恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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一人で無理しないで~その5

2016-05-22 08:32:53 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


一人で無理しないで~その5

〈百花〉


譲二さんの部屋のドアをノックした。


譲二「滝沢?…あ、百花ちゃん。…帰って来てたの?」


ちょっと眠そうではあるけれど、朝の弱々しい声ではなく、いつもの譲二さんの声だ。


百花「はい。ただいま」

譲二「おかえり」


私を見つめていつものように微笑んでくれる。


百花「譲二さん、具合はいかがですか?」

譲二「薬が効いたのか、だいぶ楽だよ。ありがとう。百花ちゃんが兄貴に連絡を取ってくれたから、助かったよ…」


(朝に比べると随分顔色もいいみたい)


百花「お医者さんからは明日から3日は安静にしてくださいって言われたそうですね」

譲二「ああ、まるで子供みたいに怒られたよ」

百花「譲二さんが?」

譲二「うん、あの先生は子供の頃から俺を診てくれているからね」



そう言って譲二さんは私の手の甲をポンポンと叩いた。


(今回は過労だけだったけど、無理しすぎて譲二さんに何かあったとしたら、私は…)



百花「譲二さん。これからはもう無理しないでください」


少し元気になった譲二さんを見て、安心したせいだろうか?

病人相手なのについ強い口調になってしまった。



譲二「うん。百花ちゃんに心配かけないように気をつけるよ」


譲二さんは笑みを浮かべたまま、穏やかに言う。

まるで何でも無いことのように。



(私に心配かけないように…でも無理は続けるつもりなんだよね?)


そう思うと…今まで我慢してた糸がぷつんと切れてしまった。



百花「私に心配かけないようにとか、そういうんじゃなくて…もっと…もっと私にも手伝わせてください!」


譲二「百花ちゃん…」



譲二さんの顔から笑みが消えた。

そして、戸惑ったような眼差しで私を見つめている。

 


その6へつづく