→1遠山(3葛西)→3遠山(1葛西)
×1遠山→3遠山→9遠山
野球規則を厳密に照らし合わせれば、こうした運用であることが解釈として成り立ちます。
ちなみに、高校野球の特別規則を見ると、こう書かれてあります。
4)規則3・03【原注】の前段のうち、「同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外他の守備位置に移ることはできない」は適用しない。
つまり、
プロ野球×1遠山→3遠山→9遠山
高校野球○1遠山→3遠山→9遠山
ってーことですな。
高校野球を見ていると、見慣れている野球の試合でも、たえず傍らに野球規則をおいておきたくなるような場面に出くわすこともあるので、そのたびに見ている側も勉強。
で、広島の話。
この件、ただ単に投手を左右でつぎこむだけなら、おそらくここまで試合中断は長くはならなかったと思うのだが、崇徳高校がベンチ入りメンバーを使い切っており、交代が認められると8人でプレーすることになるため(阪垣投手を下げて別の選手を野手に入れないとダメ)、没収試合になってしまう可能性があったから。もっとも、「その交代は不可能ですよ」と審判団が通告しなければならない(3・05【原注】)と触れられているから、没収試合になる可能性自体はまずなかったわけだけれど。
つまり、審判団が下した決定が最善の判断だったのだが、おそらくは没収試合の絡みもあったのか、長い中断時間になってしまった。
我々見る側も、今一度野球規則をお勉強して、来るべき決戦に備えましょうか。
4年前の神奈川県予選、横浜-東海大相模戦でも、振り逃げ3ラン事件ってーのがありましたっけな。
っていうか、リンクした過去ログも、このエントリと似たり寄ったりのような書き出しになっていて萎える(´・ω・`)
しかも「今一度野球のルールを勉強しなおそう」だなんて書いてある。全く今回と書いている内容が一緒ぢゃないか俺orz
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