見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

納税者に相応のサービスとは

2006-07-10 00:59:10 | 政治・社会
今夜は、金融機関のOBと現職の方と食事をしました。

「非納税者ほど、行政に要望を出す傾向が強いことがわかった」と、
金融機関から行政に入った方がしみじみと言いました。

矛盾を感じる。
企業なら、よりお金を払った人に相応のサービスを、というのが基本。
行政に苦情や要望をもってくる人には、なぜか非納税者が多い。
行政は、そういう人たちの数々の苦情や要望を受けようとする、と。

町内会などの地縁組織が、その役割を果たさなくなり
「地域再生」という言葉が声高に言われていても
ボーダレスで動く人々の生活範囲と生活意識の拡大・拡散は
もはや止めようがないように見えます。
仕事に追われ、地域に無関心になり易い労働者のどのくらいが
自治体の施策に関心をもてるのでしょうか。

地域を意識し、行政の各種施策を実感しているのは、
日々の多くの時間を自宅周辺で過ごす人たち。
その多くは、主婦/主夫、リタイアした人、無職の人で、
地域が見えるからこそ、行政の所作に目が向くのでしょう。
苦情や要望を言えるパワーや時間があればこそ、
忙しい人たちの代弁者の役割を果たしていると言えなくもない。

タックスペイヤーを意識した行財政運営を、と言う時、
「行政」とはそもそも何を目的として生れた組織なのか、
「行政」の本質的な価値や存在意義は何か、
についての議論が少ないように思うのは、
アンテナが低いせいでしょうか。

そういえば、
「うちの地域は、他の合併地域の中で納税額が一番多いので
それなりの予算・税金を投入した事業を行ってほしい」
と、合併した某村のリーダー。

「うちの新興住宅地は会社社長や大学の先生などが多く住んでいる。
調べたら、うちの町内会の納税額は他の町内会よりずっと多いので、
町内会補助金を、納税額に応じた額に傾斜配分してほしい」
と、某町内会のリーダー。


「働かざるもの食うべからず。」
…無職となる自分にとっては、痛い言葉です。

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