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前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。
久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。
『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。
そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。
航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。
だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。
☆☆☆☆☆
一人で無理しないで~その3
〈百花〉
ノックして声をかけたのに譲二さんの返事はない。
そっとドアを開けて、中を覗き込んだ。
カーテンが閉まったままで、薄暗い。
目を凝らしてみると、ベッドで横になっているらしい背中が見えた。
百花「譲二さん……もう朝ですよ?」
譲二「…百花…ちゃん?」
とても弱々しい声だ。
百花「譲二さん、具合が悪いんですか?」
譲二「…うん。……何だか…身体がだるくてね…。さっきから起きようとは思っているんだけど…」
百花「熱は?」
譲二さんの額に手を当ててみる。
百花「…ないみたいですね」
譲二「うん…だから…ちょっと疲れてるだけだと思う」
百花「今日の予定は?」
譲二「今日は……会社には行かなくていいから、……店を一日開けられる」
そう言いながら、譲二さんは起き上がってもベッドに座ったままだ。
百花「譲二さん、今日はお店を休みにして病院に行きましょう。私も一緒に付き添いますから」
譲二「だめだよ……百花ちゃんは大学があるだろ?」
百花「今日の講義は二コマ目からだし、芽衣にノートを頼めば一回くらい休んでも…」
譲二「だめだよ!!」
それまで元気の無かった譲二さんの大声に、私はハッとした。
譲二「百花ちゃんは勉強第一。俺のために講義を休んじゃ…」
そこまで話して疲れたのか、大きく息をついて譲二さんは目をつぶった。
百花「譲二さん…大丈夫ですか?」
譲二「…しばらく休んでいれば大丈夫」
百花「それじゃあ、クロフネは臨時休業にしましょう。貼り紙を出しておきますから、私が大学から帰って来るまでちゃんと休んでいてくださいね?」
譲二さんは微かに「ああ」と言うと私に導かれるままベッドに横たわった。
掛け布団をかけてあげると、微かな声で「ありがとう」と呟いた。
そして、そのまま目をつぶるとすぐに寝息が聞こえる。
私は大学から戻って来るまで譲二さんをひとりにしておくのが気がかりだった。
そこで、紅一さんに電話で連絡を取った。
紅一さんは自分は手が取れないが、誰か人をよこしてくれると約束した。
私は後ろ髪を引かれながら大学に出かけた。
その4へつづく