プールも度々行われたが、結局こいちゃんといっくんは何の流行病にも感染することもなく、毎日元気に過ごしている。
まだよその幼稚園のバス停では手足口病はもちろん、プール熱などの流行病で誰も集まっていない所もあるらしいが、やっと、我がバス停も手足口病から復活した園児達でにぎわってきた。
ところが、手足口病にも屈することなく頑張って登園した3人のうち一人が欠席で、バス停にいない。
「もしかして今頃…?」と思い、詳しい話を聞いてみると何とも痛い話であった。
時は夕暮れ。
晩ご飯を食べていた時分で母親は椅子に座っていたという。
隣にも幼稚園の年中組に通う、SO君が座っていたらしいが、弟のKA君はふざけて遊んでいた。
うろうろとしたあとで、SO君に椅子ごと後ろから抱きついた。
背もたれの部分から16キロもあるKA君がひっぱる形で抱きつき、当然の事ながら兄弟揃ってばたーん、と倒れたのだ。
SO君と椅子の重みをもろに受け、後ろ頭から倒れたKA君。
母親はさすがに焦った。
KA君を抱き起こし様子を見たが、びっくりしたものの、特に怪我は見あたらない。
その脇で兄のSO君が「あ”ー!!」とうなっていた。
ただごとではないうなり声に慌てて怪我を探すと、なんと、右足の小指。
母親は「ちょっと打っただけ…」と気持ちを落ち着かせつつ、みるみる腫れて真っ青になる小指に、とうとう近所の病院にSO君を抱えて飛び込んだらしい。
SO君は足の小指を骨折したのだ。
タンスのカドにぶつけても悶絶する足の小指を骨折してしまったのだから想像を絶する。
診断では全治3週間らしいが、子供は快復力があるので1週間もすれば骨がつくだろうとの事らしかった。
もうじき夏休みになるというのに、治るまでの間はプールはもちろん、思うままに走ることも出来ず、友達にも混ざれない。
母親に、おもしろ半分か時間をもてあましたのか、足爪にマニキュアを塗られて、一人私服で、みんなに会うためだけにバスの待合いに顔を出していたのだから、何だか可哀想である。
今日もみんなに会いたくて、バスの待合いの園児達一人一人に手作りで簡単な顔を書き切り抜いて配っていた。
母親が言うには、行くのを止められるのが心配で口実を作るつもりでバス到着の10分前に慌てて作成を始めたらしい。
何とも痛い気分になる話である。
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