私は評論系同人誌をたまに購入しています。まあ、アニメに付いての評論雑誌ですが、、1980年代からコミック・マーケットで販売しているものです。コミケは漫画だけではなく、こう言った評論系の同人誌も多く売られています。今や職業的な作家や評論家より素人が書いた物の方が人気がありますね。要するに専門的な知識が皆さんおありで、専門的に特化した本が多いですね。まあ、blogを書いている人たちも、皆さん専門的に詳しいし、世の中の流れが、そうした一般人で専門的に詳しい人たちの潮流が出来ているのだと思います。最近は本屋に行っても評論系の本は部数が少ないし、店頭に並んでいません。本屋に客が入らなくなったのは、皆んなが読みたくなるような本が置いていないからだと思います。それに、Amazonで大概の書籍は手に入るし、古本も買う事が出来ますしね。もう時代が変わりました。これからの書店はいかに専門的で魅力的な本を置くかに掛かっていますね。神田神保町なども仕事や調べ物などの古典的な資料になる、昔(江戸時代。明治、大正、昭和の始め)の希少価値が高い本以外の普通の古本は、最早、ネットで検索すれば買う事が出来ます。後は街の古書店などですね。ですので、私が本屋で購入するのは、雑誌ですね。「男の隠れ家」と「東京人」をよく購入します。両方とも月刊誌ですが。「男の隠れ家」は男性週刊誌に良くあるようなエロ記事やらエロ写真は載っていません。硬派な雑誌です。書斎やら趣味、音楽や旅に付いての記事が良く載っています。「東京人」もそうですね。1980年代「テレパル」と言うビデオデッキで録画することを目的とした記事やらTV番組表が載っていた週刊誌や若者向けのオーディオ雑誌「サウンド・レコパル」と言う月刊誌があったけど。今は両方とも廃刊になっていますね。今やテレビ番組はブルーレイ・レコーダーの番組機能で事足りるし、オーディオ機器も画一化されてしまい。昔ながらの本格的なオーディオ・システムを持つ人は少なく成って仕舞いました。時代の流れでしょうか。
NHK特集:不為人知的ComicMarket的世界【中文字幕】
【c86】コミケが特集される
下は押井守監督作品の評論同人誌です。通称「教官」が主催する「野良犬の塒」とヘーゲル奥田氏の「WWF」です。
今から数十年程前の仕事中に、昼休みにコンビニで「テレパル」を買って休み時間に見ていたら。会社で雇っていたパートのオバハンが、「あんな本読んでるから、新聞を読まないんだ!!」と私に聞こえるように言った事がありましたが、、しかし当時既に新聞は廃れていました。会社では食堂に経済新聞が置いてあり、また、家では読売新聞を購読していましたが、経済新聞はともかく、読売新聞などは一度読んだらもういいやといった具合でした。週刊テレビ雑誌の「テレパル」などは、まだビデオのレンタルショップが出来る前で、同じ映画を好きな志を持った仲間達の週刊誌と言った具合で、読者欄には録画した映画やアニメやらドラマのビデオテープを貸し合ったり、探している人たちで埋まっていました。当時は録画代行業者なども居て、違法ではありませんでした。私は「日本テレビ推進委員会」と言う、名前は立派ですが....単に日本中のテレビで、地方のローカル局から東京の民放までを網羅したエアチェック同好会で、よく地方の人に東京でやっている映画、ドラマやらアニメ番組とか、また、地方のローカル局で放映された番組などを、お互いに代行してビデオに録画してあげたり、または録画して貰ったりしていました。その当時に秋田で放映されたアラン・ドロン主演の「泥棒を消せ」と鹿児島で放映された、同じく、アラン・ドロン主演の「ジェフ」を録画して送って貰いました。今だにこの2作品はビデオにも、レーザーディスクにも、DVDにもなっていません。民放でもBS/CSでも放映されていません。今はビデオテープからDVDに焼いて持っています。その当時、香港にいる中国人とかフランス人からアニメの「ドクタースランプ・アラレちゃん」と「ドラゴンボール」をどうかビデオに録画して下さいと、手紙が来て(勿論、日本語で)何遍か録画して国際小包で送ってあげた事がありました。謝礼が届きましたが、そんな思い出があります。
