次の世代のために 今できることを

9月定例会一般質問④~教育環境の充実(学校再編計画の見直し)~

一般質問の続きです。

最後は教育環境の充実の中でも、学校再編計画の見直しの問題。

市長の大きな方針をお聞きし、私も今後の地域づくりも踏まえたビジョンを提案しました。

以下、質疑です。

【河野】
最後に、学校再編計画の見直しについてお聞きを致します。
市長は選挙中に、「どうしたら学校を維持できる教育システムをつくれるのか?」という議論を全くしないことこそ問題で、最初から人数をあわせることで解決していこうという姿勢こそ改善すべき点でしょう」と述べており、山村留学指定小中学校の創設や、教育の質の確保という観点から学校再編計画を見直すと述べておられます。
まさに、このことは私も求めてきたことであり、最初の質問でも申しました今後の中山間地域を次の世代に引き継いでいけるかということとも関連してくることであります。
このことについて、市長のお考えをお聞きいたします。

【市長】
 学校再編計画については、実際の対象地域の住民の皆さんの受け止め方として「初めに再編ありき」という受け止め方をされている方が多いという認識をしています。
 教育の質を、効果を高めるために、どういう学習集団が望ましいのかを、考えを起こし説明していく必要があると思っています。
 また、学校再編には地域も大きくかかわってきますので、地域によっては地域が学校を建てたという思いもあります。どうしたら地域の学校を残せるのか、そうした切実な考えがあることも存じております。
 地域に対して学校を残すための取り組み方も投げかけていく必要があると思っています。
 例えば豊かな自然環境もたくさんある学校もありますので、山村留学のように都会の子ども達に来てもらえる学校に手を挙げてもらう方法もあります。
 現在の再編計画は5年毎に見直すことになっていますので、その時期に合わせてより良い学校のあり方について考えていきたいと思っています。

【河野】
 地域の在り方を踏まえると、現行の数ありきの再編計画には様々な問題があるということになります。更に、学校耐震化の問題なども絡んできて、今の再編計画を進めていく困難さが大きくなっていることは間違いありません。
 また、先月文科省から出された「学校施設老朽化対策ビジョン」の中間まとめにおいては、公民館など他の文教施設や高齢者福祉施設などの公共施設との複合化・共用化を図ることなど、少子化の更なる進展によって学校の在り方も変化していくことが考えられ、教育方法や教職員配置、地域の中での学校の位置づけ等も踏まえた学校の適正配置の在り方についても更に検討をおこなっていくことが望まれると示されており、単なる数合わせではない適正配置の考え方の可能性を感じさせる内容となっています。
 また、6月定例会において、コミュニティスクールについての質問をしました。
 8月22日には福岡県春日市で行われた第1回目となる全国コミュニティスクール研究大会にも参加してきましたが、このコミュニティスクールでは地域と学校が「どういう課題があってどういう子どもを育てたいのか」という共通の教育ビジョンを持ち、その実現に向けて地域と家庭、学校が一緒になって活動していくということで、その実践をしている地域や学校の発表なども聞いてきたところです。児童生徒にとっての教育効果も高いだけでなく、地域の大人にとっての社会教育の効果も高い。
そしてその地域全体に活気が生まれる。そのことを見せつけられる発表の数々でした。
 こうしたことを見ながら、なぜ学校再編が必要なのか、再編に係っている学校の子ども達について「どういう課題があって、どういう子どもを育てたいのか」ということが、これまで益田市教育委員会から地域や家庭にどの程度投げられていたのだろうか、そのことが、家庭や地域と一緒になってどの程度議論されたんだろうかという疑問が湧いてくるわけです。
 最初に議論した通り、今、益田市は地域自治組織の設立に向けて動き出しています。
 この地域自治組織では地区の課題を共有し、その課題解決に向けて地域自治組織が取り組む地区のまちづくり目標や活動方針等を定めた「地区まちづくり計画」を策定するということになっています。
 例えばこの地区計画の中に学校区ごとの子どもの状況に応じた学校運営ビジョンが作られることが最も望ましい姿なのだろうと思っています。
そして最終的には、そうした地区ごとの計画が作られ、益田市全体がどういう将来像を描いていくのかという中で、だから各地域の学校はこうあるべきという話でなければならないということを強く感じています。
それだけ各地域において学校が果たしている役割は非常に大きいと思っています。
 私は何よりも山本市長は、中山間地域の振興の必要性と、次世代育成の必要性については非常に強い思いをお持ちであると思っておりますので、今私が述べたような、他の公共施設との複合化・共用化、コミュニティスクールの導入・活用、そして地域自治組織による地域計画の中で地域教育ビジョンを作る。
 そのことが次の世代に引き継いでいける地域づくりにつながっていくと思っています。
 こうした考え方も是非一緒にお考え頂ければと思いますが、市長いかがですか。

【市長】
 大変壮大で、市の現状、行政の進みつつある方向と整合性も取ったビジョンをお示し頂いたと思っています。大いに参考にさせて頂きたいと思います。

【河野】
中山間地域において、次の世代に引き継いでいける地域づくりに向けて、新たな部署を立ち上げて、中山間地域づくりの企画などを行っていくということですので、大きく期待をしたいと思っています。
その際には、地区計画づくりにおいて、その地区としての教育ビジョンも考えるということも視野に入れながら、教育委員会もこの部署としっかりとした関わりを持っていってもらいたいと思います。
 大切な将来の益田を担う子ども達の教育の問題です。
 市長におかれましては、少しでも早く教育長の提案をされ、給食センターや中須東原遺跡・学校再編・学校耐震化など、多くの問題に対応できる体制を整えて頂きますことを強くお願い致しまして私の一般質問を終わります。


以上、議会だよりの紙面では伝えきれない1時間のやり取りでした。

大まかな原稿起こしですので、正式な議事録ではないことを重ねて申し上げておきます。


まだ就任して1か月ということで、細かいことというよりは大きな方向性を確認することと、私の考える地域づくりの方向性をお示しさせて頂きました。

9月定例会も文教厚生常任委員会、経済常任委員会が終わり、来週の建設常任委員会、総務常任委員会と続きます。
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