名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

今の学校は、どれだけ学んだかが二の次になってやしないか

2018-04-01 10:31:54 | 教育に関する私論
以前、ブログでもちらっと書いたのですが

H29年度は1年生を担当していた私ですが

H30年度は3年生を担当することになりました。

所謂、「持ち上がらなかった」って奴です。

で、今、3年生の授業準備を一生懸命しています。

つい数週間前までは、3年生を受け持つことになるなんて全く想定していなかったのですよ。



さて、現在、中3の理科の最初の単元は何かというと、化学です。
(私が使用している東京書籍の場合)

電解質、非電解質と電離、イオンがどうのこうの、という内容です。

これを授業することの何がしんどいって

同じ教室に、2年生の時に学んだ原子記号や化学式が定着している生徒と忘却の彼方の生徒が両方いると言うことです。

学習効率を考えたら

2年時に学んだ内容をテストする。
→合格点を取れた生徒は3年生の内容へ
→合格点未満の生徒は2年生の復習へ


の方が良いに決まっているのですが

今の学校教育のシステムは、それを認めないのです。

結果、前提となる2年生の知識が定着していない生徒にしてみたら、チンプンカンプンな授業になるわけです。

「そういう生徒がいるって分かっているなら、2年生の復習から入れば?」

と言われそうですが

それをやると、真面目に復習をして2年生の内容を定着してきた生徒にしてみたら、無駄な時間を過ごすはめになるわけで

ちゃんと復習をやった生徒が損をすることになるので、できません。



結果どうなるかというと、一部の生徒に対して

「授業がわからなくても、わからないなりにちゃんと授業を聞いていて立派だね」
「わからないことが多くても、わかるところからやろうね」
「ワークはうつしでもいいから、出せれば立派だよ」


というわけのわからない指導になるわけです。

こういう、結果より努力を賞賛する考え方が、低い労働生産性につながってるんじゃないですかね?


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