最近読んで面白かった本を2冊挙げておきます。「荒野のおおかみ」と「エリック・クラプトン自叙伝」です。
「荒野のおおかみ」
押井守は「大戦間期」あるいは「戦争と戦争の間の時期」の作家ではないかーー。この刺激的な仮説のもとに押井監督の作品群を改めて読み込み、テクストそのものの無意識を探る。ポストモダン以降の文化や表現の尖った部分がモダンそのものに内在しているというプロセスを掘り起こし閉塞する現実、滅びゆく日本の社会と文化に「抜けない棘」のように働きかける批評の書籍。
「エリック・クラプトン自叙伝」
クラプトンの生涯が、ここにある。
「僕は年をとることを恐れてはいない。70歳になってもブルースを歌っているだろう。」
ギターと出会った少年時代、アーティストとしての活躍とドラッグ・アルコールへの依存、ジョージ・ハリスンの妻、パティ・ボイドとの悲恋、そして最愛の息子の死。自らの人生を余すところなく語る、エリック・クラプトン初の自叙伝。しかしドラックと酒と女に溺れた弱い男の生き様が赤裸々に描きつづられている。40過ぎまで家を持たず。居候の生活を送ったり。言い寄って来る女の子との奔放なセックスライフ。いや〜読んでいて、あのクラプトンがと思わず唸ってしまった。しかし、彼が渡り歩いたバンドの音楽的背景とか、その時代、イギリスの音楽業界の裏話の数々など400ページを超える分厚い本だが、一気に読んでしまった。「ブルースな人生ですな、クラプトンさん」と言いたい。
最近、Bluesharpの練習をきちんとしていない。本来ならスケール練習だとかしなければならないのだけども。2ndポジションでメジャー・ブルーノート・スケール。ナチュナル・マイナー・スケールしか吹いていません。と言うか、理論は苦手です。ファースト。セカンド。サード。ポジションで曲に合わせて吹いているだけでも、練習になると思うのだけど・・・下はBluesharpを始めてみようと思う人向けに簡単な説明です。
【楽器のマメ知識♪】実はいろいろあるんです!ハーモニカの種類をご紹介♪|三田市・神戸市北区 音楽教室・楽器店 平瀬楽器
ハーモニカ(10ホールズ・ハーモニカ,ブルース・ハープ)とは? ~OHORI123の「ハーモニカ」のすゝめ」始動!!~
山口牧・ブルースハーモニカの楽譜p4.「ブルースハーモニカの持ち方と吹き方」
ご存知の通り、ハーモニカは12のキーがあるわけですがファーストポジションで演奏する限り、あらゆる楽曲に対応させるには、やはりそれぞれ12個のハーモニカが必要になります。では、一つのハーモニカで別のキーの曲を演奏することは絶対出来ないのか?と問われればそうではなく、ポジションを変えることで幾つかのキーに対応させることは可能です。
上記の円は「サークル・オブ・フィフス」と名付けられたもの。
何に使うのかというと、キーのポジションを割り出すのに便利な一種の表のようなものです。
・右回り(5度進行)は、ハーモニカ基準で楽曲のキーを導き出す
例えば、使用するハーモニカのキーが「C」と仮定すると、ファーストポジションで演奏する場合はそのまま「C」キーの楽曲。セカンドポジションでは「G」キーの楽曲に対応することになります。
・左回り(4度進行)は、楽曲基準で使用するハーモニカを導き出す
例えば、演奏したい楽曲のキーが「F」と仮定すると、ファーストポジションで演奏する場合はそのまま「F」キーのハーモニカで。セカンドポジションで演奏する場合は「B♭」キーのハーモニカを使用することとなります。
つまるところ、一つのハーモニカでもポジションを変えることで各キーの楽曲に合わせて演奏することは一応可能なのです。ただし、全ての曲が演奏出来るわけではありません。
ブルースハープにおけるセカンドポジションは、2番吸音を主音として演奏する奏法のことを言います。
詳しく書くと長くなるので省きますが、セカンドポジションはブルーノートスケールという哀愁漂う響きを持つ音階を鳴らすのに適してるのです。
