(4/30の続き)
1年生から教室を廻り、最高学年の10年生の教室に入った時のこと。同行していたカウンターパートの一人から「来年SLC(卒業認定国家試験)を受ける生徒なので、何か励ましのメッセージを」とリクエストされた。
10学年までのクラスを開設できたとは言え、村で10年生まで進級できる子どもは限られている。入学時の2割程になった子どもたちは、能力と家庭の経済力等の様々な幸運に恵まれた子どもたちだ。
その恵まれた条件に感謝し、自分の能力を最大限に発揮してほしい等のショートスピーチを送り、最後に「そして、地域や国を支えるリーダーになれることを期待します」と締めくくった。
すると、横で聞いていたカウンターパートの一人が、「No more leaders but good citizens(リーダーはこれ以上いらない。それより賢い市民になってほしい)」と静かにつぶやいたのだ。
2001年の皇太子による王族殺害の悲劇を始め、王政廃止を唱える共産党毛沢東主義派の武装闘争で混沌としたネパール国内情勢。ようやく和平協定が成立し、内政が安定し始めたとは言え、1990年に民主化を実現して以来も政権が次々と交代するネパール。「国民はもう、現リーダーの誰も信用しない」と彼は苦笑いしながら言う。「毛沢東派も現首相も同じ。みな自分のことだけ考えていて、民の貧困や苦悩に目が向いていない。」と。
だから、彼はつぶやいたのだ。「国を率いるリーダーに」という私の言葉に鋭く反応して。突然のリクエストとは言え、月並みの激励の言葉しか発することのできない自分を恥じた。
1年生から教室を廻り、最高学年の10年生の教室に入った時のこと。同行していたカウンターパートの一人から「来年SLC(卒業認定国家試験)を受ける生徒なので、何か励ましのメッセージを」とリクエストされた。
10学年までのクラスを開設できたとは言え、村で10年生まで進級できる子どもは限られている。入学時の2割程になった子どもたちは、能力と家庭の経済力等の様々な幸運に恵まれた子どもたちだ。
その恵まれた条件に感謝し、自分の能力を最大限に発揮してほしい等のショートスピーチを送り、最後に「そして、地域や国を支えるリーダーになれることを期待します」と締めくくった。
すると、横で聞いていたカウンターパートの一人が、「No more leaders but good citizens(リーダーはこれ以上いらない。それより賢い市民になってほしい)」と静かにつぶやいたのだ。
2001年の皇太子による王族殺害の悲劇を始め、王政廃止を唱える共産党毛沢東主義派の武装闘争で混沌としたネパール国内情勢。ようやく和平協定が成立し、内政が安定し始めたとは言え、1990年に民主化を実現して以来も政権が次々と交代するネパール。「国民はもう、現リーダーの誰も信用しない」と彼は苦笑いしながら言う。「毛沢東派も現首相も同じ。みな自分のことだけ考えていて、民の貧困や苦悩に目が向いていない。」と。
だから、彼はつぶやいたのだ。「国を率いるリーダーに」という私の言葉に鋭く反応して。突然のリクエストとは言え、月並みの激励の言葉しか発することのできない自分を恥じた。
ワインさんのいわれた、リーダーと
彼のいったリーダーではたぶん意味が違うのでしょうね。
では、リーダーとは何か?
私自身もこれが最近わからなくなっています
選ばれたリーダーを見れば、選んだ市民の質がわかると、誰かが言っていましたが、そういわれると苦しいものもあります。