ブラジルのアマゾン地帯には、近寄る勇気がないのだが、地球に多くの酸素を供給しているという世界最大級の湿原に入ってみることにした。
日本の本州と同じ広さをもつというパンタナール湿原。色彩豊かな野鳥の宝庫だと聞く。のどかな湿原のロッジで、クリチバの都市計画についてまとめようと思っていた。
日本の湿原を、より多彩にした自然をイメージしていたのだが、大きな誤りだった。熱帯雨林の湿原地帯に住んでいるのは、植物と鳥だけではなかった。
「蚊の大群」に初めて囲まれた。湿原は高温多湿。雨季に入り、一日中晴天の日は少ない。しわの目立ち始めた肌には、しっとりした空気は嬉しいが、様々な虫たちにとってもパラダイスに違いない。
長距離バスを降りたバス停に迎えに来ていたジープの中は、すでに黒い蚊が何匹も飛び回っていて、とても嫌な予感がした。同乗したニュージーランド人のフィオナは、さっと虫除けスプレーを出して首筋に塗った。さすが、心構えが違う。
着いたロッジは、湿原の上に高床式で建てられた木造。すでにかなり年期が入っている。「目の前の川がバスルームね」と言われることを覚悟したが、雨水を貯めた簡易シャワーがあるのは嬉しかった。水シャワーで十分だ。
電気は来ているが、インターネットなどとは無縁の世界。
部屋の窓にはしっかり網戸が付いてはいるが、出入りするたびに入り口にたむろしている蚊が一緒に入ってくる。昼夜関係なく寄ってくるので、テラスで読書をする間も蚊との戦い。食堂では、スタッフが何度となく殺虫剤スプレーを撒いているが、テーブルの下では心得た蚊が静かに待機している。最も安全なのは、蚊取り線香を夜通し焚いている薄暗い自分の部屋なのだが、煙に燻されて蚊より先に弱るのではないかと思うほどだ。
以前、日本のTVで「蚊に刺されやすい人、刺されにくい人」というテーマの番組を報道していたが、とにかく、私は蚊には好かれやすい。一緒にいる人はまったく無被害でも、私が瞬時に数十ケ所刺されるということがよくある。夜刺されると数時間はかゆみに耐えかねて眠れない。
従って、蚊のいる場所は本当に遠慮したいのだが、パンタナールへ来るのは間違いだったと気づいたときは遅かった。
大変だった・・・。
湿原でゆっくりクリチバの都市計画について書こうと思っていたが、そんな状況ではなかった。毎日、蚊との戦い。知恵比べ。
とにかく、今日、パンタナールのジャングルから帰還した。
↑ロッジの前を悠々と流れるミランダ川をボートでゆっくり上ると、両岸に様々な生き物が見える。
↑カピパラ。ビーバーに似た水上生活動物。彼らのしぐさや表情は凛としている。
↑ガイドのルイスが、釣竿を出して、持ってきた牛肉を餌にピラニアを釣った。ワニを誘き寄せる餌に使うと言う。「大丈夫。ピラニアは、生血に反応するので、傷のない人間が普通に川を泳いでも食われない」と笑ったが、泳いでいる人はもちろんいない。ワニもいるし。
↑ピラニアをもらって嬉しそうに泳ぎ去るカイマン(アリゲーターの一種)。
↑ガイドのルイスが、アナコンダを見つけ、岸辺にボートを近づけた。「捕らないで!持ってこないで!」と懇願したにもかかわらず、「アナコンダにはなかなか出会えない。ラッキーだ」と嬉しそうに岸に上がり、ボートまで持ち込んだ。誇らしげに写真を撮ったあとは、元の巣に返したが、これはまだ子ども。大人は、6,7メートルになるとか。子どもでよかった。
↑足を振っても、手で追い払っても、決して負けない蚊の軍団。カメラの焦点すら合わせることができない。靴下の上から、ジーパンの上から、ちゃんと血を吸うのだからあっぱれとしか言いようがない。
↑滞在したロッジ
日本の本州と同じ広さをもつというパンタナール湿原。色彩豊かな野鳥の宝庫だと聞く。のどかな湿原のロッジで、クリチバの都市計画についてまとめようと思っていた。
日本の湿原を、より多彩にした自然をイメージしていたのだが、大きな誤りだった。熱帯雨林の湿原地帯に住んでいるのは、植物と鳥だけではなかった。
「蚊の大群」に初めて囲まれた。湿原は高温多湿。雨季に入り、一日中晴天の日は少ない。しわの目立ち始めた肌には、しっとりした空気は嬉しいが、様々な虫たちにとってもパラダイスに違いない。