■ブルーノートスケールの音階構成「ミ♭ファ♭ソラシ♭」
ブルーノートスケールは通常のドレミファ..に比べて、3番5番7番の音が半音低くなっており、この3つの音は..例えばCキーのハーモニカの場合、この3音はベンドを使っても鳴らすことは出来ません。
しかしながら、ポジションをセカンドの「G」に変えることでブルーノートを鳴らすことが可能なのです。
■とりあえず鳴らしてみよう
口で説明しても分かり辛いと思うので、実際にセカンドポジションでブルーノートスケールを鳴らして確認してみましょう。※赤文字の③④の吸音はハーフベンドで半音下げます。
哀愁漂うブルージーな響きを感じ取れれば、それがブルースなのです。
下は使っているマイクです。丸いマイクは昔は無線用のマイクでした。歪んだ音が出るため、シカゴ・サウンドに向いています。これらは、元々からBluesharp専用ではありませんでしたが、シカゴ・ブルースのBluesherp奏者たちが使っていたことで、有名になりました。それぞれのマイクによって音色が変化します。
Harmonicom-SugarBlue-JasonRicci-Billy Branch - - Wheeling, WV - 08-13-16
Magic Dick w/LRBR - Whammer Jammer - The State Theatre
Billy Branch, Sugar Blue, Charlie Musselwhite, Giles Robson and TC (Tom Cocks) Colne Harp Explosion
Tino Gonzales + Tiffany Harp 2013, Born in Chicago, B.B. King, Perfect Blues
Lee Oskar - Funky To the Blues
こう言う事を書くとなんだと言われそうですが、良く初めからハーモニカ教室に通う人がいるけど。大抵付いていけなくて辞めますよね。理由は何だと思いますか?自分で学ぶ意志が無いからです。私が昔、二人のブルース・ディオに呼ばれて、ライブで吹いた事がありますが。ボーヤを今晩家に泊めてくれと頼まれて、仕方がなく泊めたら、「ねえ、ハーモニカ教えてね。」と言うので翌々聞いてみたら、あの二人の付き人やっていれば、教えて貰えると固く信じていました。今は時代が違いますよね。教則DVDも教則本も有ります。CDもレコードも、買えなければYouTubeで頑張ると言う手も有りますよね。私は一応師匠は妹尾さんですが、実はちゃんと教えて貰った事はありません。教えて貰ったのは簡単な基礎だけです。後は妹尾さんのライブに行ってテープレコーダーに録音して来てそれを手本にしてました。その後、リットーミュージックから妹尾さんの教則ビデオが4本発売に成りました。それで練習しました。他の人のも買い揃えましたが、私は妹尾さんの教え方が一番しっくりと来ました。だから私のハーモニカの持ち方も妹尾流です。勉強でもそうですよね。塾通いをしても授業中は解った気になって、帰って来たら忘れているなんて事は日常茶飯事です。私はそうやって、一応は下手ながらも吹けるようになりました。これは著名なミュージシャンやらもそうですが、音楽理論は後から身に付ければ良いのです。まずは身体で覚える事です。初めてハーモニカを吹く人はシングル・トーンが吹けません。要するに単音吹きですが。初めは隣の穴の音まで出してしまいます。しかし解決方法があります。例えば3番の穴だけ吹きたいと思ったら、その両隣をセロハンテープで塞ぐのです。そして口を窄めて3番の穴だけを、ストローで吸うようにして息を吸ったり吹き込むと出来る様になります。まずこんな事からやって行けば良いのです。厄介なのがベンドですが、これは吸うベンドと吹くベンドがあります。ベンドとは音を曲げることです。これは木製の Bluesharpではなかなかやりずらいのですが、樹脂製、特にトンボのハーモニカ(マーク2は木製なので除く)はやりやすいです。