恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


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疑惑~その5

2016-09-22 07:06:35 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その5


〈百花〉
譲二さんたちはしばらく歩いて一件の店の前についた。

男の人が店の鍵を開け、二人は中に入った。



3人で恐る恐るその店に近づいてみた。


百花「これって…」

竜蔵「貸し店舗?」

剛史「みたいだな…」


テナント募集の文字と不動産屋の電話番号が貼ってある。


百花「どういうことだろう?」

剛史「貸し店舗を探しにきたみたいだな」

竜蔵「ジョージのやつ…何を考えてんだ」

百花「まさか…。クロフネの移転を考えてるんじゃ…」

剛史「そうとは限らない。玲さんに出て行ってもらうつもりかもしれない」

竜蔵「そうだよな。クロフネの方を移転させるわけはないよな」


(そうかな…。譲二さんが玲さんに『出ていってくれ』なんて言えるかな…)


百花「そうだといいけど…」

竜蔵「だってよ…。こんな店に移っちまったら、クロフネとは違う店になっちまう」

剛史「ちょっと狭そうだしな…」



私は譲二さんが何も言わずに店舗探しをしていることにショックをうけていた。


剛史「おい! 出てくるみたいだぞ」


私は剛史くんに引っ張られて慌てて物陰に隠れた。

リュウ兄も大きな身体を窮屈そうにして電信柱の陰にかくれている。


出てきた二人は何かを話し合いながらまた歩き出した。

 

 

その6へつづく


疑惑~その4

2016-09-21 06:29:26 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その4


〈百花〉
桃護さんから連絡があり、私とリュウ兄とジャンケンで勝った剛史くんとで譲二さんを尾行することになった。


吉祥寺駅の北口集合ということで急いで向かう。


竜蔵「おい! 百花! こっちだ!」

剛史「おう!」

百花「二人とも早かったね」

竜蔵「今日は講義が早く終わってこっちに帰ってきてたからな」

剛史「マスターが出かけた時に俺はクロフネで漫画を読んでたから…」


3人で歩き出す。


百花「駅前ロータリーで誰かと待ち合わせしてるの?」

剛史「桃護さんによると電話口で『30分後に駅前ロータリー』というのが聞こえたそうだ」

竜蔵「お! ジョージがいたぞ!」

剛史「しっ! リュウ兄、声がでかい」


ロータリーのベンチに座って待つ譲二さんの姿が見えた。

私たちは電話ボックスで電話をするふりをして譲二さんの様子を窺う。


百花「誰と待ち合わせしてるのかな?」

剛史「女…というわけはないよな。マスターにかぎって」


剛史くんは私を見て言いかけた言葉を訂正した。


竜蔵「な、わけないだろ。ジョージは男の中の男だ。百花を裏切るようなことは…」


剛史くんがリュウ兄の袖を引っ張った。


剛史「誰か来たぞ!…男だ」


剛史くんの言う通り、背広姿の中年の男性が譲二さんに近づき、二人は挨拶している。


竜蔵「百花、あの男に心当たりはないか?」

百花「ううん。知らない人だよ」

剛史「動き出したぞ。行こう」



譲二さんは知らない男の人と話しながら、商店街の方に歩き出した。

 

 

その5へつづく


疑惑~その3

2016-09-20 06:51:52 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その3


〈譲二〉


クロフネの昼の部、夜の部の営業をしていくうちに、玲さんとこの店をシェアするのは、いくら時間帯が違うといっても無理があると感じるようになった。

そのうちのいくらかは俺の嫉妬心からのものもあるが。



それで、最近、俺の方が移れないかと、適当な物件を探している。

だが、それはまだ百花ちゃんや桃護さんには秘密だ。

二人はきっと反対するだろうし、決心が鈍ってしまいそうだからだ。

というより…俺自身クロフネをよそに移転したくはないという未練がある。


(とにかく良さそうな物件が見つかってからでいいよな…)




不動産業者から電話が入った。

不動産業者『茶倉さん、ちょうど良さそうなものが2件ほどありましてね。よろしければ今日でもご案内しますが?』

譲二「見せていただくのにどれくらいかかりそうですか?」

不動産業者『そうですね…。どちらも茶倉さんの店から遠くないので、小一時間もあれば見てまわれますが?』


(小一時間か…それくらいなら、百花ちゃんが帰って来る前に戻ってこれるかな?)


