いまカスタマイズして貰っているバイク
不自由な身体。つまり、いつも電動車いすでしか行けない狭い世界。電動車いすは自分で買った≪スズキ≫ですがわずか４年でバッテリがダメになり、あちこちの≪ネジ≫が抜け落ちてしまい。裸同然になってしまい驚きました。販売店にに聞いたら「もう修理するよりも新しいのを購入したほうが良い」とお粗末な返事。新しいものといったって４２万もするのですよ。考えに考えて動力の三輪バイクにしました。実はこのほうが安いのですよ。私は大型二輪の免許・しかも中型二種も持っています。昔はカリーナ６気筒２０００ＣＣツインカムにトラック、≪ヤマハＴＸ５００ｃｃ≫で、仕事≪宮大工≫の傍ら建築業を営んでいましたから、潤沢なお金を稼いでいたものです。
しかし子供に恵まれず、稼いだお金は大抵趣味に打ち込んでいました。一番のめりこんだのはカメラ、それに天体望遠鏡もちろん車です。車なんてほぼ１年くらいで乗り換えていましたから、随分ぜいたくな暮らしをしていたものです。
ただ「自分の家を持ちたい」とは全然思いませんでした。勿論子供がいないことも理由の一つではあったのでしょうが、新築の家ばかりこしらえていたので≪のちの維持・管理≫に結構な資金がかかることに気づいたことも要因の一つでしょう。「これならマンションのほうが楽だ」と自分なりの結論付けをしていたようです。いまでもその思いに悔いはありません。
僕の趣味は多才で、とかく、なんにでも深くのめりこんだことです。そのことで長姉に良く叱られました。見解の相違はついに埋めることができませんでしたね。もちろん実は家を持ったことが二度あります。古屋でしたが、どちらも畑や山が付いて、休日には畑仕事や、わさび作り。柿やクリを（特に茸）植えて栽培法を習熟し、（田舎好き）鯉師としても見立ては熊野市では右に出るものはいませんでした。三重県の熊野市に移り住んだのは≪大台ケ原の≫ブナ林に魅せられたからです。自然撮影の聖地で思う存分腕を磨きたかったのです。帰宅して疲れをいやすのは大きく深い池で悠然と泳ぐ２８匹の鯉でした。
しかし、それらを放棄したのはツレがパチンコ依存症で私をこの上なく苦しめたせいです。とにかくそういう人間は、信じてもらえないほどに書けないほど悪くなるもののようで苦い思い出です。三度目の負債が発覚したのを機に、私は愛する銃猟犬とともに家を飛び出しました。一級の技能士にまったく引けを取らない職人でしたから何処に行っても生活できる自信はありました。・・・そして月日は流れ、今があります・・・今は今です。何の悔いもありません。
つまらないことを書いてしまいましたが、今は紫陽花と、やがてのバイクの世界が楽しみです。
十津川村にて
兵庫県夢前町にて