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欧州退屈日記 その18(大英帝国その2)

2025-02-22 07:33:08 | 日記
前回の続きで、日英同盟があったせいか?多くの日本人が親日国だと勘違いしている英国ですが、差別意識が世界一強いのがこの国でしょう。
差別は人種・階級・国に及びます。もちろん、かれらは京都洛中の「みやこびと」と同様に決して表には出さず、直接的な表現は使いません。すべて間接的アプローチで、常にDiplomaticであり、Sophisticatedされてます。
実例を挙げていきましょう。
旧植民地で、ラテン系の国々の植民は肌が黒かったり褐色だったりの現地人と交わりまくりました。だから南米の人々は混血がやたら多く、メスチーゾとかムラトーとか呼ばれています。ポルトガルやスペインはその最たるものですが、フランスも黒人との性行為によるハーフは多く生まれています。
一方、アングロサクソンは基本的に有色人種と交わるのをよしとしないので(不潔だと思うのでしょう)、混血は極めてまれです。アメリカでは、昔酷かった差別意識(トイレとか公共施設も分離されていた)もかなり薄れ、民族間のハーフも増えてきてます。
イギリスは革命と呼ばれるものはいくつかあれど、他の欧州の大国と異なり、幸か不幸か民衆による民主革命は発生していないので、以前からの社会体制がそのまま維持されています。よって、(栄養を十分取ってきた)上流階級は背が高く、下層階級は背が低いのが一般的です。まあ、中上流階級は2割ほどで、あとの8割はフーリガンやコックニーが所属する下層の一般大衆と言われてます。サッカーの試合を見に行くと、大抵がビールを飲んで上半身裸になって応援してます。中上流階級はサッカーを見たり、ビールを飲んだりはしません。ラグビーを見て、ワインやブランデーを飲みます。(因みにスコッチは輸出用です。)
ロンドン在住の日本人がおしゃれなカフェなどで働こうとすると、必ずアジア人は無理ですと謝絶されます。(有色人種が店員だと店の格が落ちると思っているようです。)
それでもなぜかロンドンやイングランドに行きたがる日本人のなんと多いことか!(チコちゃん風に)
Dusseldorfに駐在していた時代に、元妻が周辺に住んでいる日本人妻何人もからロンドンはめっちゃええで(愉快なロンドン楽しいロンドンという風俗店の宣伝が昔ありましたが、そんな感じ)という話を聞いて、出張でしょっちゅう言っていた私はそんなわけないやろと思いましたが、そこまで言うならと1回連れて行ったら、あなたが言う通り最低のとこやと分かったので二度と行きたくないと言ってました。どうせ行くなら、ベルギーとかフランスとか、ドイツでももっとええとこがいっぱいあるし、という結論になりました。
日本の貧しい現状から比較するとHyde Parkなどはめっちゃ広くて素晴らしいし、博物館・美術館などもすごいのは間違いありませんが、食事や街並み・見どころなどは大陸の方が優れているのは客観的事実でしょう。
食事などは和食やイタリアンなどで同じレベルのものを食べるとLondonはDusseldorfの3倍しました。他の物価も倍近く高かったですが。(ポンドが高かったせいもあります。)
観光は別にして、イギリスの支配層(中上流階級)が現在の社会構造の多くを創りあげたのは事実だし、アングロサクソンが世界を実質上支配しているのも厳然たる事実で、政治の世界では彼らとはAllianceを組み続けないと日本はなくなってしまいます。ただ、仕組みづくりはWiseでSlyでSneakyな上層部の2割が考え出したことで、大衆の労働意欲は低く、ほとんどまともに働きません。ロンドンに住んでいたアパートにエレベータの工事が入り、2週間くらいで終わるとの通達がありましたが、実際は1年近くかかりました。その工事に来ていたワーカーの働く姿を見たことはなく、いつも携帯をいじっているかドリンクを飲んでるかのどちらかでした。イギリス人の間でも”Polish Plummer”という表現があり、イギリス人労働者は働かず役立たずだが、ポーランド人の配管工は素晴らしい=外人労働者は役に立つという意です。
長くなったので、今日はこれまでに。

欧州退屈日記 その17 (大英帝国その1)