値段も安いですし。他にも色々とテクニックがありますが。教則DVDとか最近は教則本にCDが入っているものが殆どなので、1冊、1枚で良いから購入して、自分で練習して見て下さい。それから高度なテクニックを学ぼうとしたら、その時に初めてハーモニカ教室で学べば良いのです。後、ハーモニカではなく、ギターでしたが、今は亡き御大、BBkingが来日した時、楽屋に行って 「ブルースをどうしたら上手く弾けますか」と聞いたら、耳に手をやって、それから胸に手をやり、「よく聴いて感じる事だ。」と言いました。黒人のミュージシャンは譜面を読む人は余り居ません。ジャズのオクターブ奏法で有名なウエス・モンゴメリーだって譜面は読まなかったです。私は一応大学に行きましたが。教授が本を読んで終わりと言う授業もありました。自分でやりなさいという事です。日本のロックギタリストのチャーは、ギターを上手く弾くのには何か秘訣があるのだろうと高校の頃になってスケールを学んだと言っていました。Bluesharpにもスケールはあります。ただ、ギターにくらべたら、harp1本づつがスケールに成って居るのでやりやすいですよ。まだ言いたい事はありますが、長くなるのでこの辺にしときます。ちなみに妹尾さんのリットーミュージュックから出ていたビデオは今は廃盤ですが、中古では可也な頻度で出回っていますので、欲しい人はネットなどでチェックして見て下さいね。此処まで読んでくれてありがとう。
漫画関係の書籍とまたもや、自分が描いた漫画の一部を載せておきます。。。
遥かなる昔に描いた物なので、記憶が定かではありませんが、残って居る物も飛び飛びなので描いた経緯が今と成っては解りませんが。恋愛ものです???確か恋人も主人公も死ぬという漫画だったような。解りません。25ページ描いたのだけは覚えて居るのですが。残って居る漫画は10ページ程で、、自分でも話がどうなって居るのか解りません。覚えていないのです。なにせ17歳頃に描いたのでして...(〜〜; ご勘弁のほどを〜〜。
(~~;).ヨロシクです。
さて、映画です。今回も西部劇です。マカロニ・ウエスタンの名作「殺しが静かにやってくる」です。
『殺しが静かにやって来る』( 原題:Il grande silenzio/The Great Silence)は、1968制作のマカロニ・ウエスタン。
セルジオ・コルブッチ監督の後期の代表作。出演はジャン=ルイ・トランティニャン、クラウス・キンスキーらで、主演のトランティニャンは主人公の設定上、台詞がない。すさまじい暴力描写のため、数カ国で上映禁止処分を受けたいわくつきの作品。上映していた時期はその暴力描写で賛否両論あったが、後にカルトムービーとなる。雪が降りしきるスノーヒルでの決闘は斬新です。
時は1898年。フロンティア・ライン消滅の宣言と共に、西部開拓時代が終わりを告げて間もない頃。舞台は雪原の町ユタ州スノーヒル。
見渡す限りの銀世界が広がる谷に現れたのは、漆黒の装いを纏った男サイレンス。彼は、賞金稼ぎを専門のターゲットとする殺し屋でした。賞金首として殺された野盗の家族たちのやり切れない思いを受けたサイレンスが、彼らに加勢したのです。この日、野盗たちは食料を調達するために山から下りて来ていたところでした。そして、そんな彼らを木々の間から付け狙う賞金稼ぎたち。人間狩りが始まろうとしていました。
その時、間一髪のところで現れたサイレンス。白銀の中にぽつんと現れた、ひどく目立つ黒ずくめの男を格好の標的と狙う賞金稼ぎたち。しかし、自動拳銃を巧みに操るサイレンスの圧倒的な速さの前には、彼らの存在など無に等しいもの。次々と倒されていく賞金稼ぎたちの中、敵わないと思ったのか一人の男が命乞いを始めます。サイレンスは、ただ黙ってその男の右手の親指を撃ち抜きました。
それを隠れて見ていた野盗たち。その内の血気盛んな一人の若者が、殺された仲間の恨みを晴らすため、指を失い悶え苦しむ男を撃ち殺してしまいます。その出来事を横目に見ながら、野盗の群れを束ねる長老から感謝の言葉と共に礼金を受け取り、ただ黙って去っていくサイレンス。
