見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

目に新しいモロッコの風景

2007-11-08 05:40:12 | モロッコ
モロッコで目に珍しかったのは、スリッパの形をした靴「バブーシュ」を履く人々の行き交う街角、女性が一人も見えないカフェテラス、そして・・・。


■女性の姿が見えない街角のカフェ■

モロッコの大きな町には、フランスのカフェテラスに似たオープンカフェがよく見られる。イスラム世界の飲酒はタブー。カフェでもレストランでも、昼夜を問わず飲まれるのは甘いミントティや砂糖をたっぷり入れたカフェオレ。
「モロッコを訪れる方々から『どうしてカフェに女性が居ないのか』という質問がよく出ます」とガイドのジョナさんが言った。女性はカフェに入るのものではないというのがイスラム世界の伝統的習慣。最近は、カフェに座る新しい女性が増えてきたと彼は言った。
「新しい女性」はまだ少ない。まれに姿を見るのは、外国人旅行者か男性同席のファミリーだった。

<背広姿の男性ばかり/首都ラバト>

<夕刻のカフェ/フェズ>

<フレッシュミントたっぷりのミントティ>


■スリッパのような革製バブーシュ■

私は初めて知ったバブーシュだが、日本で扱っている業者は多く、外国人向けにつま先を丸型に改良した室内履きを愛用するファンも少なくないらしい。
踵部分がないので、スリッパの印象だが、モロッコの人たちは靴として野外で履いている。スリッパのようにぱたぱたと引きずって歩き難いだろうと思ったが、実際履いてみると、つま先から甲にかけて深く、柔らかい革の中にギュッと足を納めると、けっこう足に馴染んで引きずらずに歩くことが出来る。モロッコの気候と道路事情に合った靴なのかもしれない。
「日本からモロッコのスリッパ屋さんに嫁いだ知人にいる」と友人からメールが届いた。このメディナの店のどこかで、「日本人の好みはねぇ…」などと言いながら、旦那様と商品の並べ方を工夫しているのかもしれない。
宿での室内履き用に、一足買って持参することにした。

<女性用はカラフル>

<洋服の色と合わせる女性が多い>

<黄色は男性の色>

<ブルージーンズに黄バブーシュの若者を良く見る>


■メディナのスークと対照的な新市街のマーケット■

<大きなスーパーでは定価販売/フェズ>

<惣菜売り場のオリーブ漬けは10種類以上>


■乾いた大地にわずかに生える草を食む羊たち■

モロッコの各都市をつなぐハイウエイや一般道を走ると、様々な風景が目の前を通り過ぎる。
回っているのはモロッコの中心を縦断するアトラス山脈の海側北西部だが、4000メートル級の高い峰の内陸側は、サハラ砂漠だ。マラケシュ等からサハラ砂漠をラクダで歩く月の砂漠ツアーがいくつもある。
大西洋岸や地中海岸にかけては小麦やオリーブ畑が広がるモロッコの穀倉地帯だが、日本のそれと違い、ところどころに乾燥した大地が広がり、砂漠の国を感じさせる。







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