最近随分痛がると思っていたら、その乳歯の後ろに永久歯が顔を覗かせているではないか。
最近の子は、食べるものが柔らかいせいか、乳歯がいつまでも抜けにくく、歯医者に行って抜いてもらうと言う話も聞いたことがある。
永久歯が後ろから出てくれば、今後の歯並びにも影響するし、早めに歯医者に行くべきであろう。
が、こいちゃんは歯医者に行くことを嫌がり、絶対に歯医者以外の誰かに抜いてもらうのだ、と言う。
私は血が苦手で、絶対にそんなことは出来ない。
そこで、今回実家に帰って、白羽の矢が立ったのはやはり「何でも屋」のおじいちゃんである。
大工仕事もお手の物、お化けや幽霊なんて信じない、怖いものなしのおじいちゃんは、孫の乳歯にも強かった。
始めはちょっとペンチで触ってみて「まだなんじゃないか?」といぶかしげな表情をしていたが、覗き始める永久歯を見せると「ほんまじゃのう」とすぐに納得して、こいちゃんの前歯をペンチでしっかりつまみ、引っこ抜いてしまった。
こいちゃんは「いた…」と一言発したものの、信頼しきったおじいちゃんに身を任せ、抜けた歯を見てすぐに「抜けた!抜けたね!」と喜んだ。
乳歯の抜けた場所からは血が結構出ていたが、それをティッシュで抑えながらこいちゃんは怖がるどころか「もう痛くなくなった!すっきりした~」と爽快な表情。
乳歯を小さなジップロックに入れ、大事に枕もとに持っていって眠ったこいちゃん。
枕の下に入れてしまったら天使がやってきて100円に換わってしまう(と、以前絵本で読んで以来信じている)から、と心配している。
交換されないように注意しながら乳歯を置いて眠ったのは、いつまでも乳歯と一緒に居たかったからだそうである。
図書館で借りたその夢のある絵本を、こいちゃんといっくんで楽しそうに聞き入っていたのは、もう1年も前である。
実にほほえましいことであるが、その乳歯を虎視眈々と狙っているやつがいる。
こいちゃんにしつこく「乳歯頂戴、乳歯頂戴」と言い、「いっくん100円にかえるから、乳歯頂戴!」といっくん…。
それくらい自分で調達してほしいものである。
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