京都の闇に魅せられて(新館)

2024年辰年の初詣・前編 @ 京都妖怪探訪(873)

 


 どうも、新年あけましておめでとうございます。
 正月早々から、世の中では地震や火災などの悪い出来事が連続したりして、「おめでとう」とは言いにくいかのが現状かもしれませんが・・・それでも。
 2024年、令和6年の正月、正月と言えば初詣。
 今年は辰年なので、竜(辰)を神様として祀る寺社及び、竜の伝承が遺る寺社を巡る初詣にすることにしました。
 そこで今年の正月1日に、以下の4カ所を巡りました。
 今回と次回との2回に渡って、そのレポート記事を書きます。

 


①六孫王神社

 まずは、清和源氏の祖・源経基(みなもとのつねもと)が竜神として祀られている六孫王神社へ。
 最寄りの交通機関、京都市営バス「六孫王神社前」停留所から、八条通を西へ歩いてすぐ、「八条壬生」の交差点に入り口が見えます。


 

 ここは春には桜の名所となり(※シリーズ第827回を参照)、初夏にはつつじの名所ともなります。


 

 JRや近鉄などの京都駅からも近いなど、京都の中心部近くにあって交通アクセスも悪くないので、私のおすすめのスポットのひとつでもあります。
 ちなみに、今回は椿が咲いていました。


 

 鳥居をくぐり、境内池にかかる橋を渡ります。



 主祭神である源経基は、清和天皇の六男・貞純親王の子として生まれたので、「六孫王」という愛称で呼ばれたそうで、この地は元々、経基が館を構え、開墾を進めた場所で会ったそうです。
 経基は「死後も私は、竜(神)となってこの地の池に棲み、子孫の繁栄を祈るから、この地に葬れ」と遺言を残したそうです。
 この地と子孫に相当な愛着を持っていた故でしょうが、その遺言の通りならば、現在もこの池には、竜神となった経基(の霊)が棲んでいることでしょう。


 そして池のそば、橋を渡りきった場所に、竜神・源経基を祀る小さな社があります。



 
 竜神・源基経に礼拝。
 ちなみにこの場所もつつじの季節には、ご覧の通りつつじの名所となります。


 

 本殿へ。
 主祭神。源基経に礼拝。


 

 記念に御朱印も頂きました。


 

 参拝後は、近く(六孫王神社から八条通りを少し東へ歩いた場所)にあるカフェ「アンティーク」にて昼食を。



 正月一日から営業しているのがありがたかったです。
 正月ということもあって、スペシャルセットとチーズケーキセットを頼んでみました。
 それにしても、ここ独特の濃厚な味わいの自家製チーズケーキ、私のお気に入りスイーツのひとつに加えました。

 


②六波羅蜜寺

 空也上人が創建した天台系の古刹・六波羅蜜寺。


 

 宝物館には有名な空也上人や平清盛像などがあることなどで有名で、また私が毎年正月3日には皇服茶(※シリーズ第246回を参照)を飲みに参拝に訪れたりするお寺ですが、辰年の今年にはさらにもうひとつ参拝の目的があります。
 この古刹には、空也上人による悪竜退治の伝承も遺されているからです。
 昔この付近の沼には悪事をはたらいていた竜が棲んでいました。しかし創健者の空也上人に敗れて改心した竜がこの寺の守護者となることを誓いました。
 この伝承に因んで、辰年の終わり頃(11月~12月頃)にのみ、秘仏である本尊・十一面観音菩薩が開帳されます。
 本堂の梁(はり)には、その伝説に因んでか、竜が描かれています。


 

 この悪竜退治伝説と秘仏開帳については、シリーズ第247回でも触れていますが・・・前の辰年の秘仏開帳に訪れてからもう12年経とうとしているのですね。
 私の妖怪オタクとしての個人的趣味で始めた『京都妖怪探訪』シリーズも、もう12年を軽くまたぐほど長く続いてきたのだなあ、もはやこれはわがライフワークみたいになったなあと、何だか感慨深いものがあります。
 

 やはり毎年正月のわが恒例行事と化した、皇服茶も頂いていきます。


 

 こうして辰年の初詣として、竜の寺社2つを参拝し終えました。
 正月一日はあともう2箇所、竜を祀る寺社に参拝しましたが、今回は一旦ここで記事を切り、この続きはシリーズ次回とします。


 

 今回はここまで。
 また次回。

 

 

*六孫王神社へのアクセス・周辺地図はこちら


*六孫王神社のHP
http://www.rokunomiya.ecnet.jp/

 

 

*補陀落山・六波羅蜜寺へのアクセス・周辺地図はこちら


*補陀落山・六波羅蜜寺のHP
https://rokuhara.or.jp/access/#map

 

 

*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/

 

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岩上安身責任編集 ? IWJ Independent Web Journal

 

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