スマホの充電が頻繁になって来たので、バッテリーの交換か、機種変更をしようと考えた。
ネットで情報を読むと、バッテリー交換より機種変更のほうが良いとわかった。
予備知識のつもりで新製品の端末を、ネットでいろいろ読んだり画像を見たりしておく。
数日後、今までのように、実際に手に取って選べる家電量販店へ行った。
新しいスマホを買うのはワクワクする。
(どんなスマホ、売ってるかしら)
浮き浮きワクワクしながら、スマホ売り場のフロアへ。
陳列棚の商品やスペックなどの記載のカードを次々、見ていると、店員から声をかけられた。
バッテリー交換と機種変更のことを話すと、バッテリー交換はメーカーに電話したり手続きしたり、価格も新しいスマホと変わらないから機種変更のほうが良いという私の考えが正しかったことを、店員が説明した。
使用中の富士通製のスマホを手にしていたが、前回使用していたSONY製がいいと言うと、店員が少し離れた陳列台から商品を持って来た。
それを見て驚いた。
「こ~んな細長過ぎる形は嫌い」
店員が別の陳列棚へ案内し、これはどうかとか言うが、他のメーカーも細長過ぎの形がやたらと多い。パソコンで画像を見た時は、わからなかった。
「どうしてこんなに細長過ぎの形のスマホが多いんですか?」
そう聞いた。
「映画を見る時、縦横のサイズがスクリーンと同じ比率で人気なんです」
「えええっ」
と、声を上げて驚愕。スマホで映画を見る人達がいることは知っていたけれど、現物の端末を手にして信じ難い気持ち。
「こ~んな小さい画面で映画観るのオ!!」
「そうなんです」
「ニーズが多い商品を作るのはわかるけれど、メーカーって能がないというか単細胞というか想像力不足ね。私はこっちの形のほうが好きだわ」
「それはsimフリーじゃないから。こちらはどうですか」
数年前からsimフリーに変えてしまったので、選べる商品も限られてくる。
結局、店舗で買うのをやめた。
現在の契約のオンラインショップで、いろいろ見た。
現在使用のスマホとサイズやスペックなどが、どのように違うか、サイトの商品ページの端末画像を1つずつ見ていき、ようやく買う商品を決めた。
契約中で会員登録してあると、5千円のクーポンがつくキャンペーン中である。
そのクーポン獲得の入力項目が多くて面倒だったが、
(5千円の割引なら得だわ!)
単純人間の私はその思いで、ページごとに入力したり、送信された〈クーポン獲得申込み〉のメールを受信したり、獲得した〈クーポンコード〉を入力したり、その後に送信された〈購入申込み〉のメールを受信して商品を再度確認したりした。
(オンラインショップでスマホを買うのって、こんなに面倒なのね)
ネット通販と同じようなものと思っていたので、少し驚いた。
さらにメールが送信され、価格が5千円割引きになってホッとした。
数日後に商品が届いた。
ネット通販で、届いて現物を見たら落胆することがあるので、箱を開けながら、ちょっぴり心配だった。
けれど、サイズも色も希望どおりのスマホで安堵した。
(新しいスマホ、新しいスマホ、うれしいナ)
入浴と夕食をすませ、いつもは映画を観たりするが、録画の報道番組を聞きながらソファで2つのスマホを手に取る。
古いスマホの裏面からSDカードとSIMカードを、ピンを使って取り出し、新しいスマホにセットした。
(あら、不思議)
SDカード保存の連絡先が移動したが、私がインストールしたゲームやメモ帳やファイルなどのアプリが、そっくり移っているのが不思議だった。
(移動アプリを使わないのに、どうして)
SDカードに保存したファイルを表示させると、連絡先と写真は保存されているが、ゲームやメモ帳やファイルなどのアプリは保存した覚えはなく、何故、新しいスマホに移動したのかわからない。Googleのクラウドかバックアップ設定かのどちらかだと思った。
ただし、ユーザー・データはすべて消えていて初期化されている。
以前は新スマホにした時、メモ帳やゲームなどインストールした記憶がある。
(ま、いいわ、手間が省けて)
