2008年9月のブログ記事一覧-ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―


Yhaaa!19

Imagine

天国は存在しないんだと想像してごらん
やってみると簡単だよ
僕らの下には地獄もなく
頭上には空が広がるだけだと
すべての人々が今を生きている姿を
想像してごらん

国など存在しないんだと想像してごらん
難しいことじゃない
人を殺すための、そして死ぬための大義名分も存在しない
それに宗教だって存在しないんだ
すべての人々が平和に生きる姿を
想像してごらん

何も所有していない自分
そんな姿を想像できるかな
そうすれば物欲も飢えも感じる必要がなくなるんだ
人類がみな兄弟のようになってね
すべての人々が地球を共有し合う姿を
想像してごらん

そんな僕を君は夢想家だと言うかもね
だけど、こう思っているのは、決して僕ひとりじゃないよ
いつか君も仲間に加わってほしい
そうすれば世界はひとつであり続けるだろう

Imagine there's no heaven
It's easy if you try
No hell bellow us
Above us only sky
Imagine all the people
Living for today

Imagine there's no countries
It isn't hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion too
Imagine all the people
Living life in peace

You may say I'm a dreamer
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us
And the world will be as one

Imagine no possessions
I wonder if you can
No need for greed or hunger
A brotherhood of man
Imagine all the people
Sharing all the world

You may say I'm a dreamer
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us
And the world will as one

ピーター・バラカン : 著 : 「ロックの英詞を読む」

 

今月の貴祥庵(オープンハウス

 27日(土曜日)~30日(火曜日)の4日間 A:M11:00~P:M5:30

貴祥庵HP   http://www3.ocn.ne.jp/~samkishi/

お気軽にお問い合わせください。

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Yhaaa!18

ドクダミ

おまえを大切に
摘んでゆく人がいた
臭いといわれ
きらわれ者の
おまえだったけれど
道の隅で
歩く人の
足許を見上げ
ひっそりと生きていた
いつかおまえを必要とする人が
現れるのを待っていたかのように

おまえの花
白い十字架に似ていた

                                    偕成社 : 星野 富弘 著 : 「かぎりなくやさしい花々」

 

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Yhaaa!17

星の王子さまより

「じゃ、さよなら」と、王子さまはいいました。
 「さよなら」と、キツネがいいました。「さっきの秘密をいおうかね。なに、なんでもないことだよ。心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目にはみえないんだよ」
 「かんじんなことは、目に見えない」と、王子さまは、忘れないようにくりかえしました。
 「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、そのバラの花のために、ひまつぶししたからだよ」
 「ぼくが、ぼくのバラの花を、とてもたいせつに思ってるのは・・・・・」と、王子さまは、忘れないようにいいました。
 「人間っていうものは、このたいせつなことを忘れてるんだよ。だけど、あんたは、このことを忘れちゃいけない。めんどうみたあいてには、いつまでも責任があるんだ。まもらなけりゃならないんだよ、バラの花との約束をね・・・・・」と、キツネはいいました。
 「ぼくは、あのバラの花との約束をまもらなけりゃいけない・・・・・」と、王子さまは、忘れないようにくりかえしました。

サン・テグジュペリ : 作 : 「星の王子さま(オリジナル版)」 : 岩波書店

 

 

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Yhaaa!16

 

神のこの世界

ああ、この世界、もっと親しく抱きしめたい!
    風を、広い灰色の空を、
    立ち昇って逆巻く霧やもやを。
あなたの森は、この秋の日、傷み、葉を垂れ、
燃えあがる色で泣いている。
ごつごつの巌(いわお)を砕いて砂とする一方で、黒い絶壁を
あのような傾斜で立ち上がらせる力!
ああ、この世界、もっと親しく近づきたいのに。
この世界の麗しさをわたしは知っている、と思っていた。
   でも、わたしというものを引き裂くほどの
   熱情が秘められていることを知らずにいたのだ。
ああ、神は、この秋をすでにあまりにも美しくなさったようだ。
わたしのからだには心は留まらず、憧れ出てしまう。
神よ、燃えあがる一枚の木の葉も舞わせないで、
どうか  鳥たちにも沈黙させて。

エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー作

 

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Yhaaa!15

日は高く空にあり、
白き雲、太陽のめぐりに浮かび、
海は静か。
夢みつつ、もの思いつつ
乗る船の舵のかたえに横たわりて
半ば醒め、はた半ば夢みごごちに、われは見ぬ、
われは見ぬ、クリストを、救世主なる人の子を。
波立つ白き衣着て、
彼、巨人のごとく歩みたり、
陸を、また海の上を。

その首(こうべ)高く聳(そび)え、
手は伸ばされぬ
陸と海とに祝福を与えつつ。
彼の胸に持てる心臓は
太陽、
 紅(くれない)に、燃える太陽。
紅に、燃ゆる太陽の心臓は、
恵みの光線
愛に充ちたる優しき光を灑(そそ)ぎ、
照らしまたあたたむ、
陸と海とを。

鐘の音はおごそかに鳴り渡り、
そのひびき、恰(あたか)も白鳥らの、
薔薇の鎖にて船曳くごとくに
揺れ辷(すべ)る船を曳き、緑の岸に至らしむ、
その岸辺なる都に
塔そびえ立つ都に、人々住めリ。