2025-02-19 16:01:04 | 日記
今日は日本人がヨーロッパだと思っているイギリスについて書きます。
一般的なイギリス人や大陸の欧州人にUK(連合王国の略です。日本でいえば大英帝国かな?)はヨーロッパかと聞くと、大抵が否と答えます。
欧州というのは大陸のみで、ロシアも入れないのが彼らの一般的見解です。
イギリス=UKの成り立ちからすると、欧州と複雑に絡んできていますが、海を隔てていることによって、侵略を受けるリスクが極めて低かったことから、独立を保て、かつPax Britannicaという19世紀の繁栄を享受できたと言えます。
但し、元々フランスの貴族がイングランド王だった(逆に言えばイングランド王がボルドー当たりの土地を領有していた)こともあってフランスとの百年戦争に突入し、ジャンヌダルクの活躍とかあって、フランスは何とか最終的にはイングランド王の領地を取り返します。こういう経緯から、なぜイギリスの上流階級は大衆が好むビールは飲まず、ワインとかコニャック・アルマニャックを飲みフランス料理を好みます。また、上流階級の大半はフランス語を話し、ラテン語の素養があります。こういう人たちが所謂Gentlemanと呼ばれる有産階級(働かなくても収入がある人々)で、何をしているかというと権謀術数を巡らせているわけです。じゃによって、彼らは非常にDiplomaticでWiseであう。歴史を振り返れば、いかにうまく同盟を活用し、うまく立ち回り、ほとんどの戦争・紛争で勝利をおさめ、植民地から巧妙に略奪し、ビクトリア女王に象徴される繁栄を築いたかがわかります。ユダヤ人を追い出したかった彼らが舌先三寸でイスラエルを建国させ、今でも続く中東の紛争原因を作り出しました。ドイツのホロコーストとイギリスのイスラエル建国は目的は同一です、手段が違っただけです。長年にわたって禍根を残したのはどちらで、どちらがより罪深いと言えるでしょうか?
アヘン戦争などもとんでもなく酷い事件ですが、なぜかPRCはイギリスを非難もせず日本ばかりを目の敵にします。これも外交力の違いでしょうか?
因みに日本が日露戦争に辛勝できたのも日英同盟のおかげです。直接的には世話になっていませんが、間接的に大きな恩恵があり、イギリスにとってもロシアの南下を食い止め、世界一の地位を今しばらく伸ばせたわけです。
イギリスの魅力はこういった歴史から成り立っています。彼らの軍事・歴史研究は世界一と言えます。BBCでその関連の番組を見れば凄さがわかるでしょう。博物館や美術館も略奪品の宝庫で素晴らしいものが揃っています。食事など物価はとんでもなく高く観光にはおすすめしませんが、略奪品の展示はリーズナブルになっています。(ただし、寄付をRecommendされてます。要は金持ちはたんまり払ってねということです。)
アングロサクソンは味覚に疎く、芸術にもあまり興味がないので、街並みは武骨で美しさはありません。どこに行っても何となく薄汚い感じがします。
その逆に、実利的なので、金融や保険、海運ではその能力をいかんなく発揮し、現在の制度はほとんど彼らによって作られたものです。
長くなってきたので、次回に続きます。


欧州退屈日記 その16(バルセロナ)

