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美しい星
GYAO!タイトル情報より引用させていただきます。
この広い宇宙の片隅で、突然「宇宙人」として覚醒したちっぽけな家族。“美しい星・地球”を救いたい──使命を手にした喜びに、家族の心は活気づく。けれど、彼らの大真面目な営みは哀しいほどに滑稽で、星はそんなことなどお構いなしに、悠々自転を続ける。
“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎、野心溢れるフリーターの息子・一雄、美人すぎて周囲から浮いている女子大生の娘・暁子、心の空虚をもて余す主婦の母・伊余子。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こし、それぞれに傷ついていく。なぜ、彼らは目覚めたのか。本当に、目覚めたのか――。そんな一家の前に一人の男が現れ、地球に救う価値などあるのかと問いかける。
ある日突然、宇宙人に覚醒した家族の先には/映画『美しい星』予告編 - YouTube
三島由紀夫原作のコメディ仕立ての作品は
観た時にも思ったことだが
「いちおうコメディ仕立てだけど、
1ミリも面白くないダジャレを連発するおっさんのドヤ顔を見せられてるような居心地の悪さがずっと続く」
三島は、現代的なお笑いの才能0だ。
しかし
「夏子の冒険」もこの「美しい星」も、笑えはしないが、
しっかりした内容があり見ごたえのある名作になっているのは、原作の濃厚な思想性の成果だとおもう。
作者は登場人物(黒木克己 1時間37分頃)に
自然が美しいのではなく、
自然を美しいと感じるんです、人間が。
しかし、その自然に人間は人間を含めない。…
この矛盾…
と語らせている。
部分的に仏智と繋がってるが、
思い付きレベルで単発的、
不十分で役に立たない。
間違った妄想的思考に陥る。
人間は常に、物欲しそうな探索意識の上で色・声・香・味・触・法を歪めて処理する宿痾がある。
無自覚でautomaticに行なうから容易に気づけない。ようやく気づいても、一切改めず本能的に居直るので、糞の役にも立たん。automaticは楽ちんだからね。
欲にまみれた自我の正当化→手放しの自我神格化
までの、いつものワンパターンコースを走り切って滅びる。
「美しい星」は、そういう絶望的寓意物語だとおもう。
日本でこんな振り切った設定の怪作はめったにないので、観ることができて嬉しい。
(My Favorite Songs)
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(過去記事増補編集再録)