長距離バスを降りたバス停に迎えに来ていたジープの中は、すでに黒い蚊が何匹も飛び回っていて、とても嫌な予感がした。同乗したニュージーランド人のフィオナは、さっと虫除けスプレーを出して首筋に塗った。さすが、心構えが違う。
着いたロッジは、湿原の上に高床式で建てられた木造。すでにかなり年期が入っている。「目の前の川がバスルームね」と言われることを覚悟したが、雨水を貯めた簡易シャワーがあるのは嬉しかった。水シャワーで十分だ。
電気は来ているが、インターネットなどとは無縁の世界。
部屋の窓にはしっかり網戸が付いてはいるが、出入りするたびに入り口にたむろしている蚊が一緒に入ってくる。昼夜関係なく寄ってくるので、テラスで読書をする間も蚊との戦い。食堂では、スタッフが何度となく殺虫剤スプレーを撒いているが、テーブルの下では心得た蚊が静かに待機している。最も安全なのは、蚊取り線香を夜通し焚いている薄暗い自分の部屋なのだが、煙に燻されて蚊より先に弱るのではないかと思うほどだ。
以前、日本のTVで「蚊に刺されやすい人、刺されにくい人」というテーマの番組を報道していたが、とにかく、私は蚊には好かれやすい。一緒にいる人はまったく無被害でも、私が瞬時に数十ケ所刺されるということがよくある。夜刺されると数時間はかゆみに耐えかねて眠れない。
従って、蚊のいる場所は本当に遠慮したいのだが、パンタナールへ来るのは間違いだったと気づいたときは遅かった。
大変だった・・・。
湿原でゆっくりクリチバの都市計画について書こうと思っていたが、そんな状況ではなかった。毎日、蚊との戦い。知恵比べ。
とにかく、今日、パンタナールのジャングルから帰還した。
↑ロッジの前を悠々と流れるミランダ川をボートでゆっくり上ると、両岸に様々な生き物が見える。
↑カピパラ。ビーバーに似た水上生活動物。彼らのしぐさや表情は凛としている。
↑ガイドのルイスが、釣竿を出して、持ってきた牛肉を餌にピラニアを釣った。ワニを誘き寄せる餌に使うと言う。「大丈夫。ピラニアは、生血に反応するので、傷のない人間が普通に川を泳いでも食われない」と笑ったが、泳いでいる人はもちろんいない。ワニもいるし。
↑ピラニアをもらって嬉しそうに泳ぎ去るカイマン(アリゲーターの一種)。
↑ガイドのルイスが、アナコンダを見つけ、岸辺にボートを近づけた。「捕らないで!持ってこないで!」と懇願したにもかかわらず、「アナコンダにはなかなか出会えない。ラッキーだ」と嬉しそうに岸に上がり、ボートまで持ち込んだ。誇らしげに写真を撮ったあとは、元の巣に返したが、これはまだ子ども。大人は、6,7メートルになるとか。子どもでよかった。
↑足を振っても、手で追い払っても、決して負けない蚊の軍団。カメラの焦点すら合わせることができない。靴下の上から、ジーパンの上から、ちゃんと血を吸うのだからあっぱれとしか言いようがない。
↑滞在したロッジ
その内の最大種が写真の黄色いくちばしの鳥Ramphastos tocoで、和名はオニオオハシといいます。嘴の長さが20cmぐらいあります。標本を持ったことがありますが、けっこう軽い。
ハチドリですか。見てみたいです。
ボニートは行かれましたか?
こちらは政人くんが引越していき、年末年始は一人かなと思っていたら、世界一周中の2人組が到着しました。
まったく予定が決まっていない旅行者で、うちにもいつまで宿泊するのかよくわかりません。
クリチバの本を読んでみたいと言っていますので、よろしくお願いします。
それはともかく、写真がすごい。森の中に写っているのはオニオオハシでしょうか。カピバラは世界最大のげっ歯類(ネズミの仲間)。来年の干支?カイマンもアナコンダも動物園でしかみたことない。
クリチバのレポートを楽しみにしています。
クリチバの都市計画、興味あります。どんな考察が聞けるのか楽しみにしてます。
蚊の注入する液が痒くなければ、それほど憎まないのですが、どうして蚊の液は痒いのでしょう。人間の体が異物を痒みに受け止めるようにできたということなのか。痒みがない血液溶液なら、人間も少しくらい血液を吸われても「バチーン」とつぶさないでしょうに。
蚊のいない爽やかな地域に来たので、これからクリチバについて書き始めます。
読んでいるだけでも震えてしまいそうで、よくぞ無事にご帰還されました。はやく美しい肌を取り戻されるようお祈りしています。