次の世代のために 今できることを

9月定例会一般質問③~教育環境の充実(学校給食センター)~

一般質問の続きです。

1時間のやり取り。

最後まで読んで頂けますでしょうか。

以下、「教育環境の充実」の続きで、学校給食センター建設整備についてです


【河野】
次に、学校給食センター建設整備について、お聞きして参ります。
 このことは、初日から様々な議論が繰り広げられているところでありますが、私もいくつか確認をさせて頂きます。
 私もこの新学校給食センター建設整備事業ついては、基本計画の見直しについての市民団体からの陳情に賛成をしたり、一般質問の場で2か所方式での試算を出すべきと主張をしたり、地産地消の仕組みづくりについて議論をしたりと、決して1か所でのセンター建設は望ましくないという思いを持ちながら、様々な議論をし、議会としても長い年月をかけてようやく実施設計の予算をこの3月定例会で議会として承認したところでした。
しかし山本市長自身はこの3月定例会において次のような反対討論を述べ、選挙戦においても4か所の分散型複数設置方式を提案しております。
「学校給食センターは食育の拠点である、学校そのものであると言いながら、4,500食もの規模の調理場を建設しようとすることも理解できません。なぜならば、これだけの分量の給食をつくろうと思えば、食材などの発注、購入も大量ロットとならざるを得ず、学校給食を通じて本当の意味の食育、地産地消、食の安全性などを確保することは到底不可能であるからです。
 また、教育については、米百俵の精神で予算を重点的に配分すると言いながら、学校給食センターの建設については行財政改革の一環として取り組むというのは矛盾していますし、そもそも歳出削減の観点から、周辺部の施設を廃止し、中心部に一本化するという発想は、中山間地の振興とは相入れません。このような政策が推し進められれば、行き着く先は、中山間地の整理、すなわち切り捨てであり、市内中心部への集約であります。そしてこれは、将来益田市が島根県庁の所在する東部から切り捨てられることを容認する論理にほかならず、ひいては島根県や山陰地方が東京を初め大都市から切り捨てられることを認めることにもつながります。」
と、このように述べておられますが、議会の決定としては高津への1か所のセンター方式ということで議決をし、今日まで進んでいたところです。
もちろん、市長選でも市長は4か所の複数設置を前面に出され、市民の付託を得て市長となったということで、政策を転換することは当然であるとの見解をお持ちかもしれませんが、議会としてはこれまで長年にわたり執行部と議論を積み重ねてきた結果としての決定には当然に大きな重みがあると思っています。市長も同じ議員でありましたので、そのことの意味は良くお分かりであるだろうと思いますが、ご自身のこの政策と議会の議決している内容との乖離について、市長はどのようにお考えですか。

【市長】
 現状の基本計画、実施設計の予算が3月定例会で議決されている重みは認識しています。
 一方で、選挙戦を通して公約の大きな方向性もご理解頂いていると思っています。
 1か所でのセンター設置ということについて、議員の多数が賛成していますが、その賛成の中にも一定程度の幅があると思っています。私が選挙を通して一定程度の理解を市民から得た部分と、議会の意思決定された範囲が必ずしも変わるところがないということはないと思っています。
 今後、私が案を示し、理解を得るための努力をしていきたいと考えています。

【河野】
市長は「対話をして」決めるということを再三申しております。その対話をするという意味は対話をして、「ある程度の落としどころを持つことはやむなし」ということであろうと私は解釈しますが、市長の言う対話をして決めるというのは、そうした落としどころを持つという解釈でよろしいでしょうか。

【市長】
 まさに民主主義は、例えば市長選挙で勝利したからと言ってその意見を振りかざすといったものではないと思っています。
 考え方としては、一つには議案を作ってそれに対してご意見をお聞きして修正をするという方法もありますし、また、ある程度の感触を得ながらここなら議決頂けるのではないかという線を提案申し上げるという方法もあると思っています。
 そういう意味では最終的にご理解が頂けるものをお示ししたいと思っています。