殺す必要はなかったと若者に諭す長老。二度と銃を持てなくするだけで十分だというサイレンスの考えを伝えるも、聞く耳を持たない若者たちは反撃をしようと町へと下りて行ってしまいます。しかし、そんな彼らを待ち構えていたのは、冷酷非道な金髪の男ロコ率いる賞金稼ぎたちからの銃弾の嵐でした。
殺された野盗の中には、町で暮らすポーリーンの夫がいました。そもそも、今や野盗に成り下がってしまっている人たちも、この町のれっきとした住民だったのです。彼らの仕事を奪うことで野盗にならざるを得ない状況にまで追い込んだのが、この町を牛耳る判事ポリカット。彼は直接手を下さず、賞金稼ぎのロコを使って人間狩りをさせていました。
そんな中、町に到着した駅馬車に乗っていたのは、着任したばかりの保安官とサイレンスでした。サイレンスのことを友人から聞き知ったポーリーンは、彼にロコ殺しを依頼しようと手紙を送っていたのです。
サイレンスを家へと迎えたポーリーンでしたが、彼は一言も言葉を発しません。訝しむ彼女の様子を見かねたサイレンスは、おもむろに喉の傷を見せます。彼がまだ幼い頃、賞金稼ぎに両親を無残にも殺され、口封じのために声帯を切り裂かれたことで口が聞けなくなってしまったのです。
一方、新任の保安官に挨拶しようと出迎えた時にサイレンスの存在に気付いていたポリカットは、ロコに殺すよう指示を出します。しかし、正当防衛の状況でしか銃を抜かないというサイレンスのやり方やその強さを知っていたロコは一瞬渋ったものの、その依頼を請け負います。
酒場でポーカーに興じるロコら賞金稼ぎたちの前に現れたサイレンス。銃を抜かせようと挑発するサイレンスでしたが、彼のやり方を知っているロコは、銃を使わず素手で殴りかかります。乱闘になる中、サイレンスが背中を向けてしまった瞬間、銃に手を掛けるロコ。その時、居合わせた保安官が止めに入り、ロコを逮捕します。
慌てたポリカットが釈放するよう圧力をかけますが、保安官はこれに応じず。彼は道理の分かる男でした。ロコを縛り上げ、馬に乗って刑務所へと護送する保安官。道中、ロコへの復讐に燃える野盗の群れに出くわしますが、保安官がポリカットの息のかかった人間ではないことを得心し、彼らは引き上げていきます。
刑務所に着いてしまったら終わりだと確信したロコは策略を巡らせます。雪の中に埋まっていたライフルに気付き、小便がしたいと止まらせるロコ。応じてしまった保安官はまんまと射殺されてしまいます。
一方、乱闘で傷付いたサイレンスの治療をしていたポーリーン。肌と肌が触れ合っていく内、愛を交わし眠ってしまった二人に魔の手が迫っていました。
手下を引き連れたポリカットらの襲撃に遭うサイレンスとポーリーン。ポーリーンを人質にしたポリカットは、サイレンスに衝撃の事実を告げます。幼い頃、両親を殺したのはポリカットだったのです。
二度と歯向かえないよう、手下に右手を焼かれるサイレンス。声にならない悲痛な叫びをあげるサイレンス。その隙に、以前から狙っていたポーリーンをレイプしようとするポリカット。何とか手下を撃退したサイレンスが彼女を助け、ポリカットを左手で撃ち殺します。
その頃ロコたちは、野盗たちを捕らえ、ポーリーンにメッセージを伝えていました。野盗たちを殺されたくなければ、一人で酒場まで来いというのです。手が使えないサイレンスを止めるポーリーンでしたが、ボロボロの身体を引きずって彼は酒場へと向かいます。
決闘を持ち掛けるロコ。それに応じるサイレンス。しかし、全てはロコの策略に過ぎなかったのです。物陰に隠れていたロコの手下が卑怯にもサイレンスの左手を撃ち抜いてしまいます。そして蜂の巣にされるサイレンス。泣きながらすがりついたポーリーンが銃を手に反撃しようとするも、彼女もあっさりとロコに殺されてしまいます。
そして、捕らえられた野盗たちをも皆殺しにするロコたち賞金稼ぎ。
