近代短歌データベースを検索するだけのブログ 

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検索ワード「 巡査 」

2022-10-31 21:14:18 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 18件


小田原の刑事巡査の おり行ける道を見おろす。高萱のなか
釈迢空 『倭をぐな』, 1949, 1955


善根の友に交りみな飽きて辻の巡査に話しに行く
石川啄木 『スバル 明治四十二年五月号(第一巻第五号)』, 1909, [1909]


友として遊ぶものなき/性悪の巡査の子等も/あはれなりけり
石川啄木 『一握の砂』, 1908-1910, 1910


別れける友の巡査の白き額その額を這ふ苦きかなしみ
前田夕暮 『収穫(再版增補)』, 1910, 1910


しんしんと石も啼くべき小夜中に人こそ通れ巡査なりけり
北原白秋 『大正5年9月1日「文章世界」11巻9号』, 1916, [1916]


横浜より酒のみに来し旧友の若き巡査のいかがしにけむ
前田夕暮 『歌稿』, 1911, [1911]


街頭にゐたる巡査が日本語を五つ六つ知る俘虜にておぼえき
斎藤茂吉 『遍歴』, 1924, 1948


別れたる友の巡査の白き額に苦き悲しみただよひてけり
前田夕暮 『歌稿』, 1910, [1910]


病室の窓にもたれて、/久しぶりに巡査を見たりと、/よろこべるかな。
石川啄木 『悲しき玩具』, 1909-1911, 1912


マントの黒き頭巾のふつかけ雨巡査は佇てり蕗の葉のかげ
北原白秋 『海阪』, 0000, 1949


わが家をいでて一時間にもなりたるか中央街に騎馬巡査ひとり
斎藤茂吉 『つきかげ』, 1949, 1954


あたたかく日の差したれば騎馬巡査の一隊も左右に添ひつつ歩む
斎藤茂吉 『遠遊』, 1923, 1947


濠ばたの巢より乞食を追ひ立つるわかき巡査のうしろかげかな 若山牧水 『路上』, 1910-1911, 1911





巡査たちのお陰で
日々無事に終わることを感謝しつつ







検索ワード「 日曜 」

2022-10-30 20:05:15 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 36件


日曜の時ををしみて遊びたろWiencrwardわれはおもはむ
斎藤茂吉 『遠遊』, 1923, 1947


日曜の窓とざしたる學びやに白萩さきぬ小さきうら庭
島木赤彦 『馬鈴薯の花以前』, 1900, [1900]


Mauerの青山に一日遊びたる耶蘇復活の日曜のよる
斎藤茂吉 『遠遊』, 1922, 1947


日曜の朝寝をすれば節々は痛むがごとし疲れけるらし
斎藤茂吉 『ともしび』, 1928, 1950


日曜の苦しき夕べ何事も望みなきごと思はれもしつ
前田夕暮 『歌稿』, 1909, [1909]


山ざくら日曜の日の橫濱に散れば遊べるここちこそすれ
与謝野晶子 『冬柏亭集』, 0000, 1933-1934


うす暗き室のかたへにつまれたる蒲団さびしも日曜の朝
前田夕暮 『歌稿』, 1909, [1909]


瓜などを拭ひて置ける色つくり小船いこへる日曜の川
与謝野晶子 『深林の香』, 0000, 1933-1934


歌の會ここに開くと淸水より人ら來集ふ每日曜を
窪田空穂 『卓上の灯』, 1952, 1955


貧しさの寂しかれども春おそきこの日曜の晝の湯に行く
古泉千樫 『靑牛集』, 1918, 1933


せまりくるものごゑもなく日曜のけふの心に安らぎのあり
斎藤茂吉 『小園』, 1943, 1949


日曜の朝起きいでて雲南の昆明府に赤きしるしをつけつ
斎藤茂吉 『寒雲』, 1938, 1940


日曜を待ち居たりしが群衆を見に出でて来ぬ寒き暁
斎藤茂吉 『遠遊』, 1922, 1947


日曜の一日われただひとりにて地平の雲をみておくらまし
前田夕暮 『歌稿』, 1911, [1911]


日曜はときどき門にかげを見るとなりの人は勤人ならむ
中村憲吉 『しがらみ』, 1921, 1924


雁打ちに日曜日毎ゆく友と鋪道のうへに逢ひて立ち居り
斎藤茂吉 『白桃』, 1934, 1942


露西亜びとはみ墓楽しと花植ゑて日曜は来る椅子しつらへぬ
北原白秋 『夢殿』, 1927-1939, 1939


日曜の寒い朝から、日がな一日、人形をどらせ自分もをどるか
前田夕暮 『靑樫は歌ふ』, 1936, 1940


ひとりして吾がとほり居る問屋街日曜の午前に休むことなし
斎藤茂吉 『寒雲』, 1937, 1940


日曜の君來ぬゆふべ何事も望みなきごとおもはれもしつ
前田夕暮 『収穫』, 1909, 1910


サンマルコの日曜の鐘の嶋るころを二人旅びと去なむとぞする
斎藤茂吉 『遍歴』, 1924, 1948


翅ある子日曜の日はあまた居ぬリユクサンブルの花の小みちに
与謝野晶子 『夏より秋へ』, 0000, 1914


四十萬の花見びと出むといふ上野日曜けふをみぞれとなりぬ
窪田空穂 『丘陵地』, 1956, 1957


日曜の晝の湯に居りかよわかるわが娘のからだしみじみ見るも
古泉千樫 『靑牛集』, 1918, 1933


日曜の朝おきいでてよりたちまちにこころいかりてわれたへがたし
斎藤茂吉 『短歌拾遺』, 1931, [1931]