【河野】
 その対話の場というのは、同僚議員の質問に対して、外部の検討委員会を設けるという話ではないという答弁がありましたので、議会との協議、つまり文教厚生委員会にまずかけるのかという形で、議会との協議ということになりますか。

【市長】
 時間の要請もあり、対話の想定は「議会の場」と考えています。

【河野】
 いずれにしても、議会側は既に1か所での建設ということで議決しているということを踏まえれば、複数方式であっても、予定していた20億を切る予算で、高い地産地消率が実現できるというものを提案しなければならない状況であるわけですから、市長の言われる対話の場をできるだけ早急に持つことを強く望みます。いかがですか。

【市長】
 もちろん、まずは教育委員会に案を作って頂いて、庁内において十分に協議を重ねて成案を作り、早急に議会にお示し致します。

【河野】
 文教調査会にかけるとすれば、もう日程はくくっておいた方が良いと思いますが、いつ頃を目途に考えていますか。

【市長】
 現段階では申し訳ありませんが、早急にお示ししたいと申し上げておきたいと思います。

【河野】
分散化のメリット、建設経費、一食あたりのコスト等様々な面を勘案した上で、市民の皆様に理解が得られる方向を早急に示したいとしておりますが、分散するということが前提であるなら複数方式の全体像が決まらなければ、具体的に高津のセンターについて、食数など様々な内容が決められないと思います。
そうした意味では、現在教育長がいない状況で、市長就任してすぐ林部長と協議をしたという答弁もありましたが、市長からまずは4か所なら4か所での基本計画の見直しや4か所での試算などを内部で検討するように指示しなければ、何も前に進まないのではないかと思いますが、協議での市長からの意見はどういいう内容だったんでしょうか。

【市長】
 現状で、3月の議決で進んでいることを重く受け止めながらも、高津の跡地への移設は動かしづらいのではないかという教育委員会との議論であります。

【河野】
 ということは、今は高津のセンターを前提に教育委員会内部で検討をしているということですか。

【教育部長】
 市長協議を踏まえて、高津に吉田の調理場を移設するという中で、全体の基本計画における見直しを検討しています。

【河野】
 高津のセンターと2か所、3か所といったいくつかのパターンで検討をしているということですか。

【教育部長】
 全体で4500食を賄わなければなりません。規模の問題であるとか、パターン化して検討していかなければならないと考えています。


【河野】
次に、地産地消の推進についてお聞きを致します。
 所信表明では食育の一環として、地産地消を推進するとして、そのことにより地域や社会に食のことを考える意識を広げ、つなげていく第1歩であると考えていると述べています。
そのことは、学校給食調理場の分散化を考える上での農林水産物の生産の振興と流通の仕組みづくりということと関連してくるのだろうと思いますが、具体的にどのような仕組みを考えているのか。

【市長】
 現在も地産地消会議が開催されていますが、更に加えて、生産者、生産団体、消費者、現場の方々が連絡を取り合って密な関係を作るということが必要となってくると思っています。
【河野】
生産農家も巻き込んだ地産地消の仕組みとなれば、市長も一緒に視察に行きました今治市のように、農業部門、すなわち本市で言えば農業振興課が先頭に立って仕組みを作る必要がありますし、そこに財源も必要となることは市長もよくご存じであると思います。
 市長、そうした理解でよろしいでしょうか。

【市長】
 おっしゃる通りであります。

【河野】
 益田の持つ豊かな食文化の象徴として、子ども達が豊かな食に小さい頃から触れて育つことが何よりの食育になることは私もよく存じております。
市長の給食に対する思いは理解できないわけではありません。
しかし、教育長の就任を待ってという悠長なことも言っていられない状況ですので、市長部局にも当然に責任があるこのセンター建設事業ですから、市長、当然副市長にも、是非とももう一歩踏み込んだ関わりをして頂いて、少しでも早い議会との協議、対話を目指して頂きたいと思いますが市長いかがですか。

【市長】
 一つには学校給食の地産地消、食育の推進といったことが、これまでは教育委員会に偏りすぎていた面があったと思っています。農業部門も、建設に関しても、市長部局も積極的にかかわって参ります。

~更に続く~
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