物語は最後にこう締めくくります。“ブリザードが荒れ狂った1898年の大虐殺の年。多くの山人たちが賞金稼ぎの餌食となった。生活の手段として、合法的に人々が虐殺されたのだ。そして、スノーヒルに伝説が生まれた。”
「この土地の泥は落とせても、ここで死んだ哀れな男の血は永遠にぬぐえない」
il grande silenzio (ending)
この作品は学生の頃テレビの深夜放送で観ました。萬屋錦之助の「子連れ狼」をなぜか思い出しました。非情の世界に生きる賞金稼ぎたち。金の為なら手段を選びません。思えば、セルジオ・レオーネが描く賞金稼ぎたちは凄腕なれど、悪党には容赦しないが、人情を持った男として描かれています。しかしセルジオ・コルブッチは正反対です。賞金稼ぎは容赦しない人間として描かれています。彼の初期の傑作西部劇「続・荒野の用心棒/ジャンゴ」は土砂ぶりの雨が上がったぬかるみの土地が舞台でした。コルブッチも黒澤明の影響を受けていると思います。この映画はのっけから一面の銀世界で始まります。此処から、もうすでにこの作品が西部劇のフォーマットを破っている事がわかります。血と埃。渇いた風が吹く荒野。ではなく一面の銀世界、詩情があふれています。そして、命は奪わず、「親指」=「敵のガンマンの生命」だけを奪う主人公、サイレンスの美学が描かれています。それと対照的に描かれる、冷酷非情の賞金稼ぎロコは大悪党として描かれています。サイレンスは幼き日に盗賊に両親を殺され、喉を切り裂かれます。それ以来彼は口が聞けません。主人公サイレンスの哀愁を帯びたタフネスさや、ヒロインであるポーリーンの哀しさなど。本作はバイオレンス西部劇の風格すらある。そしてこの作品は何と悪党が勝ってしまう映画なのです。主人公のサイレンスはラスト殺されてしまいます。私は映画をテレビで観ていて、「えっ?こんなラストがあって良いのか」と思わず唸ってしまいました。ただ、ラストの雪が降る中の対決シーンで、この二人は敵、味方なれど同じガンマンとしてプライドを持っていると感じました。悪党は悪党なりのプライドを、そう感じさせたのは、監督の手腕なのです。
本作は西部劇史上稀にみる衝撃的なラストで終わる(主演のトランティニャンの発案といわれている)が、DVDスペシャル・エディションには特典として、ハッピーエンド版のエンディングが収録されている(音声はなし)。この「幻のハッピーエンドバージョン」がなぜ製作されたかについては2説ある。
一つはハッピーエンドバージョンのほうが本来のストーリーだったが、トランティニャンなどが主張したため(上述)ラストをネガティブなものに変更した、という説。もう一つは反対に、あまりに衝撃的なラストにプロデューサー側が難色を示したため、コルブッチ側がわざとでたらめなハッピーエンドを作って見せてプロデューサーが「こんなハッピーエンドなら元のラストのほうがマシ」と許可せざるを得ないように仕向けた、という説である。どちらが本当なのかは解っていない。
クリント・イーストウッドの『シノーラ』は当初はこの映画のリメイクとして企画されていたが、版権許可が降りず止む無くストーリーを変えて出来た映画だと言われている。
そして監督セルジオ・コルブッチは後世へ計り知れない影響を与えているのです。2015年に発表されたタランティーノ監督作品『ヘイトフル・エイト』の舞台は本作と同じ雪山。しかも音楽はエンニオ・モリコーネとくれば、もう明らかですね。他にもタランティーノの盟友ロバート・ロドリゲスなど、現在も映画界で活躍する数々のコルブッチイズムの継承者たち。そんな彼らの原点ともいうべき、セルジオ・コルブッチのカルト・ムービーがこの「殺しが静かにやって来る」です。この作品は日本の時代劇にも影響を与えました。若山富三郎主演の「唖侍・鬼一法眼」がこの映画からヒントを得ています。私はこの時代劇も好きです。
下は歌謡曲がロックだと主張するマーティーのギター談義と懐かしの日本のロックバンドなどです。
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