2025-02-17 16:24:48 | 日記
前回に買い物について書こうかと言いましたが、観光案内系がしばらくお休みだったので、カタルーニャについて書きます。
カタルーニャは昔アラゴン王国であった時代にスペインの他の地域はカスティーヤと呼ばれていました。元々別の国だったことや言語などの文化の違い、また地域格差もあり(カタルーニャは産業の先進地域で収入も多い)、独立運動が盛んです。中心都市は皆さまご存じのバルセロナです。
文化程度も高く、サグラダファミリアは言うまでもなく数々のガウディの素晴らしい建築・建造物(数件あるカサ・・・やグエル公園等々)の他に、誰でも知ってる有名な画家を何人か輩出してます。食事は21世紀初頭に世界一と謳われ一世を風靡したエルブジ(もう閉店してます)を筆頭に、いずこもレベルが高いです。
私が初めて訪問したのは、欧州域内物流をDusseldorfでやっていた時に支店をBarcelonaに設置するということで、出張した時です。実は前日居酒屋でしこたま日本酒を飲んでいて、出発の朝シャワーを浴びて飛行機に乗ったのですが、上昇するにつれてアルコールが体に回り、どんどん気分が悪くなってきました。隣には某電子部品メーカーの邦人駐在、その方が気分悪そうですねと言って話しかけてきました。こちらは「本当に気分が悪いんです。(だから話をするのもしんどいんです。)」と返しましたが、話しかけが終わりません。何とか辛抱して言葉少なに返し、やっと苦痛の2時間が過ぎ、もう限界に近いと感じ、機内のゲロ袋を持って下船しました。降りたらすぐトイレに向かい、そこでDischargeして便器に流しました。
その際にドイツ人の同僚が同行してましたが、バールに飯を食いに行こうと言われ、いやー無理と返しましたが、いやいやバルセロナは何食ってもうまいから大丈夫と言われ、渋々付いて行きました。とりあえず、何とか入りそうなスープと小さい生ハムのサンドイッチを頼んだら、なんと美味いこと、しっかり食べて回復しました。その同僚にバルサはどの店がうまいねん?と聞いたら、(ドイツと違って)どこでもうまいでとの回答でした。確かにそれは事実で店選びの必要はありません。上方以外でどの店でも旨いというのは、このカタルーニャだけです。フランスでいうクレーム・ブリュレはこちらではクレーム・カタランとなります。美食王国の矜持ですね。最近はバスク地方の方が有名になってますが・・・


欧州退屈日記 その15(労働と休暇)

2025-02-12 08:30:37 | 日記
前回は13ではなく14としました。13は欧州では不吉な数字として建物の階数から抜かれているのが通例です。それにフォローしました。
今日はキリスト教でいう原罪について始めます。
エデンの園でアダムとイブはまさに遊び暮らして楽園での生活をエンジョイしてましたが、蛇に騙されリンゴを食べて罪を犯し、神から労働の罰を与えられました。それ以来人は働くことになったので、労働は罰という意識が欧州にはしみついています。(アメリカではピューリタニズムの影響で労働は美徳とされていますが)
よって、労働時間も定時がくる前から帰る準備をして、その時間になったら即帰るのが普通です。企業も残業を強いることはあり得ません。
小生が8月にドイツに赴任したら、ドイツ人社長が挨拶と同時に「お前はUrlaubをいつ取るのか」と聞かれ、驚いたのを覚えています。Urlaub=Vacationなのですが、1年後の夏の休暇をいつ取るかと聞かれたわけです。欧州人は夏は1か月以上が通例で、冬にも2週間は休暇を取ります。彼も普通の常識人ですが、着任早々勝手もわからない状態で次の年の休暇を聞いてくるあたり欧州人の面目躍如です。
スーパーは平日5時閉店が普通でしたが、買い物をするためにちょっと早引けして4時30頃行って買うものをかごに入れ、レジに並んだらもうクローズで売ってくれません。4時40分でした。まだ5時前やんと言ったら、わしらは帰る準備がありからと言われました。
今日はこの辺にしときますが、次回は買い物の話でもしようかな。


欧州退屈日記 その14 ー ゲルマン民族の大移動

2025-02-11 08:01:11 | 日記
皆さん、ゲルマン民族の大移動って知ってますよね? 学校ではアジア系のフン族がおしよせて来たために圧迫されたゲルマン民族がローマ帝国に向かって侵略を開始した、とか習っていますね。
ちょっと不思議に思いませんか?
フン族が進出してきた場所はゲルマン民族ではなくスラブ民族が住んでいた土地で、ローマ帝国の領土内です。よって、ゲルマン民族が直接被害を受けたとは考えにくいものです。(歴史の教科書にはいろいろと欺瞞があるということは逆説の日本史の著者が説得力を持って科学的に証明しています。)
通説ではこうです。
当時ローマは当然文化程度が高く、衣食住が充実していたのに比べ、ゲルマン民族の居住地では極めて粗野な生活を送っていた。彼らはローマのうわさを聞きつけ、(フォークルの帰ってきた酔っ払いではありませんが、)「酒はうまいし、ねえちゃんはきれいだ」という評判に心を動かされ、酒池肉林かどうかはわかりませんが、とにかくいい生活が送れそうだと思い行ってみたら、めっちゃええとこやった。という評判が広がり、皆がほな行こうやないかと押し寄せていったというものです。教科書には書けそうもないけど、こっちの方が説得力があるとは思いませんか???