サーバーの初期設定をすることにした。前回の時に契約のサイトページから、数字とローマ字とチェック項目をコピペしてある。
パソコンの前へ行き、メモ・ファイルを開いて探す。
(あったあった、こんな時のためにちゃんとコピペしておいた私って賢明)
自画自賛しながら、それを見て新スマホに入力していく。
ところが、全然、サーバー設定が完了しない。
念のため、サイトで確認すると――。
数年前と変化している箇所が、いくつかあるためだった。
入力し直し、ようやく完了した。
パソコンの前を離れ、リビングへ。
アメリカのサスペンス映画『ザ・コール 緊急通報指令室』を観て、
(面白かったわ、ハラハラドキドキ感、楽しめたわ)
満足してテレビを消し、ソファに座り過ぎの解消のため、立ってストレッチを15分ほど。
それから新スマホと旧スマホを手にしてベッドへ。
まだバッテリーは残っている旧スマホで脳トレゲームをしてKindle読書して就寝するつもりだった。
ところが、思いがけない事態になった。
旧スマホより新スマホを手にしたくなるのは、自然な心理というものである。
(本体の設定、しておこうっと。機種の変更しても設定は同じようなものだわ)
5分か10分でできると思い込んでいたら、考えが甘かったというか、全然、終わらないのである。
表示画面や音量や着信音の選択などは、スラスラできた。
旧スマホと違って、設定項目が他にもいろいろあるのである。
(バックグラウンドにフォアグラウンド、バックグラウンドはわかるけど、フォアグラウンドって何?)
初めて見た単語を、検索して調べることに。
(パスワード? そんな設定あったかしら)
旧スマホにはなかった。まさに機種変更したのだと、つくづく思い知らされた。旧スマホより設定項目がこんなに多いとは思わなかったのである。
しかも、パスワードを軽い気持ちで入力したら、ロックがかかってしまい、オンオフの時に、オンにするたびパスワード入力するという面倒なことになってしまった。
ロック画面というアプリはプリインストールされているのだが、設定をはずすという選択項目が、どこにもない。
(どこどこ、ロックの設定しない選択のチェック)
他のアプリや設定画面を見ても、どこにもないので焦(あせ)った。
検索して調べると、私と同じ事態に陥っている質問者の書き込みが、いくつもあった。
回答を読み、セキュリティ画面から〈パスワードを消す〉にチェックを入れて、オンオフを試したら、ようやくロック設定が解除された。
ただ、旧スマホはオンオフで、すぐにトップ画面なのに、新スマホはオンすると、トップ画面に自然の景色が表示され、スワイプしてから、選択したアプリが並ぶトップ画面になる。1アクション多いが仕方ない。
それから細々(こまごま)と、というより延々と、さまざまな設定の操作を続けた。
今までは使用しながら何か気づくたびに設定を変更したり確認したりしたものだったが、新スマホということもあり、結構楽しくなってしまって、5分か10分どころか、時々、検索したりもして延々と設定に夢中になってしまった。
ベッドに横になった姿勢で長時間。楽しい脳トレゲームも読書もしないで延々と新スマホ設定に夢中のアホな私。たとえば着信音もメールと通知とSMSと、それぞれ分けて選んだのが、何度も選び直してしまったり。時々、旧スマホの設定画面を見て比較したり、確認したり。
(どうして私って何か夢中になると止まらなくなっちゃうのかしら)
(また寝違いなんて起きたら大変)
(もう寝なくちゃ)
理性ではそう思うのに、ブルーライトのカットのはずが、全く眠気がおとずれないのである。
ふと、『時間は存在しない』という本のタイトルが思い浮かんだ。興味があって読みたい本の1冊である。
長年、私は起床時間も就寝時間も決めていない。何時であれ、目が覚めたら起きて、何時であれ、眠くなったら眠る。もちろん睡眠時間のことは意識しているが、好きな時に起きて好きな時に寝て好きな時に食べたり飲んだりして、という不規則生活が、基本的には私の身体に合っているし、結果的に一番の健康法なのである。
(時間は存在しない。もうこうなったら眠くなるまで延々と新スマホで遊んでいようっと)
