ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―
表現の可能性を模索しつつ美術家貴志理の日々のイメージ絵日記。柔らかな調和の取れた色調と奥深く記憶された感性との対話。
もも7
「Wikipedia」には、「もも」の語源にも触れられている。
「“もも”の語源には諸説あり、「真実(まみ)」より転じたとする説、実の色から「燃実(もえみ)」より転じたとする説、多くの実をつけることから「百(もも)」とする説などがある」というのである。 中国伝来なのだが、「中国の桃の栽培は歴史が古く,食味のうえでも珍重されてきたが,中国において桃は仙木・仙果(神仙に力を与える樹木・果実の意)と呼ばれ、邪気を祓い不老長寿を与える植物として親しまれている。桃で作られた弓矢を射ることは悪鬼除けの、桃の枝を畑に挿すことは虫除けのまじないとなる。桃の実は長寿を示す吉祥図案であり、祝い事の際には桃の実をかたどった練り餡入りの饅頭菓子・壽桃(ショウタオ、shòutáo)を食べる習慣がある。壽桃は日本でも桃饅頭(ももまんじゅう)の名で知られており、中華料理店で食べることができる。
日本においても中国と同様、桃には邪気を祓う力があると考えられている。『古事記』では、伊弉諸尊(いざなぎのみこと)が桃を投げつけることによって鬼女、黄泉醜女(よもつしこめ)を退散させた。伊弉諸尊はその功を称え、桃に大神実命(おおかむづみのみこと)の名を与えたという。また、『桃太郎』は桃から生まれた男児が長じて鬼を退治する民話である。3月3日の桃の節句は、桃の加護によって女児の健やかな成長を祈る行事である。果実は形状と色彩が女性の臀部に類似してることから、性と豊饒の象徴でもある。花あるいは果実の色である桃色(ピンク)も、性的な意味に用いられる。
さらに、「五節供は宇多天皇の寛平年間(889~898)に起り,江戸時代にいたって重要な式日になったものであるが,桃の節供に桃を飾るのもそのもとは前述の桃に邪気を払う力があるとする思想に起っている」とも。
「桃」は、恋は神代の昔からの象徴にさえ見えてくる。
今月の貴祥庵(オープンハウス) |
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28日(土曜日)~7月1日(火曜日)の4日間 A:M11:00~P:M5:30 |
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