入院していた曾婆ちゃんのお見舞いに行くために、土日を利用して実家に帰ってきた。
きっかけは、4日ほど前に見た、不思議な実家の夢である。
おばあちゃんに呼ばれているような気がして、急きょ実家帰省を決めたのだ。
到着したのは土曜日の夜だったため、夜間入口から病院に入り、曾婆ちゃんに会いにゆく。
曾婆ちゃんの娘が看病をしているのだが、久しぶりにみた曾婆ちゃんは、私達を見ると急に興奮したように呼吸を荒くした。
あまり病状に影響があってもいけないし、と10分程で退室したが、時間の許す限り手を握っていることが出来た。
翌日は父の勧めで八朔をとりに行くことになった。
八朔の木は急斜面に植えられているため、結構危険。
父が幹に手をあてて八朔の木をゆすると、大量の八朔が落ちてくる。
子ども達は足元に注意しながら坂道を行ったり来たりしてそれを拾い集めるのだ。
本当はこんな大雑把な収穫、あり得ないのだが、出荷するでもない我が家の八朔の収穫はこれで十分なのだ。
こいちゃんやいっくんの頭にゴツゴツ当たりながら、坂道を転げ落ちてくる八朔。
始めはきゃいきゃい言いながら拾っていたこいちゃんも、すぐにお疲れモードに突入する。
いっくんなどは、もはや八朔を拾う事すらせず、木刀を振り回し、勝手にコケて、怪我をし、家に帰ってしまった。
何しに来たんだ!?
転げてくる八朔に狂喜乱舞するさくらちゃん。
もう、どれに食いついたらいいのか判らない。
とにかく転げ行く八朔を追いかけたくてたまらない様子。
収穫されたのは大量の八朔。
綺麗な物も、汚い物も、大きい物も小さい物も、全て大切な自然の恵み。
綺麗に剥いて美味しく頂きました。
翌日、もう一度曾婆ちゃんのお見舞いに行き、5時間かけて自宅に帰った。
ご近所さんにもおすそ分けし、皆で甘酸っぱい八朔を堪能したのであった。