こんにちはーーー金木犀です!
ずいぶん前のことです。
仲の良かった母の妹が入院していて、
もう危ないと言われる病状でした。
面会に行きたいと言っても、
行かない方がいいと言われました。
当時住んでいた公団住宅の敷地内に、
金木犀の木があって、
ちょうど、そのよい香りを漂わせていました。
病床の叔母に香りを届けたいと思って、
小さな花をいくつか摘み、
押し花にして、叔母への手紙に同封しました。
それから1週間も経たないうちに、娘が生まれ、
その3日後に、叔母はこの世を去りました。
今の住まいに引っ越して早や25年。
この季節になると、香りを頼りに、
あたりをぐるぐる回って金木犀の木を
探し回っていたのですが、
どうしても、見つけることができません。
そうして、幾年も過ぎ、
金木犀を探すことすら忘れていました。
昨日は、ハイキング用の長袖下着を買いに、
三たび、モンベルに出かけました。
帰り、筋(すじ:南北の通り)を歩いている時に、
ふわっと、金木犀が香った気がしました。
ぜったいそうだ!
大阪の筋は、銀杏並木がメインなので、
金木犀は植わっていません。
ちょっと通り(東西)に入ってみよう。
通りに入ると、
匂いセンサーのレベルが上がりました。
ぜったいこっちの方向!
匂いが濃くなる方向へ向かいます。
ありましたーー!!
満開の金木犀!!!
ある巨大企業の裏手の
小さなスペースに、ひっそり、
かつ盛大に香りを振りまいて咲いていました。
色もきれいで、ちんまりしてて、
香りは甘くて華やかーー!
ここは、もう何百遍、
横を通ったかわからないところです。
ちょっと奥まっているので、
花のない季節には、
気づかなかったのでしょう。
もう20年以上探していて、
昨日のことですから、感激です。
こんなこともあるんですね。
ピンポイントで香りを楽しみに行くことにします。
金木犀でした!