B型は凝り性というか、<猫まっしぐら>バリに
一度手に取っら次の瞬間まとめてレジに。
村山由佳
「夜明けまで1マイル」
「おしいいコーヒーの入れ方」シリーズ
「天使の卵」
「きみのためにできること」
すでに数冊積み上げ。
村山由佳という作家をさほど知っていた訳ではないが、タイトルと
出だしの数行で、そのまま手にとってしまった。
女性作家の文章として読むと、ちょっと違和感がありつつ、主人公
の生活感や行動が、妙にリアル。
無造作に積みあがったCD。
黒いカラーボックスに薄っすらと溜まった埃。
ネスカフェの空き瓶に詰められた喫茶店のマッチ。
コンビニで買った、ピンクのボトルのベビーローション。
市松模様のキッチンの床。
シャツの襟をぐっと摑まれ引き寄せられる瞬間・・・。
目的が目の前にありながら、いざとなったら他のところに
意識を持ってゆこうとする。いかにも見に覚えのあるよう
なそんな主人公が、歯がゆくも懐かしいような。
結局、男の言い訳は、自分自身への言い訳に変わり、相手
を想っていたつもりが結局自分を正当化しようと堂々巡り。
女の人って、こんな風に見ているのだろうか?
会話の落とし方になんとなく、納得してしまう。
進行形の恋愛は外から見るほど面白くは無いが、じたばた
とあれこれ悩んでいる時間が、実は一番幸せなのかもしれ
ない。本当のところは未だにわからないが。
主人公曰く。
恋愛とは、男と女の共犯関係から始まるが
でも、いつの間にか・・・。
誰かに喋るってしまった瞬間、全てが終わってし
まいそうで・・・・
好きにしてもいいと言いながら、内心は独占したい。
でも、束縛されたくはない・・・。
彼女と仲間を天秤にかけるなんて・・・どっちも大事。
言い訳する割りに、いざとなったら相手にどう伝わった
のだろうとか?と臆病になって、いきがっては見たけど
信じられなくて、そわそわと落ちつかない。
見てる方は面白いかもしれないけど、こっちにしたら
おかしくなりそうだ。
そういえば、
『別にいいけど・・・』
そんな言い方が口をついて出たときは、
「すぐそう言って、拗ねる」
と決まってと突っ込まれたものだ。
なんとなく、歳を取りながらも子供っぽい自分を
再確認してしまった。