冬のソナタに恋をして

気になる彼女



ミニョンは、ユジンが去ったあと、ポラリスのプレゼンも聞いていなければ、契約を交わしてもいないことに気づいて苦笑した。そこでポラリスに電話したところ、まだユジンは帰っていないことが分かった。
「取り急ぎ電話をください」と言ったところに、キム次長が食べ物を片手に入ってきた。

「ポラリスのチョンユジンさんですか?彼女美人でしょう。まったく女ったらしってのはわざわざ電話をしてもらうなんて、忙しいですね」
「先輩、僕は女ったらしじゃありませんよ」
「はいはい、でポラリスの契約はもう済んだんですね。」
「それが、僕の顔を見ると悲しくなるみたいで出来なかったんです」
「はっ?」
「先輩、女の人がじっと顔を見たあとで涙を流すってどういうことなんでしょう」
「モテモテの理事に分からないことがおじさんに分かるワケないでしょう」
2人は変な空気に仕方なく笑った。
「ところで理事、理事はこのパズルをやりながら、前に付き合ってた彼女のことを一人一人思い出してるんですか」
「??」
「ポラリスのチョンユジンさんが前に言ってたって言ったでしょう。一つ一つ思い出したいことがあるからパズルをするんだって」
ミニョンは手元に最後のピースを握りしめてユジンのことを思い出していた。

一方でユジンはどうしてもチュンサンとミニョンが同一人物でないことに納得できず、チェリンのブティックに急いだ。


店にいたチェリンはいつか来るだろうと待ってましたとばかりに優越感いっぱいの笑みで迎えた。もっともユジンはそれどころではなく全く気がつかなかったが。
「ユジン、この前はみんなをびっくりさせちゃってごめんね。あんまり似てるから驚いたでしょう?」
ユジンは矢継ぎばやに、ミニョンの経歴や2人の出会いなどを質問していった。チェリンは図々しいという不快な表情を見せながらも、ミニョンはアメリカ生まれのアメリカ育ちで、フランスで会ったこと、自分の彼氏なのだと強調して話した。そして、
「カンジュンサンはね、もう死んだのよ。ミニョンさんは彼と親戚でもないし、兄弟でもないの。全く関係ないから」と冷たく言い放った。
チェリンは、傷ついて泣きながら肩を落として帰っていくユジンを冷ややかな表情で見送った。
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