皆さん、こんにちは。
私の個人的趣味で始めた本シリーズも、250回目を迎えました。
今回は久々に、京都を少し離れた大阪の天満宮へと足を伸ばします。
しかも、非常に珍しい神事をとりあげます。
毎年、1月24日・25日に行われる「うそ替え神事」。
鷽鳥(うそどり)をかたどったお守りを、「替えましょう、替えましょう。嘘を真(まこと)に変えましょう」と言いながら皆で交換し合い、一年間に付いた嘘とその罪を洗い流そうというものです。
大阪天満宮HPの「祭事暦」によれば、
>正直の神としての天神信仰から生まれ、平素の嘘を菅公の愛鳥「うそ鳥」に託し誠に替え、罪穢れを祓いやり福を招く神事である。
と、あります。
この神事は、主祭神・菅原道真が左遷させられたという1月25日に、梅の小枝を供えて慰霊をするという「梅花祭」の一部として行われるそうです。
そんな珍しい神事、面白そうなので是非とも参加してみたいと思って、昨年の梅花祭に参加してみました。
大阪天満宮へのアクセスはいろいろありますが、今回はJR東西線「大阪天満宮」駅から行きます。
そこから天神橋商店街の道を歩き続けます。
少し歩けば、大阪天満宮への入り口に着きます。
まずは、本殿の主祭神に参拝を。
お祭りの日らしく、境内にもいろんな屋台が並んでいます。
境内の一角には、「うそ替え神事」に参加しようという人々がたくさん集まっています。
ご覧の通り、多くの参加者が長蛇の列を作っていました。
こんなに集まったということは、この世の中には嘘をついている人たちがたくさん居るということでしょうね。
あっ。
そういう私も、その一人か(笑)。
神職さんや巫女さんから、こういう袋に入ったお守りを手渡されます。
その中身は、次のように鷽鳥をかたどったものでした。
「替えましょう、替えましょう。嘘を真(まこと)に変えましょう」というかけ声と共に大勢の参加者が、それぞれの持つ鷽鳥お守りを交換し合います。
交換した回数が多いほど、一年間にその人が付いた嘘が浄化されるということらしいです。
多くのお守りの中には、「金色の鷽鳥」と「銀色の鷽鳥」もあるそうです。
その中で、「金色の鷽鳥」を最後に持っていた人が「今年一番の大嘘つき」として選ばれるそうです(笑)。
もちろん、その人には特別な記念品授与などの特典がもらえるそうです。
残念ながら(?)私は、普通の鷽鳥しか持てませんでしたが。
ここで私見をひとつ言わせてただきますと。
「嘘を含めた人間の罪をこれでチャラにできるのだろうか? それでチャラにしてもいいものだろうか?」などという気がしないでもないのですが。
しかしその一方で。
好意的に解釈すれば。
人間が罪を犯し、穢れる存在であることを前提としつつも、それを許そうとする。
そんな日本人らしい寛容さと性善説に基づいているようで、面白いとも思いました。
なお今年の「うそ替え神事」、「梅花祭」は、来週です。
今年の梅花祭には参加できそうにもありませんが、読者の皆様の中で興味を持たれた方は、いかがでしょうか。
それでは、今回はここまで。
シリーズ次回も、大阪天満宮の「梅花祭」についての記事を書きます。
それでは、また次回。
*大阪天満宮へのアクセスについてはこちら。
*大阪天満宮のHP
http://www.tenjinsan.com/index.html
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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堀木三紀
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