人生プラマイゼロがちょうどいい 笠井信輔(フリーアナウンサー)
今日3月11日は、東日本大震災が発生した日。もう9年が経ちました。
この震災直後に当時フジテレビのアナウンサーだった笠井信輔さんはいち早く現地に飛び取材をされてました。そのとき感じたことを本人のブログで以下のように綴っています。
東日本大震災の取材で、私は「足し算の縁と引き算の縁」という考え方を得ました。 発災当初は「家族を失った」「友達が犠牲になった」と、 亡くした縁を“引き算”のように指を折って数える方が数多くいました。 しかし、しばらくすると、「避難所で隣町の〇〇さんと知り合えた」「病院で看護師さんと仲良くなれた」「震災があったからあなたと出会えた」と被災したことで生まれた縁を “足し算”として話してくれる人が出てきました。 実は、そうしたマインドの方から前に歩みはじめ、街の復興の中心人物になっていったんです。 「失われた縁」から「新たに生まれた絆」へ気持ちを切り替えてゆく。
あの大変な状況の中で、それが出来た人たちが確実にいました。 そのことに取材をしながら強い感銘を受けました。 今年、就活をして希望の会社に入れなかった方、受験で希望の学校に入れなかった皆さん。失われた縁よりも、第2希望の会社・学校で生まれる縁を大切に生きると、きっと新たな素敵な世界が広がるはずです。
笠井さん自身、悪性リンパ腫という大病を患って現在闘病治療中ですが、病名を告げられたとき、なんで自分が・・・と絶望の淵に立たされたそうです。しかし、病気になったことで同じ闘病生活を送っている人とのブログ交流や病院関係者など新たな人との出会い、そして家族の絆が深まったり、病気にならないと知りえなかったことを学んだり、良かったと思うことがとても多いという。 悪いことが身にふりかかって塞ぎ込んでばかりいるのではなく、その状況を受け入れてその中で出来る事を頑張る。そこで生まれる縁を大事にすることでどんどん良い方向に進んでいく。 マイナスの出来事があったら、プラスと捉えられることが必ずある。 そう思うことで人生は豊かなものになるんだろうなと感じてます。