検索ワード: 義経 弁慶 静御前 牛若丸
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義経
義經が生前かぶりし金銀の鍬形の兜うるはしさ見よ
窪田空穂 『去年の雪』, 1966, 1967
義經が陣取りしてふ川中の島しろくと砂に日の射す
窪田空穂 『初期拾遺』, 1910, [1910]
義経の戦法今に伝はれば彼れの命終を吾は悲しむ
斎藤茂吉 『短歌拾遺』, 1949, [1949]
義經を逃がせる關所下なるは木曾の冠者の西したる路
与謝野晶子 『いぬあぢさゐ』, 0000, 1933-1934
五十年前わが書きにける童話の書『源義經』刊行されむとや
窪田空穂 『去年の雪』, 1966, 1967
太刀跡の岩義經が裂きたるや杜鵑の聲が紋を殘すや
与謝野晶子 『白櫻集』, 0000, 1942
義經は小兵反齒の男にて上目づかひにもの言ひしとぞ
窪田空穂 『木草と共に』, 1961, 1964
うづくまる安宅の關のふな小屋よ勸進帳の義經のごと
与謝野晶子 『いぬあぢさゐ』, 0000, 1933-1934
牛若丸
ゆふぐれて犬猫療所の戸口より牛若丸に似し面わいづ
斎藤茂吉 『短歌拾遺』, 1912, [1912]
静御前
扇もて顏隱しつつ靜御前われかいま見る肩落しては
窪田空穂 『卓上の灯』, 1949, 1955
歎き餘り肩もてはげしく息しつつ靜御前のわれをば恨む
窪田空穂 『卓上の灯』, 1949, 1955
靜御前あな淺ましや目を据ゑて跳ねつつ逃ぐる蚤を捕ふる
窪田空穂 『卓上の灯』, 1949, 1955
靜御前身をくねらして羞ぢらひつ我見おこせば迫るものあり
窪田空穂 『卓上の灯』, 1949, 1955
文五郞が手にささへられ靜御前われを見つめて訴へ泣き入る
窪田空穂 『卓上の灯』, 1949, 1955
弁慶
日の丸の扇ひらりと弁慶の七つ道具をあしらふ欄干
太田水穂 『鷺・鵜』, 1930, 1933
辨慶の赤き小鼻を晩秋の酒場の軒に見るが哀しさ
萩原朔太郎 『短歌』, 1913, [1913]
盛りあがる臺地の若葉濠越しに見やりゆかしみ辨慶橋過ぐ
窪田空穂 『明闇』, 1943, 1945
淫らなるかの辨慶の諧謔も秋の酒場にきけば悲しも
萩原朔太郎 『短歌』, 1913, [1913]
弁慶が持たりしといふ笈を見ぬ煤びしものに顔を寄せつつ
斎藤茂吉 『石泉』, 1931, 1951
醉ひどれのかの辨慶も秋くれば路傍に立ちて物を思へり
萩原朔太郎 『短歌』, 1913, [1913]
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