そう決めた。
ネットで情報を読むと、バッテリー交換より機種変更のほうが良いとわかった。
予備知識のつもりで新製品の端末を、ネットでいろいろ読んだり画像を見たりしておく。
数日後、今までのように、実際に手に取って選べる家電量販店へ行った。
新しいスマホを買うのはワクワクする。
(どんなスマホ、売ってるかしら)
浮き浮きワクワクしながら、スマホ売り場のフロアへ。
陳列棚の商品やスペックなどの記載のカードを次々、見ていると、店員から声をかけられた。
バッテリー交換と機種変更のことを話すと、バッテリー交換はメーカーに電話したり手続きしたり、価格も新しいスマホと変わらないから機種変更のほうが良いという私の考えが正しかったことを、店員が説明した。
使用中の富士通製のスマホを手にしていたが、前回使用していたSONY製がいいと言うと、店員が少し離れた陳列台から商品を持って来た。
それを見て驚いた。
「こ~んな細長過ぎる形は嫌い」
店員が別の陳列棚へ案内し、これはどうかとか言うが、他のメーカーも細長過ぎの形がやたらと多い。パソコンで画像を見た時は、わからなかった。
「どうしてこんなに細長過ぎの形のスマホが多いんですか?」
そう聞いた。
「映画を見る時、縦横のサイズがスクリーンと同じ比率で人気なんです」
「えええっ」
と、声を上げて驚愕。スマホで映画を見る人達がいることは知っていたけれど、現物の端末を手にして信じ難い気持ち。
「こ~んな小さい画面で映画観るのオ!!」
「そうなんです」
「ニーズが多い商品を作るのはわかるけれど、メーカーって能がないというか単細胞というか想像力不足ね。私はこっちの形のほうが好きだわ」
「それはsimフリーじゃないから。こちらはどうですか」
数年前からsimフリーに変えてしまったので、選べる商品も限られてくる。
結局、店舗で買うのをやめた。
現在の契約のオンラインショップで、いろいろ見た。
現在使用のスマホとサイズやスペックなどが、どのように違うか、サイトの商品ページの端末画像を1つずつ見ていき、ようやく買う商品を決めた。
契約中で会員登録してあると、5千円のクーポンがつくキャンペーン中である。
そのクーポン獲得の入力項目が多くて面倒だったが、
(5千円の割引なら得だわ!)
単純人間の私はその思いで、ページごとに入力したり、送信された〈クーポン獲得申込み〉のメールを受信したり、獲得した〈クーポンコード〉を入力したり、その後に送信された〈購入申込み〉のメールを受信して商品を再度確認したりした。
(オンラインショップでスマホを買うのって、こんなに面倒なのね)
ネット通販と同じようなものと思っていたので、少し驚いた。
さらにメールが送信され、価格が5千円割引きになってホッとした。
数日後に商品が届いた。
ネット通販で、届いて現物を見たら落胆することがあるので、箱を開けながら、ちょっぴり心配だった。
けれど、サイズも色も希望どおりのスマホで安堵した。
(新しいスマホ、新しいスマホ、うれしいナ)
入浴と夕食をすませ、いつもは映画を観たりするが、録画の報道番組を聞きながらソファで2つのスマホを手に取る。
古いスマホの裏面からSDカードとSIMカードを、ピンを使って取り出し、新しいスマホにセットした。
(あら、不思議)
SDカード保存の連絡先が移動したが、私がインストールしたゲームやメモ帳やファイルなどのアプリが、そっくり移っているのが不思議だった。
(移動アプリを使わないのに、どうして)
SDカードに保存したファイルを表示させると、連絡先と写真は保存されているが、ゲームやメモ帳やファイルなどのアプリは保存した覚えはなく、何故、新しいスマホに移動したのかわからない。Googleのクラウドかバックアップ設定かのどちらかだと思った。
ただし、ユーザー・データはすべて消えていて初期化されている。
以前は新スマホにした時、メモ帳やゲームなどインストールした記憶がある。
(ま、いいわ、手間が省けて)
サーバーの初期設定をすることにした。前回の時に契約のサイトページから、数字とローマ字とチェック項目をコピペしてある。
