古いチベタン・ターコイズの話題です。
僕自身も大好きな、ターコイズ。
個人的には、
世に無数に存在する、
古い石やビーズの中で、
「一番好きな石」と言っても良いかな。
現地を旅すれば旅するほど、
仏塔や仏像を見たり、
チベタンまたはラダックの人々に触れれば触れるほど
ターコイズ好きは加速して行きました。
個人的にも集めております。
そのチベタン・ターコイズ。
もはや詳しくは説明しません。
チベット語で「ユゥ」ですな。
良いターコイズは、数は激減しました。
行くたびに感じます。
正確に言うと、
ターコイズの数自体はまだ存在しています。
そこそこのクオリティならば、
まだ残っております。
一般市場に
「古く良いターコイズは、流通量が減った」と言う方が、
正確かな。
とは言え、
絶対的な数も少なくなったのは事実でしょう。
チベタンの友人も、
「色々な所から、良いのを一個、二個、買い集めているよ」と言うくらい、
良いターコイズを手に入れるのは難しくなりました。
そして、今、僕は胸騒ぎがしてます。
ドキドキ
なぜかって?
それは海外、現地、含め、
友人、知人たちが買い集めているからです。
彼らは、
単なる旅行者ではありません。
副業の業者でもありません。
今、買い集めているのは、
業界歴、20年、30年、40年級の、
プロ業者やコレクターの猛者たちです。
目ざとい中国人バイヤーも買っています。
もちろん、
以前から買い集めていた人は多いですが、
最近、その速度・規模感が加速しています。
それらは、
値段が、
より上がる可能性を示唆してる気がするのです。
実際、既に、昨年ネパールで、
トップ・クオリティ(中国人好み)のターコイズは、
何と、1グラム単価、金より高かったです。
それでも速攻で、3日もかからず売れていました。
そして、
古いチベタン・ターコイズに関して、
一部の間では、
「ラスト・ワン・ピース」だとも言われています。
「最後の一品」という意味ですな。
チベット物で、
ジービーズ(ズィビーズ)の値段が超爆騰し、
次に、
珊瑚(コーラル)が値上がりし、
その後に、
琥珀、と
値上がりは続きました。
小粒のブッダ・チッタ(鳳眼菩提樹の数珠)も、
数十万円単位になりました。
仏画(タンカ)や仏像は、
元々、高いです。
古くから欧米などでも美術的観点で評価されてきましたし。
「ラスト・ワン」と言うのは、
今、最後に光が当たるのを待つのは、ターコイズのみ、という意味です。
正確に言うと、
ラスト・ワン、または、ラスト・ピースと噂されてますが、
代表的な物を対象とした比喩的表現です。
実際には、
古いチベット物は多種多様で、
他にも、
多くの種類の数珠や、
素晴らしいガウ、家具、
護符、銀・銅・ブロンズ製品、
経典や色々なビーズなど多数あります。
それらも総じて値上がりしてますが、
「短期間で一気に値上がりする可能性がある」との意味で
「ラスト・ワン」と言う事ですな。
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上記の20年以上の経験を持つ人たちは、
良い物は売りに出さず、「キープする」と
口を揃えて言います。
フランスのアフィヨンやクリスであっても、
ラダックのSであっても、
イギリスのNであっても、
チベット人のSであっても、
既にすごい量を持っている彼らでさえ、
今、皆、必死にチベットのターコイズを探しております。
僕も必死に探しております。
表に出ている物はもちろん、
表に出ていないターコイズからも選び抜き、
知人、友人、地元民に声をかけ、
レー以外の地から持ってきてもらったりしてもらいました。
近隣の村々にコネクションを持つオババに
「良い物なら買うから集めてきて」と頼みもしました。
これが大変で、
「明日、持ってくるわ」と言われても、
実際に持ってくるのは、5日後だったりします。
ババァ、遅えよ
ジービーズの写真を送ってくる暇があったら、
ターコイズを探しやがれ。
「古いターコイズ、オンリーだ!」と
何度、言った事か。
しかも、
いつ、誰が、何を、
現地の骨董屋等に持ち込むかは運次第となります。
時間と運と労力が、必要となります。
いずれにせよ、
探しまくり手を尽くしました。
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大量です。
全て古く、色も質も良い。
合計で200個以上は買った。
金も労力も時間もかかったが、
可能であれば、
まだまだ欲しい。
偶然、同じ日にラダック入りした友人業者も買いまくっていた。
共通の友人のチベタンが「まだ買うのか?」と引くほどに。
実はでかいターコイズたち。
写真では浅い色に写ってますが、
実物は深みがある濃い色をしてます。
激烈に古い。
何百年経てば、こうなるのかしら。
