![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/30/3f415d5249f279d9abe97f3d5d6ebe3b.jpg?1621636793)
チョンユジンと出会ってから、ミニョンの中で何かが変わっていった。
ミニョンにとって女性とは、愛でるもの、一緒にいて楽しいもの、その時々を楽しめれば良い対象でしかなかったのに、ユジンには揺さぶられっぱなしだった。
まずは彼女の婚約式で幽霊を見たような顔で凝視され、
会社で会ったときはいきなり涙を流され、
一緒に仕事をするととても有能で楽しいのに、
プライベートに踏み込もうとするととたんに心を閉じてしまう。
全くわけが分からないし、気になってしょうがない。彼女は婚約しているのに。
ミニョンはこんなに女性に執着するのは初めてだったので、そんな自分にひどく戸惑っていた。
今日はポラリスとの契約日だ。今日こそ食事にでも誘って、じっくりと話をしてみよう、と楽しみにしていた。
ところがドアを開けて入ってきたのは、ショートカットの紫色の髪の女性だった。彼女はイジョンアだと名乗り、あからさまにガッカリしているミニョンに戸惑っていた。
「ユジンさんはどうしたんですか?」
「あー、すみません。彼女は別件で用事がありまして。契約などの交渉は私の仕事なんです」
チョンアは、頑なに理事と会いたがらないユジンを恨みながらにこやかに言った。
すると、ミニョンはあのキラースマイルで言い放った。
「ポラリスと契約をしたいと思っているんですが、印を押す前に、条件があるんです。スキー場の担当はチョンユジンさんでお願いします。彼女のデザインが気に入っているんです。」
チョンアはイケメンの理事に言われたし、大口の契約だし、もちろんノーとは言えなかった。
チョンアは会社にもどると、珍しくユジンに奢ってあげる、とランチに連れ出し、ステーキをご馳走した。そして、理事の持ち出した条件をにこやかに告げた。
ユジンは何故かガックリとうなだれて、ため息をついている。
「しょうがないじゃない。あんたを指名してるんだし、あのイケメンぶりよ。断れるわけないわよー。ねっ、ユジン頑張って❗️」
わたしだったら小躍りして喜ぶのに、ユジンたら本当にサンヒョクに一途なのね、と全く検討違いな事を思うチョンアだった。
2日後、ユジンはマルシアンでプレゼンテーションを行なっていた。彼女のプレゼンは的確でわかりやすく、情熱的で、その場にいた誰もが納得するものだったので、ミニョンもキム次長もとても満足していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/9b/e672c155f335c8d12f76980a43a5ce47.jpg?1621648894)
プレゼンが終わると、ユジンはミニョンに呼び出された。理事室で二人きりになると、ユジンは途端に強ばった顔をして何も話さなくなった。目すら合わせてくれない。
「ユジンさん、プレゼンはとても良かったですよ。でも、なんだか徹夜で覚えてきたような感じもしました。今もとても事務的だし、いつもそんな仕事の仕方をするんですか?」
「私の説明で至らないところがあれば、修正させていただきます」
相変わらず無表情で話すユジンにミニョンは苦笑してしまった。
「そういう意味ではなくて、僕何か気を悪くすることをしましたか?仕事を一緒にするなら、お互いの事を知って、信頼関係を作りたいでしょう。違いますか。」
「仕事はきちんとやらせていただきますが、仕事相手の方まで気に入らなければいけないんでしょうか」
「それはつまり、僕が気に入らないということですか?」
「理事、そう聞こえたならお詫び申し上げます。もし、私が気に入らないのでしたら、契約は破棄していただいてかまいません」
ユジンはキッパリと言うと、今にも帰りたい様子でソワソワし始めた。
ミニョンはひどく頑ななユジンに驚いていた。こんな女性ははじめてだ。
「僕は仕事をしたいんです。ユジンさんを気にいっているんですよ。一度夕食でもどうですか。」
「結構です。」
なおもユジンは頑なだった。
「仕事する相手と食事することで、お互いに親しくなっていくし、仕事もやりやすくなるんです。それに僕は利己的な人間です。あなたから吸収出来ることは全てしたいと思って誘っているんです。」
しかし、ユジンは小さな声で謝ると、身を翻して部屋を出て行ってしまった。
残されたミニョンは呆然としていた。まず女性に断られたことがなかったし、こんなに拒絶されたこともない。つかまえようとすればするほどするりと逃げる、ミニョンは俄然ユジンに興味が湧いてきた。
ユジンはチュンサンを思い出させるミニョンと一緒にいるのはこれが限界だと感じていた。虚勢をはっているのがバレてしまう。蓋をしている気持ちが溢れてしまいそうだ。
