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台風一家

誕生日

昨日は私の○3回目の誕生日であった。
大人の誕生日を祝うでもないので、ピザでも頼んで簡単に済ませさせてもらえるかしら…とのんびり考えていたのだが、伴侶からの要望で急遽、自分のために料理を作ることになった。
結局オードブル皿に牡蠣のグラタンやハンバーグ、コーンスープにサラダ、鳥ちまき、かぼちゃの煮物(?)、パン、ハムなど並べて誕生日気分を出すことになった。
ピザでいいだろうと思っていた私は慌ててスーパーに材料を買いに走り、こいちゃんが幼稚園に行っている間に、と大慌てで料理することとなった。

祝わなくていいから~と心の中で叫びつつも、オードブル皿を見て一気にはしゃぎはじめる子供たちを見ると仕方ない、祝うか…とあきらめる気分になった。
伴侶の帰宅が7時だという。
それまでに子供たちの風呂などを済ませたが、7時30分には通常なら歯磨きまで済ませて寝る支度をするのでなんだか間が持たない。
子供たちはおやつがほしいといい始め、おなかもすいた様子だったので、中途半端におやつをあげてしまうより、工作でもしてごまかそうと思い、3人で工作を始めることとなった。

色紙やはさみを出してやるといっくんも楽しそうに切ったり貼ったりし始めた。
こいちゃんも広告を同じ形に折ってはいくつも重ねて嬉しそうに集めている。
するとこいちゃんがその広告をシールを使っていくつも重ね始めた。
自分の中で何かいろいろ考えて作っているのだ。
関心しながら見ていると首輪みたいなものをひとつ作った。
そして、私に渡しながら「はい、おたんじょうびおめでとう」といったのだ。
その首飾りはお誕生日のプレゼントだという。

なんて心のやさしい子だろう。
親ばかながらもジーンとしてしまった。
広告ばかりを重ねて作った首飾りはシールが今にも取れそうで少々不恰好だったが、嬉しい思いでいっぱいでそれを受け取り首にかけた。
こいちゃんはそんな私をみて「うれしい?」とにっこり笑う。
感動してこいちゃんを抱きしめた。

伴侶が帰ってきた。
こいちゃんは玄関を開ける音でそれに気づき、「あ、かえってきた!」と小さく叫んだ。
やさしい娘に育ってくれて、本当に嬉しい。
感動覚めやらぬ私の元に、早めに仕事を終わってくれた伴侶が部屋に入るとこいちゃんはしばらく伴侶を眺め回し、「おかえり!………きょう…お誕生日だよね………ケーキは?」と聞いた。
実はケーキは昨日のうちに買って冷蔵庫に入っていたのだが、伴侶が買って持ち帰ると思っていたこいちゃんは少々あせりがお。

伴侶はすっかりあきれてしまった。
先日も帰宅した伴侶に「何か買った?ドーナツは?」と、「お帰り」より先に口にする娘に笑っていたところである。
よほど「おみや」がお楽しみだったようだ。
そんな理由で私の誕生日を喜んでいたのだと思うと「そんなもんだ」と思いつつ、本当に笑ってしまう。

オードブル皿をぐるぐる回し食べたいものをたっぷり食べて、お楽しみのケーキにはろうそくが不可欠で、部屋を暗くして歌を歌い、そしてローソクの日を吹き消すのは誰の誕生日であろうと自分といっくん。
そして、すっかり消えたろうそくを指差して「ふいていいよ」とやさしく言ってくれる。

1年に4回ある家族みんなの誕生日。
せっかく楽しみにしてるんだから、きっちり皆のお祝いをしてあげなければ。
本人が嫌がらなければいくつになってもケーキを買って大げさににお祝いしてあげたいものだ。
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