ヒットした短歌: 78件
内、能楽にまつわる14件抄出
ゆくりなく能の舞台の天人の舞目にうかび止めぬ妬みを
与謝野晶子 『朱葉集』, 0000, 1916
この毛蟲能の役者のするやうに桐の幹をば步むものかな
与謝野晶子 『草の夢』, 0000, 1922
上なるは能の役者の廓まちおち葉そこよりわが庭に吹く
与謝野晶子 『流星の道』, 0000, 1924
山風や能の舞臺のいほりよりささやかに立つ最明寺かな
与謝野晶子 『流星の道』, 0000, 1924
七月の夜能の安宅みちのくへ判官落ちて涼かぜぞ吹く
与謝野晶子 『流星の道』, 0000, 1924
山かこみ能の棧敷のわくのごと低し甲府のたてよこの町
与謝野晶子 『いぬあぢさゐ』, 0000, 1933-1934
大瀨崎能の脇師のここちして海人の先づある手力の宮
与謝野晶子 『冬柏亭集』, 0000, 1933-1934
大いなり長範などと云ふ能の仕手のここちに立てる城かな
与謝野晶子 『白櫻集』, 0000, 1942
その小舟まち候へと能ががり京の若衆はみめよき男
前田夕暮 『はなふぶき』, 1904-1905, [1904-1905]
雪高き夜を見てゐる山の能 見つつ倦むなり。かたく坐りて
釈迢空 『短歌拾遺』, 1937, [1937]
この冬も老いかがまりてならの京たきぎの能を思ひつつ居む
釈迢空 『短歌拾遺』, 0000, [0000]
靄ごめやお能の松の塗笠の笠揺りふかみ今は梅雨時
北原白秋 『昭和13年8月1日「文芸」6巻8号』, 1938, [1938]
能の笛ひやうへうふれうと起りけりオホツク海の真夏日の凪
北原白秋 『海阪』, 0000, 1949
げにまこと皇太神宮、一の鳥居まともに仰ぎ、かかりよし擬宝珠の宇治橋、そのみ橋ゆかすかも父、かしこむと 聴かすかも父、朝凍よ白き髯ゆり、眉毛さへ長くのばして、神路やま天霧る秋の薄日とて、匂ふや老の能がかり、 いやつつましきそのみ手の杖。
北原白秋 『渓流唱』, 0000, 1943
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