もの学ぶをさなき子等の透るこゑ日曜は朝より一日きこえず
斎藤茂吉 『白桃』, 1934, 1942


日曜のけふは晴れたれ今日あたり來ずもあらぬかと待つことをする
若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921


夏はリキユール、日曜の朝麦藁つけて吸ふがよし。熱き紅茶は春のくれ、雪のふる日はアイスクリーム、秋ふけて立つる日本茶、利休ならねどなほさら寂し。
北原白秋 『観相の秋』, 1913, 1921


日曜日釣してかへる町の子に夕河千鳥声なげて飛ぶ
太田水穂 『鷺・鵜』, 1928, 1933


日曜日の山のしづけさ。誰一人居るこゑもなき あたり見まはす
釈迢空 『倭をぐな』, 1953, 1955


胸苦しう吐息のみして日曜日われひとりぞと空をみつめぬ
前田夕暮 『歌稿』, 1909, [1909]



検索ワード「 飛鳥山 」

2022-10-30 14:03:32 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 3件


やここにのぞめば飛鳥山一山ざくら雲につヾける
太田水穂 『雲鳥』, 1921, 1922


飛鳥山葉ざくら茂りいたづらに雀羽たたく春ふけぬらし
北原白秋 『大正5年9月1日「三田文学」7巻9号』, 1916, [1916]


すみぞめの夕べこめゆく茗荷谷花しらじらと暮れのこりたり 谷合の街の家庭にうすがすみ夕居静けく咲きたるさくら 谷岨の木立をこむる夕がすみ夕花ざくら咲きみだれたり となりには早やちりいそぐほどならん我が庭にまふ花しきりなり ふくとなき風にちりゆく花見れば我が世すなほに生きんと思ふ 飛鳥山花見てかへるをとめらか道のみ坂をゆきなづみたり およづれのたは言ならずうらぐはしかなしき人を死なしめにけり
太田水穂 『雲鳥』, 1917, 1922



検索ワード「 運動 と 体操 」

2022-10-29 21:55:23 | 検索するだけの人
検索ワード: 運動
ヒットした短歌: 17件
 

わが國の舞のリズムの床運動移りに移る美しき態
窪田空穂 『去年の雪』, 1965, 1967


球持ちて立ちは向へる男子らの運動服の眞白白妙
島木赤彦 『馬鈴薯の花以前』, 1901, [1901]


わが國が工夫せしとふ床運動體操と舞を融かし合ひたる
窪田空穂 『去年の雪』, 1965, 1967


臂力ある鈴木日々來て我を揉み無き運動を少しあらしむ
窪田空穂 『去年の雪』, 1965, 1967


狂人等晚夏のあかき外光のなかにうよめく運動場をおもふ
前田夕暮 『生くる日に』, 1913, 1914


検索ワード: 体操 or 體操
ヒットした短歌: 9件

 
ひたひたと土踏み鳴らし眞裸足に先生は敎ふその體操を
若山牧水 『山櫻の歌』, 1922, 1923


我がほかは日の白光にこだましてラヂオ体操の響くあるのみ
北原白秋 『黒檜』, 1937-1940, 1940


をとめ子の體操よろししかれともそのをとめ子をめとらまくは厭
正岡子規 『竹乃里歌拾遺』, 1900, [1900]


国民体操斉しく動く影ありて紀元二千六百年の裸童列竝む
北原白秋 『牡丹の木』, 1940-1942, 1943


追補 千勝三喜男『現代短歌分類集成』より


身は軽くよこ木を越えて宙に浮くこの一瞬やもの思ひなし
土岐善麿『空を仰ぐ』





検索ワード「 南天 」

2022-10-29 21:26:45 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 24件


霜ふかき花すてどころ目につきて南天の実は鈴の赤玉
北原白秋 『白南風』, 1926-1933, 1934


南天は紅つやつやし照る玉の一房が揺れてまたしづまりぬ
北原白秋 『渓流唱』, 0000, 1943


この真昼我楽しめり南天のほのけき花もふふみたらしも
北原白秋 『風隠集』, 1925, 1944


ほのぼのと南天の花咲きしかばひとつきの酒けさはいただく
北原白秋 『渓流唱』, 0000, 1943


やさし手に成りし小兎南天の愛らしひとみものは云はずや
萩原朔太郎 『短歌』, 1903, [1903]


硝子窓の外の面くれなゐの南天に雀動きて冬の日かげる
島木赤彦 『氷魚』, 1916, 1920


墓原の花すてどころ目につきて南天の実の数冴ゆるなり
北原白秋 『昭和2年2月1日「近代風景」2巻2号』, 1927, [1927]


昼ふかき日の照りながらほのぼのと南天の花はいまだふふめり
北原白秋 『風隠集』, 1923, 1944


槙垣にまじりて赤き南天の二えだ三えだ目にしまつりぬ
北原白秋 『夢殿』, 1927-1939, 1939


積藁に南天の実のかげ揺れて子ら騒ぎ出づる日の暮の晴
北原白秋 『風隠集』, 1923, 1944


霜の凍みいたもきびしき土のうへに南天の紅葉はらら散りたる
北原白秋 『白南風』, 1926-1933, 1934


南天は雨もみぞれも沁み入らぬ朱のこちたさを歎くみづから
与謝野晶子 『太陽と薔薇』, 0000, 1921  


田舍屋の南天垣の實を並めし赤けに目につくたそかれにして
伊藤左千夫 『[左千夫全集]』, 1905, [1905]

那智の山南天の箸手にしつつ眼にうかべ見る家びとの數
窪田空穂 『冬日ざし』, 1940, 1941


追補 千勝三喜男「現代短歌分類集成」より


二つ三つ咲きてはすぐる南天の白か花房まど近くあり
今井邦子『紫草』