見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

自治体の公共サービスの格差

2006-10-10 22:37:43 | 政治・社会
三位一体改革が地方自治体の公共サービスの格差まで生んでいるという指摘がありますが、これまではその差に関心が向かなかっただけで、すでに以前から差はありました。
負担面について見れば、今も国保税(医療分+介護分)は歴然とした差がありますが、今では全国一律の住民税も以前は自治体毎に課税率を設定できたために格差がありました。

これから居住地を探す自由がある場合、当然「負担が軽くていいサービス」が得られる自治体が理想です。
住居地選定の際、家族や仕事の柵がなければないほど、選択肢は広がり、選定基準は「価格=負担」「暮らしやすさ=良質のサービス」に重点があたります。

私の場合、これからは高齢者としての生活を模索するわけですから、高齢者が生活するに最もいいサービスを低負担で実現している自治体に住みたいと思うのは当然なのですが、その選定能力をもてるかどうかが、自分自身の大きな課題です。
交通網や生活基盤、文化施設、福祉施設、図書館、公園等の生活インフラから始まる暮らしやすさを比較するには、それなりの情報収集能力が必要です。

自治体の住民に課すサービスの対価については、国民保険税、上下水道料、保育料、各種公共施設利用料などが直接的な負担になるのですが、私が今居住している市の水道料と国保税を県内他市と比較してみると、その差が歴然としていて驚かされます。

■水道を20立方メートル使用した場合の一ヶ月使用料

  一番高い市より  1,430円 安い
  一番安い市より   942円 高い
   → 一番高い市と安い市の差 = 2,372円/月

■国民保険税の1年間の平均負担額

  一番高い市より   13,372円 安い
  一番安い市より   23,186円 高い
   → 一番高い市と安い市の差 = 36,558円/年

こうした負担についての情報だけではなく、図書館、公民館等の社会教育サービス、福祉施設等の福祉サービス、美術館等の文化サービス、交通網、などなどを加味して住む場所を選ぶとなると、かなり広い視野と見識が必要になり、結局のところ「気候が良くて、自然が豊かなところ」などという抽象的、感覚的な判断基準に落ち着いてしまうのかもしれません。

自分がそうしたことに視点が向くのは、無職になることを想定しているからで、定職があり、年金受給までの道筋が見える方々にとっては無縁の意識なのだとは思います。


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