2月11日、朝食をすませるとEcho P0intに車を進めた。そこは昨夜のStormも Blue Mountainsのはるか遠く岩山の彼方に過ぎ去り、そのあとはまさしくBlueのカーテが天に高く広げられたようだ。それはまるで訪れた人たちの頭上から包み込むようであった。私はまずInformation Centerを訪れ滞在のおすすめコースのアドバイスをもらう。今日のコースはやはりBlue Mountains。
私達はScenic World を色々な方向からじっくり眺め、そこに流れてくる空気を胸いっぱいに吸い込んでみたいと思った。通常はEcho Pointから階段を、下り谷を歩くWalkwayを楽しむのだが数週間にわたり降り続いた雨により、谷へ下りる階段の使用が出来なくなっていた。私達の楽しみにしていたWalkwayは出来なかったが、Skyway, Cableway, Railwayが利用できるセットのチケット(一人$28)を購入した。Skywayは二つの岩山を結ぶロープウェイである。このロープウェイにのりしばらくすると曇りガラスの床が、突然、透明になり床を通して大きな谷を真上から見下ろすことになった。私は一瞬、傍の手すりにつかまったが子供は嬉しそうに興奮した声をだしSkywayの中を飛び跳ねていた。
遠くの岩はだ、そして緑の木々は少し霞がかかっていたが、私は、その景色を背にすると反対側は岩の間から流れる大量の水が数段の岩の床に勢いよくぶつかりながら谷底めがけて落ちていく滝が見えた。その光景は壮観そのものであり、まさしくSkyway大空の歩く道である。
次に乗ったCablewayは50人ほど乗車できるスペースがある。今日は、ツーリストが少なく、窓越しの景色を眺めるには充分なスペースがあった。金髪の長い髪を後ろで束ねた若い男性ガイドが乗ると直ぐにCablewayは左にThree Sistersを見ながら約800メートル下の谷底に吸い込まれるように落ちて行った。数分で谷の中腹にある駅に着くと、私達はCablewayに乗り合わせた10人ほどのツアーに成り行きでジョイントすることになってしまった。
ツアーガイドが案内するコースについて歩きガイドの説明を受けるとここは昔、多くの人がこの岩山で石炭を掘りEcho Pointがある頂上まで、ポニーが荷車をひいて私達が数分で下りて来たルートを登って運んだそうだ。ここで働く人の条件は小さな体で強靭な力をもった人たちが求められた。その理由は、炭鉱の入り口は高さ1メートル前後、坑内も私が見たところ非常に狭く、大きな体の人は狭い坑内で動くのは適さなかったのだ。その後、トロッコレールが敷かれるまでポニーの過酷な労働は続いた。現在は、そのレールをRailwayとして多くのツーリストを乗せて急な勾配を岩と岩に挟まれたレールの上を登っていく。Railwayのサイズは幅も大人3、4人座ると身動きが取れず、高さも頭が着きそうだった。
谷底からEcho Pointに戻り、あらためてBlue Mountainsを見渡すと数百億年変わらなかったこの自然が今後も同じ時間を経過する事が出来るのだろうか。私達人間も共に生きていくことが出来るのだろうか。ここにある全ての自然は空からの光り、そして雨が岩山の隙を通り隅々まで行きわたりその地中に蓄えられる。この大地は、きっと自然の恵みをさずかり間違いなく永遠に続くと思う。Echo Pointに戻り、遠くの景色を見るとポッカリ浮かんだ雲の下に雨の筋が見ることが出来た。Echo Pointも空がだんだん暗くなってきたので雨になるかもしれない。私達は車に乗り今夜の泊るinfoお薦めのThree Sistersの向かいにあるMegalong ValleyのCaravan Parkを目指した。