おお、平和の業の不思議さよ!この町の静穏よ!
蒸し暑く饒舌なるなりわいの
陰気なる騒音は止みて、
朗らかにものの音澄める、清らけき大路をば、
白衣着て人ら注ぎ
手にせるはしゅろの枝。
遇う人は互(かたみ)に眺め、
おのずから心つたわり、悦びておののきに顫(ふる)う。
愛の想いと、甘美なる捨離のこころに。
くちづけを額(ぬか)に交わして
仰ぎみる
「世を救う者」の太陽の心臓よ、
そは照れリ、赤き血の光そそぎて
悦びに人らを結び、そは照れリ。
かくて福祉は三重(みえ)に重なりて人ら称(とな)う
「世を救う人の子に栄(はえ)あれ」と。

ハイネ : 作 :(片山敏彦:訳):「ハイネ詩集」 

 

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Yhaaa!14

 

世界がめまぐるしく
雲の形のように変化しても、

すべて完成されたものは
太古へ還っていく。

世の移り変わりがさらに
大きく、奔放になっても、
あなたの原初の歌は生き続ける、
竪琴をもつ神よ。

苦悩の意味は知られておらず、
愛は会得されていない。
死においてわれわれを引き離すものも

まだその正体を見せていない。
国原にひろがる歌だけが
きよめ、たたえる。

     リルケ詩集:神品芳夫編・訳「オルフェイスによせるソネット」より

 

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Yhaaa!13

 

 

 

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Yhaaa!12

 

 

 

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Yhaaa!11

(略)筆の一刷(は)きで一匹の動物に生命を吹き込むことが、最も異論の余地のない日本人の才能である。日本人を驚くべき動物画家として全世界的に認知すべきだ。日本人には動物を見張る忍耐力、動物を簡略化する瞬時の観察眼、動物を生動させる英知がある。カケモノ(掛けもの)、絹織物、そして家庭用品の表面に、おそらくピサネロただひとりが思い起こさせる、素朴さや真実味が出るように描かれた
(略)
 
花の落下のなかの小さな蝶は、

  落ちた一枚の花びらが
  もとの枝へと再上昇する、
  ああ! それは一匹の蝶だ! (伝 守武)

 落花枝にかへると見れば胡蝶哉

 最後に挙げた実例が典型的だ。瞬時の驚き!これはハイカイの定義そのものである。衝撃がハイカイの唯一の表現方法。突然起きるものごと、予期しなかったものごとが、ほとんどつねにハイカイに必要不可欠とされる。三つの小詩句
は、思いがけない何かの出現、目の驚嘆をあらわすために作られるように見える。

目の驚嘆(P=L・クーシュー)佐藤和夫著『俳句からHAIKUへ』

 

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Yhaaa!10

 

どうして今日、人間は根無し草状態で世界を歩んでいるのでしょうか。人間が世界を歩んでいるのを見ると、ちゃんと歩んでおらず、足を引きずっているのがわかります。スポーツで学んだ動きも、どこか不自然です、しかし、なによりも人間の思考がどうしようもない状態になっています。人生のなかでなにか正しいことをおこなうことができないのです。

 ミシンをかけたり、電話をかけたり、汽車に乗ったり、世界一周旅行を手配するにはどうしたらいいかを人々は知っています。しかし、自分については、どうしていいのかわからない状態にあります。教育をとおして、適切な方法で世界のなかに据えられなかったからです。しかし、人間を正しく教育すべきだというキャッチフレーズを振り回しても、どうにもなりません。具体的に、植物を正しく大地に結びつけ、動物を正しく人間と関係づけることによってのみ、人間は正しく大地の上に立ち、世界のなかに正しく位置するのです。これが、授業全体をとおして達成されなければならない重要な、本質的なことがらです。

ルドルフ・シュタイナー「人間理解からの教育」

 

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Yhaaa!9

 

 

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Yhaaa!8

 

好きなもの イチゴ珈琲花美人 懐手して宇宙見物

― 寺田寅彦 ―

 

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yhaaa!7

 

宇宙の秘密が知りたくなった、と思うと、いつのまにか自分の手は一塊の土くれをつかんでいた。そうして、ふたつの眼がじいっとそれを見つめていた。
 すると、土くれの分子の中から星雲が生まれ、その中から星と太陽とが生まれ、アミーバと三葉虫とアダムとイヴとが生まれ、それからこの自分が生まれて来るのをまざまざと見た。
 ……そうして自分は科学者になった。
 しばらくすると、今度は、なんだか急に唄いたくなって来た。
 と思うと、知らぬ間に自分の咽喉から、ひとりでに大きな声が出て来た。
 その声が自分の耳にはいったと思うと、すぐに、自然に次の声が出て来た。
 声が声を呼び、句が句を誘うた。
 そうして、行く雲は軒ばに止まり、山と水とは音をひそめた。
 ……そうして自分は詩人になった。

                               寺田寅彦―柿の種―

 

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Yhaaa!6

 

 

 

              シャボン玉、とんだ

        やねまで、とんだ

          やねまで、とんで

              こわれて、きえた

              かぜ、かぜ、ふくな

                 シャボン玉、とばそ

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Yhaaa!5

 

くるっと

空へ

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