しかし、外に出るとサンヒョクがプレゼン終わりのユジンをねぎらうために待っていてくれた。ユジンはホッとしてしまい、満面の笑みを浮かべた。
そのとき、キム次長がとおりかかった。
「ユジンさん、お疲れ様。また一緒に頑張りましょうね」と優しい言葉をかけてくれた。
サンヒョクは、
「あれがユジンを苦しめてる理事だな。ひと癖ありそうな顔をしてる」と言い、一言言ってやる、というのをユジンは慌てて止めた。理事でないというのを、なんとなく言いそびれてしまった。
2人が腕を引っ張り合って笑いながら話しているのを、ミニョンは戸口から見ていた。なんだ、婚約者が待っていたから頑なだったのか、それにあんなに可愛い笑顔で笑えるんだ、と思っていた。あんなに愛されている婚約者がうらやましい、とミニョンはふと思い、そんな事を思った自分にびっくりした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/fe/82d9e215d9753005ba2be76f66a7d57a.jpg?1621648923)
その夜、ミニョンはチェリンのブティックを訪れた。チェリンは嬉しそうに抱きついてきた。
2人はオシャレなバーで会話を楽しんだ。
「チェリン、最近一緒に仕事をしてる人がいるんだけど、美人な上に妙な魅力を持ってるし、仕事も出来るんだけど、誰か知りたくない?」
お前の友達だよ、と言いたくて、焦らしてみたが、チェリンは話に乗らずに怒って帰ってしまった。ミニョンは一人お酒を飲みながら、ぼんやりとユジンのことを考えていた。
あんなふうに、一途に彼女に愛されたらどんな気分だろうか、そもそも愛するってどんな感じだろうか、と考えるのだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0136.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0136.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0136.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0136.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0137.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0137.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0137.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0138.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0138.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0138.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_orange.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
子供のころから大好きな歌です。最近YouTubeで今風にステキにアレンジしてくれるから昔の歌が蘇っていいですね。
こちらは女性バージョン
声が魅力的です。
30年以上前の久保田利伸さんのmissingという曲なのですが、本人バージョン、女性のカバーバージョンで貼っておきます。
好きだけれど、出会いのタイミングが遅くて叶わない恋の歌です。ミニョンの気持ちとユジンの気持ちでそれぞれ良かったら聴いてください。
こちらが本家バージョンです。歌上手いですっ😍
それでは。
歌マップから歌詞を貼り付けてみました。
言葉にできるなら 少しはましさ
互いの胸の中は 手に取れるほどなのに
震える瞳が 語りかけてた
出会いがもっと 早ければと
I love you 叶わないものならば
いっそ忘れたいのに 忘れられない全てが
I miss you 許されることならば
抱きしめていたいのさ 光の午後も星の夜もBaby
ときめくだけの恋は 何度もあるけれど
こんなに切ないのは きっと初めてなのさ
染まりゆく空に 包まれて
永遠に語らう 夢をみた
I love you 届かないものならば
見つめかえさないのに 瞳奪われて動けない
I miss you 許されることならば
抱きしめていたいのさ 光の午後も星の夜もBaby
黄昏に精一杯の 息を吸って
目を閉じるだけ Oh
I love you 僕だけの 君ならば
この道をかけだして 逢いに行きたい今すぐに
I miss you 許されることならば
抱きしめていたいのさ 光の午後も星の夜もBaby
Missing youru ru ru・・・