「情けは人の為ならず」「敷居が高い」「爆笑する」などなど、間違えやすい日本語というのが紹介されているのをよく見ますが、それは本当に「間違い」なんでしょうか。
いや「間違い」ではあると思うんですよ。でも、「正しい」ことと「通じる」ことで言えば、これは言葉ですから「通じる」ことの方が大事なんだと思いますよ。こう、したり顔で、その言葉の本来の意味はこうです、と指摘ことには、あまり意味がないと思います。その言葉が通じている場面においては、の話ですけど。
「旦那」という言葉は、誰でも知っているように、女性の婚姻相手のことを言いますよね。でも、旦那という言葉は〝本来は〟仏教用語で「ダーナ」といい、これは「お布施をする人」という意味なんです。でも、今は女性の婚姻相手のことを指します。それで充分に通じます。この場合はむしろ、それを訂正した側が、なんだかおかしな奴と思われてしまうかもしれません。
言葉やその意味というのは変わっていくものですから、「本来の意味はこう」という考え方は、失礼や恥にならない限り必要ないと思われます。豆知識程度には楽しめますが、その程度だと思います。変わっていって、「本来の意味」が失われたとしても、何の不都合もないです。
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