永遠の青春小説(‐^▽^‐)『赤毛のアン』に「パイ家の人々」というのが出てくる。
物語の初めの頃は学校でアンに意地悪をしたり、嫌なことを言ってくるパイ姉妹が出てくる。
話が進むと姉妹だけでなくその家族もアンのことは一々気に食わないようすが出てくる。
つまり『赤毛のアン』における敵役なんだけど、のちにはアンの価値観とは相容れないアンと敵対する人々の総称として出てくる。
この「パイ家の人々」のことを、自分もアンの仲間のつもりだった子供の頃は嫌な奴らだと思い、大して気にも留めていなかった。
しかし、大人になるにつれ、「もしかしたら私はアンの仲間ではなく、アンにとってはパイ家の人々の一人なのかもしれない」と思うようになった。
主人公的な人生を送っている誰かの敵役、もしくは背景にしか過ぎないのかも…と。
そんな風に思うようになって、人と諍いを起こしたり、何かと意地悪されたり、こちらからすると理不尽な目にあったりした時に、「でも、向こうにとってはこちらが嫌なヤツなのかも」と冷静に考えることができるようになった。
物事をこちら側からだけでなく、反対側からも見て、私とは相容れないけど、あちらはあちらでそうする理由があるのだなと認めることができるようにもなった。
それは、こんな風に二次創作をする上でも役立っているのかもしれない。
さて、これを無理やりに恋の話に結びつけてみる。
自分が「パイ家の人々」かもしれない…と思えるようになれば、少なくとも自分がストーカーになってしまうことは防げるだろう。
「世界にひとつだけの花」だと思っていたら、なぜ相手は自分を受け入れてくれないんだろうと腹も立つだろう。
最愛の人にとっての自分が敵役、もしくは単なる背景にしか過ぎないと認めることはとてもつらいことではあるけど。
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