バレンタイン余話

さて世の殿方の皆様、おなごからチョコレートはいくつばかり貰えたのでございましょう。
俺？　いやまあ、俺の話はおいといて…。

ホテル勤めなんで、バックサイドに置いてある、ルームサービスで出た下がりものを目にする機会がよくあって、さすがにバレンタインデー近くともなれば、ルームサービスを通じてペストリーにデコレーションを施した特製チョコレートを注文するカップルが多くなる。
クリスマスケーキに「メリークリスマス」、バースデーケーキに「ハッピーバースデー」とデコレーションするのと同じように、バレンタインチョコレートにも同じように文字のアレンジが出来るみたいで、まあ、大抵の人はI LOVE YOUなんて洒落たつもりで入れていて、客の姿を想像しながらプッと笑うのが日課になっている←いやな奴だな
そのデコレーションの中に、逸品が一つ。
「大チュキ。」
もう他に必要なものは何もない。ただ一言。「大チュキ。」
これを注文するおなごもおなごだし、注文を受けるペストリーもペストリーだし、バックサイドの、公衆の面前に触れるところにわざとらしく置いておくルームサービスもルームサービスだし、それを指さして笑っている俺も俺だわな。これを目の前にする男の心境たるやどうであろうか。是非聞いてみたい気がする。俺だったらもう、感想もなにもへったくれも有無を言わさず押し倒してぱこぱこ（殴）

数年前だったか、クリスマスシーズンのケーキで久美子すてきだよとデコレーションされたケーキを見て、ルームサービスのアルバイトと一緒に指さして腹を抱えて笑った経験があるが、それに匹敵するかそれ以上のインパクトがあるチョコレートであった。

ちなみに俺は、こーゆーことしかやっていなかったので、当日に婦女子に会ったにもかかわらずチョコレートなんて貰ってません。たとえ義理でも。しゅん。