どうも、こんにちは。
この年末年始、オフの多忙によりなかなか記事が更新できませんでしたが、ぼちぼちとでも再開していきたいと思います。
今回は京都の街のまさに中心にある“六角堂”こと頂法寺(ちょうほうじ)を訪れます。
ここには「聖徳太子の創建伝説」、「へそ石伝説」、「親鸞聖人の夢告伝説」、「嵯峨天皇・縁結びの柳伝説」といった不思議な伝説が残されている古刹です。
また、「生け花発祥の地」としても有名です。
だいぶ以前にもとりあげたことがありますが、今回は「妖怪など不思議な伝説が残る場所」として改めて紹介します。
まずはいつもの通りアクセスから。
最寄りの交通機関は京都市営バス「烏丸三条」停留所です。
ただこの停留所は便数が少ないので、京都市営地下鉄「四条」駅か、「烏丸御池」駅からの方がいいかもしれません。
烏丸通りと六角通りとが交わる「烏丸六角」の交差点から。
そこから六角通りを東へ。
通りの南側にすぐ、鐘楼があります。
昔は災害時にこの鐘を鳴らしていたとされています。
六角通りをさらに東へ進みますと、山門が見えてきます。
立派な山門です。
山門より中へ。
参道の先に本堂が見えます。
向かって右に見える柳の木には嵯峨天皇にまつわる伝説があり、縁結びの御利益があると有名な場所です。
ただ、この柳のについては後ほどとりあげます。
まず最初に、本堂のご本尊に礼拝します。
この本堂は上空から見ると六角形となっているから「六角堂」と呼ばれているのですが、正式名称は「紫雲山頂法寺」というそうです。
本尊は秘仏である如意輪観音菩薩(にょいりんかんのんぼざつ)です。
秘仏であるので、我々が目にする機会はまずないのですが、この仏像は元々聖徳太子の念持仏(ねんじぶつ)だったという仏像です。
聖徳太子が幼少の頃、淡路島の岩屋に流れ着いた小さな櫃を開けますと、中から小さな仏像が出てきました。聖徳太子はその仏像を念持仏として大切にしました。それがこの如意輪観音菩薩像です。
後に、仏教反対派の有力者・物部守屋(もののべのもりや)と戦っていた時、「我々を勝たせていただければ、四天王寺を建立してお奉り致します」と菩薩像に祈願します。その戦いに勝利した太子は、約束通り四天王寺を建立しようと、用明天皇2年(587年)、この地に四天王寺建立のための用材を探しにこの地を訪れました。
その時太子は、沐浴をするために池の傍らの木に菩薩像をかけていましたが、像がそこから動かなくなってしまいます。太子は菩薩像から告げられます。
「おまえの守護仏となってからすでに7生を過ぎたのだが、これからはこの地にとどまって衆生の救済につとめたい」
太子はお告げの通り、この地に寺を建立し、それがこの“六角堂”紫雲山頂法寺です。
その際に、東からやってきた老人(の姿をした鎮守神・唐崎明神)がやってきて、太子に「紫の雲たなびく場所に杉の霊木を使うといいでしょう」と告げました。太子はその老人が教えたとおり、その杉の霊木で建てたので、「紫雲山頂法寺」となったそうです。
ここからは本堂を向かって左回りに、境内のスポットを回っていきます。
不動明王像が祀られています。
この寺院は天台密教系の寺院だそうです。
小さなお地蔵さんが並んでいる場所を通っていきます。
大きなきれいなビルの入り口前に、生け花と噴水が。
ここは華道家元・池坊(いけのぼう)のビル「池坊会館」です。
ここは、「生け花(華道)発祥の地」としても知られ、しかも池坊華道家元は六角堂の住職をもかねています。
というより、ここで仏前に供える仏花から、生け花が成立したとも言われています。
太子が沐浴したという池……というより、池の跡です。
現在ではコンクリートやタイルで整備されたプールのようになって、ご覧のように白鳥が泳いでいます。
華道家元・池坊家の名もこの池に由来しています。
太子が沐浴した池のほとりに僧侶の住坊を「池坊」と呼んだのが由来だそうです。
室町時代、六角堂の実務を担っていた池坊の、専慶・専応らが生け花で大きな活躍を見せ、華道を成立させ、家元の地位も確立していきました。
これが現在の池坊の始まりで、家元はこの六角堂の住職をかねています。
そういえば最近のニュースで、「池坊の次期家元・池坊由紀さんが得度して名を法名・専好と改めた」という話を聞きましたが。最初このニュースの意味がよくわからなかったのですが、華道家元がここ六角堂の住職をかねているということを知って、初めてわかりました。
さて、他にもいろいろ紹介する境内スポットがあるのですが。
記事がそこそこの長さになりましたので、ここで一旦記事を切ります。
この続きはシリーズ次回にします。
それでは今回はここまで。
また次回。
*“六角堂頂法寺”へのアクセス・周辺地図はこちら。
*頂法寺のHP
http://www.ikenobo.jp/rokkakudo/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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