相伴に蚊も騒ぐなく菖蒲酒 ―小林一茶―
酔ひざめの闇にして蛍さまよう ―種田山頭火―
のぼり立つ家から続く緑かな
若鮎や背すじゆるさぬ身のひねり
およびなき星の光りや天の川
中年や遠くみのれる夜の桃 ―井上井月―
魚の寄る藻の下かげや雲の峰
来る風を涼しくうける簾(すだれ)かな
雨止めば冴え持つ空や梨の花
水密桃ガブリとけもの道たのし 田口麦彦 桃ひとつ買うて肉感的日暮れ 早良 葉
水蜜桃
浮かぶ桃