今日の2020名古屋ウイメンズマラソンで悪天候の中、ワコールの一山麻緒さんが国内女子マラソン最高の1時間20分29秒の記録で優勝しました。東京オリンピック残り一枠の代表権を競う基準記録であった松田瑞生(ダイハツ)が1月の大阪国際で出した2時間21分47秒を上回り、代表に内定した。
将棋のブログなのに、コラムはなんでマラソンの話題ばっかりなんだろうと思うかもしれない。 私がマラソン競技が大好きなのはもちろんだが、マラソンという2時間足らずの時間に凝縮されたレース運び・かけひきはよく人生の歩みや仕事の過程に例えられるように、将棋で言うとプロ棋士の世界やそれを目指して努力して頑張ってる若者の姿に結びつく。
マラソンは序盤から中盤にかけて周囲の選手とのペース配分を見ながらレース展開を組み立てていく。トップ集団の中についていって自分の位置を維持していくには才能以上に普段からのトレーニング量と積み重ねがものを言う。トップ集団から遅れてしまったとしても諦めずついていく粘りと精神力。終盤はトップ集団から飛び出すタイミングのかけひきと後続のライバルを引き離すスパートをかける力と強い精神力が必要だ。 先週、東京マラソンで日本記録で日本人最高位となった大迫傑選手は中盤トップ集団から遅れたが諦めずに粘ってついていったのが結果につながった。 今日の一山麻緒選手は中盤までトップ集団で維持し、30キロを超えてスパート、後続をぐんぐん引き離しマラソン王道ともいえるレース運びで優勝を果たした。レース後のインタビューでは、自分のイメージ通りのレース運びが出来たと笑顔で答えていたが、今日のレースのために並々ならぬトレーニングを積み重ねて本番に備えてきたのは言うまでもないだろう。
将棋もプロ棋士やそれを目指す人(奨励会員や研修会員など)は才能以上に普段からトレーニングをたくさんし、その積み重ねで強くなり昇級していく。ライバルや同期後輩に先を越されたとしても粘りの努力で昇級して超えていく者もいる。タイミングやかけひきを含み自分のイメージ通りの対局を進める事に関しては、プロ棋士のタイトル戦を狙えるくらいのトップレベルともなると必ず対戦相手の対策をを練って対局に臨む。具体的には対戦相手の過去の対局の棋譜を分析・研究し自分の棋風に合わせ戦略を立て対局に備えるといったところであろう。ここでも、この域に達する者たちは常にトレーニングを積み努力を重ねている事を強調したい。
これは、将棋界だけでなく人生のどのような生き方にも通じるものと私は思う。 だから、マラソンは頑張る人の人生の縮図のようで面白い!