起き上がるのが辛い程の倦怠感に、「もしかしてノロウイルス!?」とすぐさま薬で対処。
這うようにしてお風呂を済ませ、布団に滑り込んだが、翌朝はまさに鉛を体中に縛り付けたようなだるさにびっくり。
吐き気は何とか収まったものの、お腹は壊すし倦怠感は相変わらずだし、とにかくフラフラするのでどうにもならず、こいちゃんのピアノの送り迎えは母にお願いすることになった。
生憎の雨の中、こいちゃんを無事送り届けた母から「ここら辺を散歩するわ」との電話が。
ピアノ教室の近所は4差路や、3差路が横行するちょっと難しい土地なのだ。
「歩いていってるんだから、風邪ひくよ!すぐにピアノ教室に入ってこいちゃんを待ってて」と言ったのだが
「判ったよ。けどあんまり寒くないよ~」と暢気な返事。
まったく、もう…と少々あきれながら電話を切った。
30分がたち、こいちゃんのピアノが終わった頃に再び電話がなったのだ。
「時間が来たのに、場所がわからんのよ。○○のところ何じゃけど…」とあわてた声が。
えー!?もうピアノ終わってるし!?
母曰く、行き道で必ず迷わないように「○○さんちが隣、ここは○○!」と町名などもチェックを入れたらしいのだが、あまり意味を成さなかったようである。
こいちゃんの後ろを付いて歩きながら「遠いなー、遠いなー」とぼやいていただけで、頭に入っていなかったわけだ。
歩くのが嫌いな私に対して「私は歩くのがすき。楽しいし!ぜんぜん疲れない!」と生き生き語る母は、案の定先生の教室に入らず散歩で時間をつぶそうと考えたのであろう。
言っていることも、場所もよく判らないし、時間はどんどん経つばかりで教室に近づいてる気配もない。
「喫茶店に入ろうと思ったら財布忘れてた。」って、極めつけである。
どうにもならないので急遽、父といっくんに車で出動してもらうことに。
いっくんはしっかりしたもので2回しか行った事のない場所であるにも関わらず「うん、判るよ~」と軽く答えて、その言葉通りきちんと車を運転する父を誘導し、こいちゃんを迎えに行けたのである。
ところが母は帰ってこず、一体どこまで行ってしまったのか心配するばかり。
時間はすでに家を出てから1時間を過ぎる。
父は母と携帯で連絡を取りながら車でウロウロとさせられているらしく、母の電話はずっと話中。
携帯の電源だって、そんなに長くは持たないはず…。
まだ起き上がることもままならなかった私だったが、母がこんなに遅くなってはどうしようもない…と、少し野菜を切っては横になり、少し切っては横に…を繰り返し、荒い息をつきながらカレーを作った。
何度もかけてやっと通じた電話の向こうから、母の疲れたような諦めたような声が。
「お父さんとは…会えてない…。もう、自分で帰るわ…。○○病院(近所にある大きな病院)を人に聞きながら帰れば、何とか帰れると思うし…」
すでに1時間30分が経とうとしており、夕暮れも近づき、雨足は強まっている。
比較的薄着で出て行っただけに心配度合いもかなりの物であったが、もう母が自力で帰ってくるのを待つしかないのか…。
母との電話を切ってため息をついた。
その2分後。
母の声で「ただいまー!」
って……、もうご帰宅ですか!?
びっくりする私のところに駆け込んだ母は、「だって、似たような家ばかりだからー!!」と、大笑いしながら自分の迷子を笑い飛ばした。
寒かったのではと心配する私の前で、「暑い、暑い」と上着を脱ぎ、「靴下が濡れたわ!靴に穴があいとるんかな…」と靴を悪者にしてみたりするが、1時間30分も歩けば水もはいるでしょ!!!
探しに行った筈なのに、母より後に車で帰宅した父とこいちゃんいっくん。
こいちゃんにもいっくんにも呆れられ、父に「どこを歩いていたのか」聞かれてもさっぱり判らない。
たっぷり運動した母は私の作ったカレーを美味しそうに食べ、笑いのあふれる食卓となった。
これからは母には絶対送り迎えはお願い出来ないと痛感したのだった。
本当に無事でよかったデス…。
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