見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

誰のお金で教室を建てるのかの議論

2006-07-27 23:47:21 | ネパール
ネパールに支援活動に入って10年が経ちます。

「支援」というのはこちらからの一方的な言葉で、ネパールに関わることによって自分が得たものの方が多いように思います。もちろん、失ったものもありましたが。

自分が出したお金がどのように使われるかの見極めや評価は、足元の自治体への税金についてでさえ、かなりの困難を感じます。
ですから、飛行機で日本から9時間、私の住居地から15時間は要する南アジアの陸封国ネパールの村の教育に出すお金について、どこまで追求するのかは、本当に難しい問題です。

1ヶ月前にネパールのカウンターパートからメールが来ました。
支援している地区の学校で、小学部1~3年生が教室に入りきらずに、昼をはさんだ二部制で何とか教育をしている。新しく設立申請する高等部の教室を含めて5つ増設したいのだが、協力いただけないだろうか、というメールでした。

建築費用の20%をカウンターパートの団体が、40%を地域を支援しているネパール事業体が出そうとしている。できれば、残りの40%を、と。

事務局では、「どうせ支援するのなら、100%出すべきではないか。ネパールの他の団体と共同というのも、なんとなくすっきりしない」という意見が出ました。
「それに、せっかく建てても、他から支援してもらったのでは、私たちが支援して建てたという満足感が薄くなる」と。

「支援」とは何か。
今、日本の地方自治体と民間との協働関係でも問われている大きな課題です。


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