十字に紐穴の痕跡が交差した「ティクマ」紋様のチベタン・ターコイズ。
勝手に見立ててますが。
良い。
銅で巻かれた大型のチベタン・ターコイズのペンダント。
エメラルド・ブルーグリーンの湖を彷彿とさせる色だ。
魅力的。
たまにある小型でなく、大型です。
大型です。
美しい。
裏面。
ナチュラルな古さ。
友人の売主が売りたがらなかったターコイズ。
スカイブルーも内包し、
色も質も良く、古いさも大きさもある。
全部、古い。
数百年もの。
この手は、1000年経っていると記載がある時もが、それは分からん。
ダーク・グリーンで肌質も古い。
トロトロを通り越して、
枯れている物もあります。
僕的には、
チベットの古い物での、
たまに出会える、
この「枯れ感」が大好物です。
すごく大きいコロンとしたターコイズ。
実は、このタイプはめちゃくちゃ数が少ない。
一般的には平面的な形が多い、アンティーク・チベタン・ターコイズ。
古くて厚みがある、コロンとした大型は意外と少ない。
色や質は好みが分かれるが、
数多く、色々見ていると、愛着が湧くタイプ。
これは私物にした。
通称「スネーク・スキン」
蛇柄に例えられる、チベタン・ターコイズ。
もちろん、アンティークである。
紛れていると見過ごしがちだが、
魅力的なデザイン。
下の物は私物にした。
選び抜いた、小粒たち。
飴ちゃんに見えてくるが、
全部、質が良いチベタン・ターコイズ。
良い小粒は探すのに手間がかかる。
最高品質となると本当に数が少なく、
見つけるのはマヂで大変なのです。
因みに、
表面をポリッシュ(研磨)してあると、
見た目は格段に良くなります。
ポリッシュされたターコイズは、
キラキラ輝いていたりします。
逆に、ナチュラルだと、乾いてしまうと、
見た目(写真写りも含めて)がイマイチになります。
ただ、古いターコイズは、
本当の質の良さは失われていないので、
油分(顔の油とか)を塗るとすぐ、
輝くパティナ(古色)が
姿を表ます。
現地では、
乾いている古いターコイズに、
鼻や頬の油を付けてパティナを確認したりします。
ラダックの「ペラク(頭飾り)」のヘッド・ピース。
コブラ・ドレスとも例えられる、
頭飾りの先端に付けるターコイズ。
単なる、マトリックスの美しい、
平面で大型のターコイズだけではなく、
実は、ペラクのヘッド・ピース。
意味のあるターコイズなのです。
売主の妹が店番をしてて、
値段を間違えて売ってたので、
秒殺で手に入れた。
こんなのも有ります。
ターコイズの装飾品。
稀に見かけます。
シルバーの側面、銅の底面で固定されている。
ピアス用の花形ターコイズの装飾品もあり、
固有の名称があるが、忘れてしまった。
伝統的なイアリングの「アローン」とは異なります。
他の地から買付・売買に来てた友人のチベタン・ディーラーが持っていた、
シャンカ(法螺貝)型のターコイズ。
個人的には初めて見た。
艶々で、
濃く深い色味のターコイズたち。
素晴らしいクオリティだと思う。
この珠達は、
仕入れの値段が他の何倍もしたが、
良いので諦める訳にもいかず、
苦渋の選択で手に入れた。
全部私物用にキープです。
ターコイズのリングたち
古いオリジナルのラダッキー・リング
この手の指輪は、
「もうあまり手に入らなくなった」とラダックの友人は言う。
左奥の指輪のみ、
新しいターコイズの指輪。
ネパール来歴だろう。
あまりにも良いターコイズが付いてたので、仕入れてみた。
中列の左と、右奥のリングはチベタン・スタイル。
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ここで紹介したのは、
ごく一部のチベタン・ターコイズになります。
200個以上は数が多いです。
一個一個が全て、魅力と個性があるターコイズです。
でも、
力の限り、可能な限り、
まだまだ集めるつもりです
値段が上がるかどうかではなく、
単に、
僕はチベタン・ターコイズ自体に魅力を感じているからです。
愛でて良し、
触って良し、
身につけて良し、
ファッション目線でも良し、
集めて良し、
金銭価値も良し。
伝統も歴史もあり、
認知度も広くあり、
見た目や色、模様、
形など種類も豊富で、
広くチベタンにも愛され、
今はまだ、値段も現実的です。
僕が知る限り、
そんなチベット物は、
今では他に、多くありません。
そう、
チベットのターコイズは魅力的な石と思えます。
ただし、
ハマると沼です。
中毒性も強いです。
僕の様に、
現地で毎日毎日、探し買い求めていると、
道端の砂利がターコイズに見えてくるほど、
おかしくなってしまいます。
でも、
まだまだ集めたいと思っております。
以上
美しい、アンティーク・チベタン・ターコイズでした。
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