パソコンの前へ行き、メモ・ファイルを開いて探す。
(あったあった、こんな時のためにちゃんとコピペしておいた私って賢明)
自画自賛しながら、それを見て新スマホに入力していく。
ところが、全然、サーバー設定が完了しない。
念のため、サイトで確認すると――。
数年前と変化している箇所が、いくつかあるためだった。
入力し直し、ようやく完了した。
パソコンの前を離れ、リビングへ。
アメリカのサスペンス映画『ザ・コール 緊急通報指令室』を観て、
(面白かったわ、ハラハラドキドキ感、楽しめたわ)
満足してテレビを消し、ソファに座り過ぎの解消のため、立ってストレッチを15分ほど。
それから新スマホと旧スマホを手にしてベッドへ。
まだバッテリーは残っている旧スマホで脳トレゲームをしてKindle読書して就寝するつもりだった。
ところが、思いがけない事態になった。
旧スマホより新スマホを手にしたくなるのは、自然な心理というものである。
(本体の設定、しておこうっと。機種の変更しても設定は同じようなものだわ)
5分か10分でできると思い込んでいたら、考えが甘かったというか、全然、終わらないのである。
表示画面や音量や着信音の選択などは、スラスラできた。
旧スマホと違って、設定項目が他にもいろいろあるのである。
(バックグラウンドにフォアグラウンド、バックグラウンドはわかるけど、フォアグラウンドって何?)
初めて見た単語を、検索して調べることに。
(パスワード? そんな設定あったかしら)
旧スマホにはなかった。まさに機種変更したのだと、つくづく思い知らされた。旧スマホより設定項目がこんなに多いとは思わなかったのである。
しかも、パスワードを軽い気持ちで入力したら、ロックがかかってしまい、オンオフの時に、オンにするたびパスワード入力するという面倒なことになってしまった。
ロック画面というアプリはプリインストールされているのだが、設定をはずすという選択項目が、どこにもない。
(どこどこ、ロックの設定しない選択のチェック)
他のアプリや設定画面を見ても、どこにもないので焦(あせ)った。
検索して調べると、私と同じ事態に陥っている質問者の書き込みが、いくつもあった。
回答を読み、セキュリティ画面から〈パスワードを消す〉にチェックを入れて、オンオフを試したら、ようやくロック設定が解除された。
ただ、旧スマホはオンオフで、すぐにトップ画面なのに、新スマホはオンすると、トップ画面に自然の景色が表示され、スワイプしてから、選択したアプリが並ぶトップ画面になる。1アクション多いが仕方ない。
それから細々(こまごま)と、というより延々と、さまざまな設定の操作を続けた。
今までは使用しながら何か気づくたびに設定を変更したり確認したりしたものだったが、新スマホということもあり、結構楽しくなってしまって、5分か10分どころか、時々、検索したりもして延々と設定に夢中になってしまった。
ベッドに横になった姿勢で長時間。楽しい脳トレゲームも読書もしないで延々と新スマホ設定に夢中のアホな私。たとえば着信音もメールと通知とSMSと、それぞれ分けて選んだのが、何度も選び直してしまったり。時々、旧スマホの設定画面を見て比較したり、確認したり。
(どうして私って何か夢中になると止まらなくなっちゃうのかしら)
(また寝違いなんて起きたら大変)
(もう寝なくちゃ)
理性ではそう思うのに、ブルーライトのカットのはずが、全く眠気がおとずれないのである。
ふと、『時間は存在しない』という本のタイトルが思い浮かんだ。興味があって読みたい本の1冊である。
長年、私は起床時間も就寝時間も決めていない。何時であれ、目が覚めたら起きて、何時であれ、眠くなったら眠る。もちろん睡眠時間のことは意識しているが、好きな時に起きて好きな時に寝て好きな時に食べたり飲んだりして、という不規則生活が、基本的には私の身体に合っているし、結果的に一番の健康法なのである。
(時間は存在しない。もうこうなったら眠くなるまで延々と新スマホで遊んでいようっと)
そう決めた。
