以前から顔をちょっとだけ覗かせていた親知らずが虫歯らしき様子だったので、とうとう抜くことになったのだ。
ただ、殆どが歯茎に覆われていたために、歯茎を切開して、縫合まで行うという恐ろしいものだった。
が、ほおって置くと虫歯が進行し、次に抜こうとしてもグズグズになってしまった歯は非常に抜きにくいと脅され、とうとう抜歯する決意を固めたのだ。
30分ほどで終わるということだったが、その後は食事をすることも出きないため、お昼を早く食べて12時からすることになった。
が、緊張して食べ物はのどをとおらない。
おまけに家にいるのも落ち着かず、11時45分ごろ出発した。
すぐに治療は始まり、麻酔を3本打たれて5分ほど様子を見る。
丁寧な病院で、まず塗る麻酔からされるため、痛みは殆どなく平常心。
恐ろしすぎて目をずっとつぶっていたが、歯茎を切開し、どうやら歯にドリルなどで穴をあけつつ、ペンチでつまむ足がかりを作っているようだ。
が、これが遅々として進まず。
必死にツイザーやペンチで医者が力をかけているにも関わらず一向として抜けず。
とうとう切開場所も追加。
さらに大きく歯茎を切り、遅い作業に院長や歯科助手が寄ってくる。
決して評判の悪い病院ではなく、むしろ麻酔のうまさからもかなりレベルが高いとうわさなのだが…
だんだん不安になってくる。
「こっちから力をかけたら…」とか「もっと大きなドリルで…」とか医者たちのつぶやきが聞こえるたびに気が遠くなってきた。
どうやら私はかなり頑固な歯根をもつ患者らしかったのだ。
大人の男性医者が二人がかりで私の治療に挑むことになり、一人が外れないように私のあごを持ち、院長が歯を抜きにかかる。
普通にやっても抜けないと判って、歯茎の側面まで切開した上で、歯にドリルで段をつけ、最後は横から押し上げるようにしてやっと私の親知らずは抜けた。
抜けた歯を見ると、本来先細りになっているはずの歯根は、犬歯のかみ合わせ部分ほど太く、とても歯根とは思えない。
頑固だったのも納得である、が…。
1時間30分にも及ぶ治療で私はぐったり。
時間が3倍なら、麻酔も3倍である。
途中で麻酔が切れたりして結局10本近くは打っている。
開けっ放しのあごは筋肉痛と切開した傷で痛み、本当に涙涙の1時間30分であった。
麻酔が切れて、水を飲むこともつらくなり、痛み止めを飲み込むのも必死であった。
1日眠り、やっと普通に唾を飲み込めるようになったが、まだまだ口をあけるのも辛い…。
こんなときは、子供の相手をするのも大変苦痛で、まったく話を出来ない中、伴侶とのメールのやり取りがずいぶんありがたく感じるのだった。
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