旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

美しいチベット女性の行商人

2017年08月30日 | 人物



ラサ旧市街

旧市街には、古き良きチベットの面影はまだ残っている。
その外れにアンティークや石などを売買する行商人達が集まる場所がある。
路上で自分たちの品物を売買するのである。
その売買の仕方であるが、路上に品物を広げるのではなく、
自らの首から品物を提げて路上に立つ、というやり方だ。
なので、自ずと扱う品物は小さな物、石やビーズなど小物になってくる。

路上に立つ行商の多くはカム地方出身の大男達だ。
ある日、その中に混じって、女性の行商人が居た。

首から提げたターコイズや珊瑚の数々。

どういった経緯で行商をやっているのか?
旦那や家族が行商人の血筋なのか?

何も分からない。

分かった唯一の事は、着用する服や、金の指輪などから
遠くの村から出て来た遊牧民ではなく、ある程度平均の生活を営んでいるように思えた。

どういった理由で行商をやっているかは分からないが、
まだ若いその女性は、優しくも厳しい目で
タフなチベットの行商人達の世界でたくましく生きていた。
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チベット カム地方の伝統的ファッション

2017年08月18日 | 人物
東チベット カム地方
デルゲ近郊のお寺で出会った女性。

首回りや耳元には、大粒の珊瑚や数々の石(ジーと呼ばれる白黒の柄の付いた石)や金で飾られ、
右肩を出して着る着方が正式な民族衣装チュパを着込む。
手には、鳳眼菩提樹の数珠と豪華なマニ車、頭にはテンガロンハット、
そして歯にはチベットの伝統的なファッションである金歯の差し歯が光る。

まさに伝統的なカム地方のチベット女性だ。

裕福な層だと思うが、その完成された伝統的チベタンファッションの美しさに見とれた。

僕はチベットへ行くと、お寺の周囲に座り、隣に座った彼ら彼女らに声をかける。
そして、彼らの持つ装飾品を交渉し、手に入れる。
時には彼らの家まで行き、売買をする。
もちろん相手は一般人だ。
交渉に入る前の話にはコツがいるが、
それが、僕の仕入れの方法の一つである。
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