こいちゃんといっくんは毎日プールに入りたがり、その日も幼稚園の夏期登園から帰宅したこいちゃんは帰るなりプールに水を張るように要求してきた。
水を張り、ほんの15分ほど遊ばせたら水を捨てプールを乾かさなければならないのが少し面倒だったが、仕方なく庭に出た。
ところが、外の水道を見ると、なぜか水道の下が濡れている。
じっと見ていると、ぽた、ぽた、と一定のリズムで水が滴っている。
こいちゃんの閉め忘れかと思い、力を入れて蛇口を締め直すと何と、「ぽ…たたたたたっ…」と更に水が出始めた。
えらいことだ、蛇口からの水漏れである。
中のパッキンがヘタってしまったのか、ねじでもゆるんでいるのか?
家庭大工マニュアルを読んだところ、蛇口内のケレップに付いている「パッキン」か、もしくは「エスコマ」どちらかの部品の破損が原因とのことだ。
プールに入りたがる子供達を無理矢理車に乗せ出かけようとしたら、こいちゃんが「図書館に本を返さないと」と言った。
そうだった。
その日が返却期限の本があり、その上、次の巻を借りてくるように言われていたのをすっかり忘れていた。
慌てて進路変更をして図書館に。
本を借り、コーナンに向かう途中にこいちゃんは「プールに入りたい…寝たら起こして……」と眠ってしまった。
コーナンに着くと、こいちゃんをベビーカーに乗せ、自分も乗せろと泣きわめくいっくんをおんぶして大慌てで部品を探した。
確証はなかったが、「パッキンが原因に違いない!」と信じ、帰宅して止水栓を締めて蛇口をバラしてみたところ我が家は「エスコマ」であった。
ちょっとの手間を惜しんで一般論でつっこんだ事を悔やみまくりながら、寝起きで泣きじゃくるこいちゃんと同じく機嫌の悪いいっくんを車に押し込み、再度コーナンへ。
自分のいい加減さと、何を言っても叫び、泣くこいちゃんにストレスも最高潮。
助手席の背もたれを蹴りながらわめくこいちゃんを怒鳴り散らしながら何とかコーナンに到着。
涙と鼻水でぼろぼろのこいちゃんをおんぶし、「抱っこー!!!」と店中に響く声で泣きわめくいっくんを右手でラグビーボールの様に抱えて店内を走り、何とか「エスコマ」購入。
修理を終えてから止水栓を開け、プールに水を張ると日が落ちかかっていた。
今まで大泣きしていた二人はプールに張られた水を見た途端、ケロリと機嫌が直り、大慌てで素っ裸になり次々に飛び込んで行った。
プールで水と戯れる二人は、先ほどまで顔をぐちゃぐちゃにして泣いていた子供とは別人だった。
そんな二人を見て冷静さを取り戻した私も、ようやく落ち着いて二人の話を聞くことが出来るようになった。
カッカときた私の頭と、夏の暑さを涼しくしてくれた、プールってすばらしい。
最新の画像もっと見る
最近の「子供 育児 学校行事」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事