譲二「それならお願いします。今からそちらに伺います」

不動産業者『えっと…。今は出先なので…30分後に駅前ロータリーで待ち合わせでもいいですか?』

譲二「分かりました。30分後に駅前ロータリーですね」



奥にいた桃護さんに声をかけた。


譲二「桃護さん、ちょっと用ができたので、一時間くらい留守にします」

桃護「わかりました。マスター、行ってらっしゃい」

 

その4へつづく


疑惑~その2

2016-09-19 06:33:37 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その2


〈百花〉
みんながクロフネに集まっている時に譲二さんのことを相談してみた。


竜三「ジョージがどこかに出かけてるって?」

春樹「そういえばそうだよね。この前出かけようとしてたから、どこへ行くのか聞いたら適当にはぐらかされたよ」

一護「兄貴は何か聞いてないのか?」

桃護「いや…。だけど、そう言えばマスターが出かける時は電話がかかってから出かけることが多い気がするな」

理人「誰かに呼び出されてるってこと?」

桃護「そんな感じがするね」

一護「兄貴はその電話を取ったりするのか?」

桃護「そういう電話は、大抵、譲二さんが取ることが多いけど、二三回は俺が取ったこともあるよ」

剛史「誰からだった?」

桃護「ん~、個人名だったからな~」

剛史「いつも同じ人間なのか?」

桃護「いや、それぞれ別人だったと思う」

理人「まさか女の人?」

桃護「それはないよ。みんな男の人だった」


桃護さんが私を安心させるように言った。


春樹「やっぱり実家の仕事関係なのかな?」

百花「でも、それなら仕事だって言えば済むことだし…」

理人「理由を隠してるのが怪しいよね」

百花「どこかに出かけてることよりも、何も話してくれないことがショックで…。やっぱり私は子供扱いなのかなって…」

桃護「百花ちゃんが子供扱いされているわけじゃないと思うよ。相談してもらえてないのは俺も同じだしね」

一護「マスターは何でもかんでも自分一人で抱え込もうとするからな…」

竜蔵「ちょっと探ってみるか…」

春樹「リュウ兄、探るって?」

理人「どうするんだよ?」

竜蔵「ジョージの後をつける」

一護「そんなの、すぐばれっだろ!」

竜蔵「桃護兄、マスターがでかけそうになったら、知らせてくれ」

桃護「え? いいけど…」

一護「俺は行けねぇぞ」

春樹「それに何人もぞろぞろついて行っちゃ目立つだろ?」

竜蔵「俺と百花と…」

百花「私もつけるの?」

竜蔵「そうだ」

剛史「俺も行きたい」

理人「百花ちゃんが行くなら僕も行きたい」

竜蔵「お前らはジャンケンでどちらか決めろ」

理人「ジャンケン?!」

剛史「ほら、やるぞ」

理人「五回勝負だからね!」

剛史「おう!」


必死でジャンケンをするりっちゃんと剛史くん。

そんな二人を面白がって煽る仲間たち。

一緒に笑って見ながら、気持ちは憂鬱だった。


(譲二さんの後をつけて何かわかるかな?)

(ううん、それより…私に何も話してくれない譲二さんのことが情けない)

 

その3へつづく


疑惑~その1

2016-09-18 06:05:54 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その1


〈百花〉
桃護さんがお店に入るようになって余裕ができた、と譲二さんは言っていた。

実家の仕事も自分がタッチしなくてもいいことが増えてきて、楽になったとも言っていた。


だけどこの頃様子が変だ。

それに、何かと外出することが増えた気がする。

いったいどこに出かけているんだろう?



百花「今からお出かけですか?」

譲二「うん、ちょっとね」

百花「実家のお仕事では無いですよね?」

譲二「ああ、だからすぐ帰って来るよ」

百花「譲二さん、何か手伝えることがあれば言ってくださいね」

譲二「ありがとう。だけど、百花ちゃんにはもう十分手伝ってもらっているよ」


そう言って譲二さんは私の頭をぽんぽんと叩くと手を振って出かけて行った。


♪~カラカラ~ン

閉まったドアをしばらく眺める。


(やっぱり私はまだまだ子供だから相談はしてもらえないのかな?)


玲「あ、百花! そこにいたの? よかったら手伝ってもらえない?」

百花「はい。何ですか?」

玲「今日はお店に入るのが少し遅くなっちゃって、仕込みに手間取ってるの」

百花「私にできることだったら言って下さい」

玲「じゃあ、ちょっと厨房に来て。それでね…」


(譲二さんのことは気になるけど、くよくよしてても仕方がないよね)


ふと思いついた。


(そうだ! みんなに譲二さんのことを相談してみよう)


高校時代に比べると、ハルくんたちはクロフネに集まることは少なくなった。

それでも、私が見逃した譲二さんの様子をみんななら気づいているかもしれない。

 

その2へつづく